応用情報技術者平成29年春期 午前53
PMBOKガイド第5版によれば,定量的リスク分析で実施することはどれか。
1、リスクマネジメント計画の策定
PMBOKガイド第5版によれば、リスクマネジメント計画の策定は、
・「リスク特定」→
・「定性的リスク分析」→
・「定量的リスク分析」→
・「リスク対応計画」
の手順で行われます。
定量的リスク分析は、
・特定されたリスクを数量的に算定し、
・プロジェクト全体に与える影響を分析するプロセスです。
分析ツールとして、
・感度分析、
・トルネード図、
・期待金額価値分析、
・モンテカルロ法
などが用いられます。
2、
・感度分析とは、
計画や予想を立てる際に、ある要素(変数・パラメータ)が現状あるいは予測値から変動したとき、最終的な利益やキャッシュフローなどにどの程度の影響を与えるかを見る分析。
感度分析とは、「リスク事象の影響度を分析し、どのリスク事象が潜在的な影響を一番大きくかかえているかを判断するための定量化技法で、対象の要素以外の値を固定しておき、分析対象の要素の値を変化させたときにリスクがどのように変動するのかを見る手法」です。
簡単に言うと、プロジェクトにおいて、リスク(危険)となる事象、例えば要員のパフォーマンスだったり、ユーザの要望だったり、コスト超過だったりなどの中でインパクトがあるリスクを検知するための手段です。
インパクトがあるリスクは注意しながら見たり、必要に応じて対処していく必要があります。
この感度分析を分かり易く可視化したものが「トルネード図」となります。
・トルネード図とは?
前述「感度分析」のように、定量的なリスク分析とモデル化の手段(技法)が感度分析ですが、この感度分析の結果を示したものがトルネード図となります。
トルネード図と言われる所以は、見た通り竜巻のような形のグラフとなるからですね。
そしてトルネードの幅が大きいものはリスクのインパクトが大きいので、重要視していく必要があります。
※トーネード(トルネードとも、Tornado)は、英語で竜巻のことである
・EMV(Expected Monetary Value,期待金額価値)は、
定量的リスク分析で用いられるリスクレベルの算定方法で、リスクが顕在化したときの影響金額に発生確率を乗じて求めます。 リスクは好機と脅威に分けられるため、プラスの結果をもたらすリスクは正の値、マイナスの結果をもたらすリスクは負の値で表します。
EMV=リスク事象発生時の影響金額×リスク事象の発生確率
・モンテカルロ法 Monte Carlo method、MC
モンテカルロ法は、数値解析の分野において、確率を近似的に求めるために使われる手法です。n回のシミュレーションを行い、ある事象がm回起これば、その事象の起こる確率は m/nで近似できます。試行回数nが大きくなるほど、よい近似値となります。
参照:
クラスタ分析法、指数平滑法、デルファイ法、モンテカルロ法、クロスセクション法
https://qiita.com/lymansouka2017/items/90652f1013b4a1818c62