SES企業の見抜き方(新人プログラマがハマる甘い罠)
SES(System Engineering Service)とは、要するに「準委任契約」という名前の派遣である。
どんなに綺麗事を並べても、結局は客先に放り込まれる消耗品。自社オフィス勤務を謳っていても、99%は「都内各所」常駐。君はただの交換可能な部品に過ぎないという現実を、まずは受け止めてほしい。
ここでは、そんなスロップ求人(クソ求人)の見抜き方を、容赦なく解説する。
自分の頭で考えろ。この記事を鵜呑みにするな。自分で調べて、疑って、判断しろ。
1. 勤務先が「都内各所」になっている → 即ブラック認定
つまるところ客先常駐。
「本社勤務」と書いてあっても気がついたら出向と称して現場に送り込まれるということもあるし、「フルリモート可」と書いてあっても信用してはならない。実際は「週3出社必須」みたいな後出しジャンケンが待っている。
23区内に「複数拠点」1がある会社は特にヤバい。
本社がない。クライアントのオフィスを「うちの拠点です」と厚かましく名乗っているだけ。
ここまで来ると、もはや人を人間ではなく、椅子に座るためのCPUとしか見てない。清々しいくらい露骨だ。
想像してみろ。
君は他社の正社員に囲まれ、「部外者」として空気を読まされ、飲み会にも誘われず、成果は全部向こうの会社のもの。
それが、毎回違う現場で繰り返される人生を、本当に送りたいか?
2. 「豊富な案件数!」でアピールしている → 技術力ゼロの証明
これは「うちは技術力ないから、量で誤魔化します」という白旗宣言だ。
- Java3年経験
- フルスタックエンジニア
- テックリード経験あり
- マネージャーを任せます
こんな言葉を並べられても、全部嘘か薄っぺらいと思え。
守秘義務の壁が厚すぎて、仮に次の会社に転職を望むにしても、職務経歴書に具体的に書けることなどほとんどない。
「有名企業に常駐してました」→ それが何? 誰にも証明できないし、誰も信じない。
本物の技術者はポートフォリオを見せる。
SESの奴らは「案件数」しか見せられない。
要するに、君のスキルなんて最初から求めてない。求めているのは「すぐに現場に放り込めて、言われたことを黙ってこなす部品」だけだ。
3. 「未経験歓迎」「人材育成に自信あり」→ 核地雷
翻訳すると
- 「未経験でも脳死でこなせる、超低単価の作業しかありません」
- 「人材育成」?
笑わせるな
配属先のクライアントに丸投げして「経験積めよ」で終わり。
創意工夫? 改善提案? そんな邪魔なことはするな。言われた通りにコードを吐き出せ。それが君に期待されている役割だ。
最近は流石にないと思うが、クライアント企業にPHPの知識しかないのにJava3年とか平然と偽って配属させる企業もある。2
「フルスタックになれます!」
→ はい、器用貧乏の完成です。
何でも少しだけできるけど、何一つ極められない。35歳で単価頭打ち、リストラ候補1号確定のお祝いセット。
最も、IT業界への取っ掛かりとして3年程度働くならありかもしれないが…
4. 福利厚生をやたらアピール → 盛大な詐欺
関東IT健康組合のサービスを自社の福利厚生だと胸を張って書く厚顔無恥っぷり。
健康診断以外、ほぼ使われない3サービスを羅列して「うちは福利厚生充実!」って…本当に面の皮が厚い。
本当の福利厚生って、単価と休みとスキルが積める環境のことだろう?
それがないのに「専用宿泊施設あります♪」とか書いてんじゃねーよ。
5. 「コミュニケーション能力重視」→ 翻訳:Yesマン以外いらねえ
求人票に堂々と書いてある「コミュニケーション能力が高い方」。
これを見たら即座に赤信号を点滅させろ。
本当の意味はこうだ。
「意見なんか出すな。言われたことを素直に聞け。空気を読んで黙って作業しろ。」
改善提案?
→ 「前例4がないので…」
議論?
→ 「秘伝のタレですので…」
現場の非効率に気づいた?
→ 「お客様のご要望ですので…」
全部うっせぇわで一蹴される。
「正しさとは愚かさとは それが何か見せつけてやる」
—— ADO『うっせぇわ』
正直、最初に聴いたときから直感的に「これは凄い」と思った。
DAWで波形や歌い回しをよく見ると、雑に叫んでいるように聞こえて実は歌が一切崩れていない。子音の攻撃性、高速BPMでの正確性、感情の爆発と技術のバランス——歌唱力としても制作としても本当にレベルが高い。
それが今、SESという現場でより一層響くようになってしまった。
「うっせぇわ」が単なる若者の反抗ソングじゃなく、言いたいことが言えない環境への叫びに聞こえてしまうのは、業界がそういう構造になっているからだ。
SESが欲しがっているのは、「はい、わかりました」しか言わない人間だ。
自分の頭で考えて、ちょっとでも「これおかしくね?」って口に出した瞬間、「協調性がない」の烙印を押されて、次の現場に放り出される。
結果、案の定トラブル発生→ 「やっぱり新人は使えない」→ また新しいYesマンを補充。
この無限ループが、SES業界の美しい生態系である。
本物のコミュニケーション能力ってのは、空気を読むことじゃなくて、空気を変えることだろ?
