AWS認定5資格を取得して学んだこと
はじめに
2024年4月に新卒でIT企業に入社し、現在は社会人2年目です。
CCoE(Cloud Center of Excellence)チームの一員として、AWS Well-ArchitectedレビューやAWS利用ガイドラインの整備、コスト管理の仕組みづくりなどに携わっています。
先日、AWS Certified Generative AI Developer - Professional(AIP)に合格し、これまでに以下の5つのAWS認定資格を取得しました。
- AWS Certified Solutions Architect – Associate(SAA)
- AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)
- AWS Certified AI Practitioner(AIF)
- AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate(MLA)
- AWS Certified Generative AI Developer - Professional(AIP)※2026年3月現在 Beta版
この記事では、それぞれの資格の受験を通じて感じた難易度や学習方法、そしてAWSの学び方についてまとめます。
取得した資格と難易度
まずは、取得した資格と体感難易度、学習期間をまとめます。
前提知識: SAA受験時はAWS実務経験なし。入社時研修でAWSの基礎は学習済み
| 資格 | 難易度 | 学習期間 | コメント |
|---|---|---|---|
| SAA | 難 | 約2ヶ月 | AWS初挑戦で範囲が広く大変 |
| CLF | 易 | 約2週間 | SAA取得後だったため比較的容易 |
| AIF | 普通 | 約3週間 | AI基礎知識の学習が必要 |
| MLA | やや難 | 約1ヶ月 | 機械学習の問題が難しく一度不合格 |
| AIP | 難 | 約1ヶ月 | Professional試験で文章量が多い(Beta版) |
なぜこの順番で受験したか
最初にSAAを受験した理由は、入社時の研修でAWSを学び、アーキテクチャの基礎を理解したかったためです。
SAAを取得することでAWSサービスの役割や構成パターンを理解でき、その後の資格学習も進めやすくなりました。
その後は以下の流れで受験しました。
- CLFでAWSの基礎概念を整理
- AI領域の知識を広げるためにAIF
- 機械学習領域の理解を深めるためにMLA
- 生成AI領域を学ぶためにAIP(Beta版)
各資格を受けて感じたこと
SAA(最初の壁)
最初に受験したのは Solutions Architect Associate でした。
AWSを本格的に学び始めたタイミングで受験したため、サービスの種類や構成パターンなど覚えることが非常に多く、最初はかなり苦労しました。
特に以下の点で苦戦しました。
- サービスの使い分け: 似たようなサービス(EBS/EFS/S3、RDS/DynamoDB/Redshift)の違いを理解するのに時間がかかった
- アーキテクチャパターン: 高可用性、スケーラビリティ、コスト最適化など、複数の要件を満たす構成を考えるのが難しかった
ただ、この資格を通じて以下を体系的に理解できるようになりました。
- AWSサービスの基本
- アーキテクチャの考え方
- 各サービスの役割
AWS学習の基礎になる資格です。
学習には、Udemyの問題集に加えてPing-tというサイトも活用しました。
現在はCLFの対策もできるようなので、これから受験する方はぜひ活用してみてください。
CLF(AWSの全体像を整理)
CLFはSAA取得後に受験しました。
すでに多くのサービスを理解していたため難易度は高くありませんでしたが、AWSのサービスカテゴリやクラウドの基本概念を改めて整理できました。
AIF(AIの基礎知識)
AI Practitionerでは以下の内容が問われます。
- AIの基本概念
- 機械学習の基礎
- AIサービスの役割
SAAを取得していたためAWSサービス自体には苦労しませんでしたが、以下の点は少し勉強が必要でした。
- AIの基本用語(教師あり学習、教師なし学習、強化学習など)
- モデルの考え方(過学習、汎化性能など)
- AWSのAIサービスの使い分け(Rekognition、Comprehend、Translateなど)
MLA(機械学習の理解が必要)
Machine Learning Engineer Associateは、一度不合格になりました。
AWSサービスの知識というより、以下の点で苦戦しました。
- 機械学習の基礎(アルゴリズムの使い分け)
- モデル評価(Precision、Recall、F1スコアなど)
- データ前処理(正規化、標準化、欠損値処理など)
1回目の受験(不合格)
Udemyの問題集を1周しただけで受験しました。
問題の解説を読んで「理解した気になっていた」のが敗因でした。
特に以下の点で混乱しました。
- 機械学習の評価指標: Precision(適合率)とRecall(再現率)の違いが曖昧だった
- アルゴリズムの使い分け: 主成分分析(PCA)、XGBoost、Random Forestなど、どの場面でどのアルゴリズムを使うべきか判断できなかった
2回目の受験(合格)
ChatGPTを活用して、苦手分野を効率的に克服しました。
ChatGPTの活用方法:
「AWS認定のMachine Learning Engineer Associateの勉強をしています。PrecisionとRecallの違いがなかなか覚えられません。解説と覚え方を教えてください。練習問題を出してください」
このように具体的に質問することで、以下の効果がありました。
- Precision(適合率)やRecall(再現率)といった似た用語の違いを解説してくれた
- 「偽陽性を減らしたい→Precision」「偽陰性を減らしたい→Recall」という判断ルールを提案してくれた
- 段階的に難易度を上げた練習問題を5問出題してくれた
- 自分の弱点に特化した問題を繰り返し解くことで、苦手分野を効率的に克服できた
不合格後に変えたこと:
- 問題集を解くだけでなく、理解できない部分はChatGPTで練習問題を作成
- 苦手な評価指標やアルゴリズムを重点的に学習
- 1日1時間程度、すき間時間を活用して継続的に学習
MLAは比較的新しい試験で、AWSサービスの知識だけでなく、機械学習の概念理解も求められる試験です。
AWSサービスとしては SageMaker関連の内容が多い印象でした。
AIP(文章量が多い!)
