読んだ本
感想
エンジニア必読の書として有名だが、なかなかの分厚さに長い間躊躇していたがなんとか読み切った。毎日少しづつ読んで二ヶ月はなかなかハード。
特にWEBアプリケーションのバックエンドではデータをどう扱うかが一番の関心事項と言っても過言ではないが、本書ではこのデータを取り巻く技術を広く取り扱う。引用も多く、そこも辿って読むなら相当な力がつきそうだ。
大枠では三章建てになっていて、1章ではデータベース絡みの基礎的な知識を、2章では分散システム時代のパーティショニングやシャーディングなどの問題、3章ではデータウェアハウスなど大量のデータを扱う際の課題について書かれていた。
最近だとAmazon Auroraなど既存の技術の延長として、気付いていなくても分散システムの恩恵を受けていることが多い。本書を読むことで、こういった分散システムの裏にどんな困難な課題があるのか、少し理解が深まった。ここまで高度なものでなくても、アプリサーバーのスケールアウトなども分散システムのひとつなので身近な内容でもある。読後に、実務でも本書で扱われていた問題が起きる可能性がある場面に遭遇し、かなり低頻度なので運用でカバーするという判断をした。その際、その問題について詳細に説明しないと伝わらず、なかなか辛かった。この本を読んで欲しい。
おすすめの人
- アプリケーション開発に携わる人全般
次に読むなら
- 「システム設計の面接試験」は後半に分散システムについての内容が含まれていた。本書より優しいので先に読むのもおすすめ