1.はじめに
この記事は「上司から『このNOTEが必要か調べといて』と言われたが、どこを見ればいいかわからない……」といった若手SAP Basis担当者や開発者を対象に執筆しています。
- プログラムエラーの修正方法や特定条件で発生する問題の回避策としてNOTE適用の指示が記載されているが、自社や客先のシステムに必要なのかどうかはどうやって判断するの?
- サポートパッケージって何?
といったよくある疑問に答える内容となっています!
2.SAP NOTEとは
SAP NOTE(SAPノート)は、SAPが公式に提供する技術情報・修正情報のドキュメントです。
不具合対応や設定方法、仕様説明などをまとめた公式のナレッジです。
SAPではABAPプログラム修正を含むNOTEをノートアシスタント(TrCD:SNOTE)という機能を使ってシステムに適用し、不具合の解消を図ることができます。
3.SAP NOTE適用可否の確認方法
まず、【ソリューション】セクションを確認します。
このセクションには「不具合解消方法、具体的な解決策」が記載されています。
頻出の指示が、下図のような修正プログラムを適用、または、サポートパッケージを適用する方法です。
サポートパッケージ(SP)は、コンポーネント単位で関連する不具合修正(NOTE)を1つにまとめたものを指します。
適用するには前提となる他のコンポーネントのSP適用が必要となる場合があり、影響範囲が大きいため慎重に検討が必要です。
それに対してNOTEはピンポイントの不具合に対する修正となるため、影響範囲が限定的と言えます。
次に、【サポートパッケージ】セクションを確認します。
このセクションには、「NOTEの修正が含まれるコンポーネントとSPレベル」が記載されています。
下図で赤枠に囲った部分は、コンポーネントS4COREの106 SP3に含まれることを示しています。
次に、自社または客先システムで上記のコンポーネントのバージョンを確認します。
- メニューバーからシステム -> ステータスを押下
- 詳細を押下
- 一覧から対象コンポーネントのリリース・SPレベルを確認
下図では、このシステムにS4COREの106 SP1が適用されていることが分かります。
先ほど確認したNOTEのSPは3なので、NOTEの修正がシステムには含まれていない(=適用可能)と判断できるわけです!
4.お急ぎの方へ
より簡単な確認方法をご紹介します。
- TrCD:SNOTEを実行
- ノートブラウザで対象NOTE番号を入力
- 適用ステータスを確認
適用ステータスが、
- 「適用済(完全)」の場合は該当NOTEは以前に適用済です。
- 「適用可能」の場合は該当NOTEを適用する事ができます。
- 「適用不可」の場合は該当NOTEを適用する事ができません。
適用不可の理由としては、システムに適用されているSPやカーネルに既にNOTEの修正が含まれていたり、該当NOTEがシステムのリリース・SPの範囲外(ERP用のNOTEをS/4に適用しようとしている等)であったりと様々です。
明確にしたい時は、「3.SAP NOTE適用可否の確認方法」の方法と合わせて確認していただければと思います。
5.まとめ
SAP NOTEが必要かどうかを判断するためには、「NOTEの修正内容が既にシステムに含まれているか」を確認することが重要です。
そのためには以下の手順を踏むことでNOTEの適用可否を判断できます。
- NOTEの【ソリューション】で「修正方法(NOTEかSPか)」を確認する
- 【サポートパッケージ】セクションで、修正が含まれるコンポーネントとSPレベルを確認する
- 自社/客先システムのコンポーネントリリース・SPレベルと照らし合わせる
また、時間がない場合は TrCD:SNOTEの適用ステータスを確認することで「適用済/適用可能/適用不可」を素早く把握することも可能です。
ただし、「適用不可」の場合でも理由は様々なため、迷った場合はNOTE本文とSP情報をあわせて確認してください。
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。