Generative AI Developer - Professional(AIP)は、初めて受験したProfessionalレベルの資格でした。
※2026年3月現在、AIPはBeta版として提供されています。
Beta版のため、問題数は85問、試験時間は205分と、他のProfessional試験やSpecialty試験よりも長丁場でした。
一通り解き終わった時点で残り30分ほどしかなく、すべてを見直すことはできませんでした。気になる問題を見直して、時間いっぱいまで使いました。
試験時間が長く、問題文や選択肢の文章量も多いため、集中力を保つのが大変でした。
また、MLAがSageMaker中心だったのに対して、こちらは以下の内容が中心でした。
- Amazon Bedrock
- 生成AIのユースケース
- RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)構成
苦労した点
- 文章量の多さ: 1問あたりの文章量が多く、読むだけで時間がかかる
- 時間配分: 最初の方で時間をかけすぎて、後半で焦った
- 選択肢の絞り込み: 似たような選択肢が多く、判断に迷う
対策
問題を解く際は、ヒントになるキーワードを拾うことを意識しました。
例えば、「コスト最適化」「低レイテンシ」「高可用性」などのキーワードから求められる要件を素早く把握し、選択肢を絞り込むようにしました。
合格後に知ったこと
合格後、Udemyに英語の問題集があることを知りました。
これから受験する方は、ぜひ活用することをおすすめします。
学習方法
どの資格も基本的には Udemyの問題集を中心に学習しました。
| 資格 | 学習方法 |
|---|---|
| CLF | Udemy問題集を1周 |
| SAA | Udemy問題集を2周 + Ping-t |
| AIF | Udemy問題集を2周 |
| MLA | 1周 → 不合格 → AIを活用して苦手分野を再学習 |
| AIP | ガイドを確認し、各サービスを整理 |
AIPについては問題集が少ないため、以下の方法で準備しました。
- 試験ガイドを確認
- 各サービスの理解を整理
- AWS公式ドキュメントで最新情報を確認
資格を取って変わったこと
資格取得を通して一番変わったのは、AWSサービスの名前を聞いたときに、何をするサービスかをだいたいイメージできるようになったことです。
AWSはサービスの数が非常に多いですが、以下のカテゴリごとに整理して理解することで、全体像をつかめるようになりました。
- ストレージ(S3、EBS、EFS、Glacier)
- コンピュート(EC2、Lambda、ECS、Fargate)
- AI(Bedrock、SageMaker、Rekognition、Comprehend)
- データ分析(Athena、Redshift、QuickSight、Glue)
これから
現在はAWSの学習と並行して、技術ブログでの情報発信や社内勉強会での登壇も行っています。今後は残りのAWS認定資格にも挑戦していく予定です。
これから受験する人へのおすすめ順
個人的には以下の順番がおすすめです。
- CLF
- SAA
- AIF
- MLA
- AIP(Beta版)
CLFとSAAでAWSの基礎を理解してからAI系資格に進むと、理解しやすいと感じました。
まとめ
社会人2年目で5つのAWS認定資格を取得して感じたのは、**「継続する習慣」**の大切さです。
習慣づけるために、1日5問問題を解くという小さな目標を立てました。
通勤時間でも簡単に達成できる目標ですが、何もしない日を作らないよう意識しました。
この習慣が徐々に身につき、連続して資格を取得できました。
また、同じような内容が他の認定試験でも出題されることがあるため、「次もやってみよう」と気楽に考えて続けることができました。
学習を進める中で、MLAで一度不合格になりましたが、その経験があったからこそ、自分の弱点が明確になり、効率的に学習できました。
ChatGPTに苦手な部分の練習問題を作ってもらったり、具体例を出してもらったりすることで、独学でも十分に対策できることが分かりました。
これから受験する方へ、個人的なアドバイスは以下の3点です。
- CLFから始めるのがおすすめ: 全体像を把握してからSAAに進む方が楽
- 小さな目標で継続する: 1日5問など、通勤時間でできる目標を立てる
- AIツールを使い倒す: 苦手な部分の練習問題を作ってもらうと理解が深まる
資格取得はゴールではなく、AWSを実務で使うためのスタートラインです。
これからAWSを学ぶ方の参考になれば幸いです。

