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OCI 各種GWのまとめ

Last updated at Posted at 2021-03-13

本ブログは、オラクル・クラウドの個人ブログの1つです。

初めに

このブログは、Oracle Cloud Infrastructure (OCI) の各種ゲートウェイ(GW)に関する概要とその用途についてまとめたものです。OCIが提供するゲートウェイには、ネットワーキング、ストレージ、開発者向けなどのカテゴリがあり、それぞれの使用シナリオと注意点を整理しました。以下、主要なゲートウェイについて簡単に紹介します。

各種GWの一覧

分類 名前 用途 注意事項
Networking Internet Gateway Public Subnetの中から外部へ
外部からPublic Subnetの中へ
NAT Gateway Private Subnetの中から外部へ
一方向の通信で、外部からPrivate Subnetの中へアクセスできない)
Service Gateway Public/Private Subnetから、インターネットを経由せず、OCIのObject Storageなどのサービスを利用。
Local Peering Gateway 同一リージョンの中、VCN同士の接続を立てる。(テナンシーが違っても、同一リージョンであれば、VCN同士も接続可能。) 前提条件:2つのVCNのCIDR Blockが重複しない
Dynamic Routing Gateway 1.On-PからOCIへの接続を立てる。(IPSec VPN, FastConnect)
2.リージョンを跨ぎVCN同士の接続を立てる。
前提条件:接続元と接続先のCIDR Blockが重複しない
Storage Storage Gateway OCI Object Storageへのデータ転送。(NFSv4プロトコル) ソフトウェアをインストールする必要があり、Linux OSのみをサポート。
Developer API Gateway OCI内部のサービスのREST APIエンドポイントを外部に提供する。
(サービス:Functions,OKE,Computeなど)

1. Internet GW vs NAT GW vs Service GW

image.png

注意点
一つルート表に、「Internet Gateway + NAT Gateway」、あるいは「Internet Gateway + Service Gateway」のような混在設定ができません。ただし、「NAT Gateway + Servcice Gateway」はOKです。

2. Local Peering Gateway (LPG)

2-1. LPGの利用場面-1 (リージョン内)

image.png
VCN1とVCN2はLPGで接続済、かつVCN2とVCN3はLPGで接続済の場合、VCN1とVCN3の間に、通信したいなら、別のペアリングが必要です。

2-2. LPGの利用場面-2 (Transit Routing)

On-Pから、IPSec VPN/FastConnectでOCIに接続しています。Hub VCNを経由し、Spoke VCNに接続できます。
image.png

3. Dynamic Routing Gateway (DRG)

3-1. DRGの利用場面-1 (IPSec VPN)

image.png

3-2. DRGの利用場面-2 (FastConnect)

Public virtual circuitの場合、DRGを経由しません。
image.png

3-3. DRGの利用場面-3 (リージョンを跨ぐ)

リージョンを跨ぎ、DR(障害リカバリー)構成をしたい時、DRGの出番です。
image.png

3-4. DRGのエンハンスメント

2021年5月末、DRGの大きなエンハンスメントが出来ました。以下は抜粋です。
image.png
1:Nの関係
従来、DRGとVCNは、1:1の関係でしたが、1:Nになりました。

それで、複数のVCNの間、一個のDRGにアタッチすれば、接続できるようになりました。(最大300個まで)
VCN同士の接続は、従来のやり方でLPGは必要です。一個のVCNに対し、LPGを最大10個まで作成できるというサービス・リミットがあります。今は、DRGに集約する方法で、10個以上のVCN同士が接続できるようになりました。
image.png

RPC (Remote Peering Connection)
「リモート・ピアリング接続」の利用で、OCIバックボーンを経由し、On-Pからリモート・リージョンへの接続も可能です。

image.png

テナンシを跨ぎDRGでの接続も可能です。

4. Storage Gateway

2024年3月追記
Storage Gatewayは、2024/2/28よりEnd of Lifeになることがアナウンスされました。代替手段として、OCI-CLIRcloneが推奨されています。アナウンスの詳細は、こちらを参照ください。


紹介と利用方法について、以下の記事をご参考ください(ステップ・バイ・ステップの設定手順を含めています)。
OCI Storage Gatewayの利用方法

5. API Gateway

image.png

OCI Functionsの呼出方法について、以下の記事をご参考ください。
API GWでOCI Functionsの呼び出し

料金
上記全てのGWの中、API GW以外は無料です。(関連サービスとOutbound料金は別です。)
API GWの料金は、使い分(API CALLの量)で計算します。未使用の場合、料金がかかりません。

以上です。


関連記事
オラクル・クラウドの個人ブログ一覧

オフィシャル・ドキュメント

Oracleサービスへのアクセス: サービス・ゲートウェイ
Storage Gatewayに関するよくある質問
OCI API ゲートウェイ
Introducing global connectivity and enhanced cloud networking with the dynamic routing gateway

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