はじめに

この記事では、ラズパイマガジン2018年4月号の記事で紹介されているハイレゾDACボードのプログラムのカスタマイズを行います。

下準備

とりあえず、SDカードにdacboardのサイトから、2018年4月4日版をインストールする。イメージの焼き込みには、balenaEtcherを使うと楽です。

microSDをRaspberry Piに入れたら、sshでアクセスしてOSの更新をしましょう。（ユーザID:pi、パスワード：raspberry）

sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo rpi-update

その１：ロケフリプレイヤーにする

まず、インターネット越しに家あるNASにアクセスして、実家にあるRaspberry Piにマウントさせます。SambaをNAT越しに使ったりしようとしましたが遅い上にセキュリティ上怪しいのでSFTPそのものをマウントさせることにしました。

当然のことながら、NASではssh（ここではSFTP）でアクセスできるようにしておく必要があります。

まずマウントさせる場所を設置します。そして、sshキーを読み込ませるために仮接続します。

$ sudo mkdir /mnt/nas
$ sudo sshfs -p ポート -o password_stdin [ユーザ]@[NASのホスト]

すると、sshキーを信頼するかの確認画面が出ます。ここは[y]esにします。

次に、マウント用のスクリプトでマウントできることを確認してください。

mount.sh

#!/bin/sh
echo "Mounting NAS...\n"
echo '[パスワード]' | sudo sshfs -p ポート -o password_stdin -o allow_other [ユーザ]@[NASのホスト]
echo "\nDone.\n"

エラーなくDone.と表示されたら成功です。ls /mnt/nasでNASの内容が表示されることを確認してください。

最後に、mpdの走査ディレクトリを変更します。

/home/mpd/setting/mpd.conf

 #music_directory		"smb://yourserver/music"
 #music_directory		"/home/mpd/music
-music_directory		"/extSD"
+#music_directory		"/extSD"
+music_directory		"/mnt/nas"

あとは、このマウント用のコードを/etc/rc.localあたりに入れて自動マウントするようにしましょう。

２，GUIインターフェースのympdをmyMPDにする。

本題です。ympdはずいぶんと昔に更新が止まっています。そこで派生版のmyMPDをインストールしましょう。

まず、myMPDをインストールします。

$ sudo apt install cmake 
$ git clone https://github.com/jcorporation/myMPD.git
$ cd myMPD
$ sudo ./mkrelease.sh

しばらくするとビルドが終わります。

次に、もともと入っているympdを止めます。

$ sudo service ympd stop
$ sudo systemctl disable ympd

次にmyMPDの設定を行います。myMPDはデフォルトでSSL対応ですがここではSSLを無効にします。/etc/mympd/mympd.confのsslをenableからdisableにしてください。

完了したら、サービスへの登録を行います。

$ sudo cp /usr/share/mympd/mympd.service /etc/systemd/system/mympd.service
$ systemd enable mympd
$ service mympd start

完了したらsudo rebootで再起動してください。しばらくしてhttp://superdac.local/ にアクセスして、以下の画面が出たら成功です。

あとは、左上のmyMPDにマウスオーバーしてUpdateをクリックしUpdate Databaseを選択するとデータベースが更新されます。