Pythonを使ってM3U8ファイルから動画をダウンロードする方法
本記事では、Pythonとffmpegを使用してM3U8ファイルから動画をダウンロードする方法を解説します。特にライブストリーミングや動画配信サービスでよく使用されるM3U8フォーマットからのダウンロードが対象です。
必要なツール
このスクリプトを実行する前に、システムにffmpeg
がインストールされている必要があります。ffmpeg
は多くのフォーマットの動画や音声の変換、処理が可能な非常に強力なフリーソフトウェアです。
スクリプトの解説
インポート
import subprocess
import sys
-
subprocess
: コマンドラインツールをPythonから実行するために使用します。 -
sys
: コマンドライン引数をスクリプトで利用するために必要です。
関数 download_video_from_m3u8
def download_video_from_m3u8(m3u8_url, output_path):
この関数は、動画のURLと保存先のパスを引数として受け取ります。
ffmpegコマンドの構築
command = [
'ffmpeg',
'-protocol_whitelist', 'file,http,https,tcp,tls,crypto',
'-i', m3u8_url,
'-c', 'copy',
'-bsf:a', 'aac_adtstoasc',
output_path
]
-
-protocol_whitelist
: ffmpegが使用するプロトコルを指定します。これにより、セキュリティ上のリスクを管理しつつ、必要なプロトコルでの通信を許可します。 -
-i
: 入力ファイルの指定。 -
-c copy
: エンコーディングを変更せずに、ストリームをそのままコピーします。 -
-bsf:a aac_adtstoasc
: オーディオストリームに適用するビットストリームフィルター。AAC音声を適切に変換します。
コマンドの実行
subprocess.run(command, check=True)
-
subprocess.run
: 上記で構築したコマンドを実行します。check=True
は、コマンドが失敗した場合に例外を発生させるためのものです。
エントリーポイント
if __name__ == "__main__":
スクリプトが直接実行された場合のみ以下のコードが実行されます。
コマンドライン引数の処理
if len(sys.argv) != 3:
print("Usage: python script.py <M3U8 URL> <Output Path>")
sys.exit(1)
適切な引数が提供されているか確認し、問題があれば使用方法を表示して終了します。
関数の呼び出し
m3u8_url = sys.argv[1]
output_path = sys.argv[2]
download_video_from_m3u8(m3u8_url, output_path)
コマンドラインからURLと出力パスを取得し、ダウンロード関数を呼び出します。
まとめ
このスクリプトを使うことで、M3U8形式のストリーミング動画を簡単にダウンロードし、ローカルに保存することが可能です。ffmpeg
のオプションに慣れれば、さらに多様な動画処理が行えるようになります。