それができない企業に未来はない。ただのYesマン製造工場だ。
6. 実際の会社サイトを見ろ(ここが一番大事)
- 求人票に自社サイトのリンクすらない、あっても長らく更新された形跡がない → 論外
- 会社のサイトにプライバシーマークや、労働者派遣事業の許可番号がない → コンプライアンス違反
- エンジニアが本社にほとんどいない → 当然、記事なんて書けるわけがない
- 技術ブログが飲み会報告とAWSなどの写経ばかり5 → 搾取企業確定
情報発信を頑張ってる風を装いつつ、中身は空っぽ。
そんな企業が「エンジニアファースト!」とかほざいているのを見ると、笑うしかない。
残念ながら、SESでまともに生き残るには二択しかない。
- 自分を偽って「言われた通りの歯車」になる
- 自分の頭で考えて、最初からこんな企業を選ばない
それでも、あなたは応募しますか?
包み紙のキラキラ求人票ではなく、ソースコード(本質)を見ろ。
そして何より、この記事すら鵜呑みにせず、自分で調べ、自分で判断しろ。
Appendix: 企業採用担当者へのおまけ
さて、何かの間違いで、この記事を採用担当者も読んでしまうかもしれないので、老婆心でここに書いておこう。搾取されているのは求職者だけじゃない。
あなたも会社も、立派に搾取対象ですよ。
嘘だと思うなら、◯ズリーチやLinked◯n、Ind◯edをよく見てみろ。
あなたの会社の求人が、リク◯ビやらエン転◯やら、ありとあらゆるエージェント経由で出回っていることに気づくはずだ。
つまり、転職エージェントから見ても、あなたの企業はただの金づるの一つでしかない。
優秀な人材はエージェントの手数料で中抜きされ、SES企業に流され、残るのは「言われた通りに働く安い人材」ばかり。
本気で良いエンジニアが欲しいなら、求人サイトのシステムを捨てろ。
優秀な人材はGitHub、あるいはnpm / packagist / PyPIといったライブラリサイトで、必ず自分の痕跡を残している。
彼らは、連絡先も堂々と公開している。
たとえ、その創作物の月間ダウンロード数が100件程度でも、実際に動くコードを書いて、それが毎月世の中の100人に使われているという時点で、リ◯ナビの「実務経験3年」よりよっぽど信用できる。
それなのに、エージェント経由でどこの馬の骨とも知れない人間と、テンプレ質問を読み上げるだけの面談を繰り返す。
会社のお金と時間を無駄に垂れ流して、結局「すぐ戦力になる人」が来ないと文句を言う。
笑わせるな。
お前らがやっているのは「優秀な人材探し」ではなく、手数料の取れそうな消耗品を大量に漁るだけの作業だ。
本気でいい人材が欲しいなら、自分でコードを読め。それすら面倒くさいなら、ただの採用ごっこを続けていればいい。
怪しまれる? 当然だ。
でも本物は反応する。そいつを逃さず雇うのが、唯一まともなやり方だ。
あなたが今やっている「エージェント任せの採用活動」こそが、結局自分たちの首を絞めているという事実に、そろそろ気づいた方がいい。
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最寄り駅が複数ある会社もこれに該当する。税金対策なのか知らんが、その会社の所在地はオフィスですらないマンションの一室だったり、下手すると東京ですらないというところもある。
そもそも、優良企業はクソ高い家賃の都心にオフィスを構えたりなんかしないしする必要もない。 ↩ -
神田駅南西にある◯ステム◯ービ◯って会社なんですけどね。それを知っていて受ける錦糸町の富◯ソフ◯も大概だが…。現在も、名前すら変えず当時のまま今も残っているようである。
まさに、ゴキブリ並のしぶとさだね。 ↩ -
いくら保養所があるからと言っても、その施設を組合加入企業が共有しているのだ。そう簡単に予約できたり、タイミングを合わせられないことは容易に想像がつくよな? ↩
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なぜその技術が使われているのかという議論をまともに考えもせず、一日のPVが3桁行かないようなBtoBサービスでも、脳死でAWSやGCP、Azureを使う。異を唱えれば、「エンタープライズがナンチャラ」と一蹴されることもある。
ちょっと昔だと、安定性重視でCentOSを選定しているのに、インストールされるアプリが古いからと、本来実験的な要素を入れるRemiリポジトリを入れて運用という、本末転倒な謎風習があった。
何も考えていないし、わかってもいない。要は、その程度の技術選定ってことだ。 ↩ -
ちなみに、そういった中身のない記事でも割と「いいね」がついていたりするが、普通に同じ企業の社員の自作自演ですから!
そんなことぐらい、ちょっと考えれば誰でも思いつくよな?
事実、Qiitaの上位に表示される文章の作者をよく見ると、大抵後ろに企業名が入っている。
要するに、彼らからすれば、記事を書くことは広報の一環なのである。むしろ、あまり「いいね」がつかない文章のほうが本質を言っていたりする。
所詮ポジショントークである。口当たりのいいことし書かない。 ↩