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画面設計書作成において決めておくべきルールたち

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挨拶

こんにちは。
今回は、自分が関わった「画面設計書作成プロジェクト」で、「これじゃダメだ…」と痛感したポイントと、次から絶対に決めておきたいルールを備忘録としてまとめます。

設計書の内容も大事ですが、 「どう作るか」「どう運用するか」 をちゃんと意識することも大事だと痛感しました。

反省点と対策案

1. 書き方がバラバラすぎる

  • フォントやサイズが人によって違う
  • 項目の並びや粒度、言葉の使い方に統一感がない
  • 「社員ID」「従業員コード」など、同じ意味でも名称が揺れていた

→ 結果:
レビューのたびに「毎回ここが違うな...」状態になり、後で修正コストが爆発。

対策案:

  • 最初に「フォーマット見本」を1枚作る
  • 使用フォント・サイズ・書式・単語ルールを明文化(命名辞書を作る)
  • 項目の並び・粒度も最初に合意しておく

2. 担当範囲の分布が曖昧

  • 誰がどの画面を設計しているかが不明
  • 似た画面を別の人が重複して作成
  • 逆に、誰も担当していない画面が後から発覚

→ 結果:
スケジュールがどんどん後ろ倒しに。

対策案:

  • 最初に「画面一覧」を作り、担当者を紐づける
  • 一覧に進捗(未着手/作業中/レビュー済など)を明記
  • スプレッドシートやチケット管理系サイトで見える化して共有

3. メンバーの状況が見えていない

  • 「実はわからないまま進めた」人が複数いた
  • 進捗報告は形式的で、困っている人を拾えなかった
  • 結果的に“設計書だけが進む”状態になり、実装との乖離が発生

→ 結果:
出来上がった設計書が“机上の空論”に。

対策案:

  • 週1でもいいので「画面設計レビュー会」を定例化
  • 各メンバーが「詰まっていること」を共有する時間を確保
  • 設計者同士で内容をクロスレビューする

4. レビューを後回しにしてしまった

  • 社内レビューもクライアントレビューも、全て最後にまとめて実施してしまった
  • 「途中レビューだと効率悪そう」と判断してスキップ
  • 結果、最終段階で大量の修正依頼が発生し、波及修正が止まらなかった

→ 結果:

  • 「仕様が固まってから直そう」と思っていたが、実際は修正コストが数倍に
  • 関連画面・API・設計書全体への影響が拡大して炎上

対策案:

  • 進捗30〜50%時点で社内レビュー(フォーマット・方向性確認)
  • 70〜80%時点でクライアントレビュー(要件整合性の確認)
  • レビューコメントは「スプレッドシート」や「チケットコメント」などで管理
  • 誰が・いつ・どの指摘を反映したかを記録して、トレース可能にする

設計書の精度は「最後に一気に仕上げる」よりも、「途中で何度も小さく直す」方が圧倒的に高いです。
途中レビューは時間がかかるように見えて、最終的には手戻りコストを削減する投資になります。

次から決めておきたい運用ルール

カテゴリ 決めるべきルール 目的
フォーマット フォント・項目名・記法・命名統一 見やすくレビューしやすい
担当範囲 画面一覧+担当者+進捗表 抜け漏れ防止
レビュー体制 定例レビュー・社内/クライアントWチェック 品質維持・手戻り削減
更新管理 変更履歴・バージョン管理ルール 最新版を一意に保つ
用語集 共通語彙・命名辞書 一貫性確保

まとめ

  • 設計書の「見た目」と「構造」はチーム全員で決める
  • 担当分布と進捗を見える化するだけで、炎上リスクは大幅に下がる
  • 定例レビューで“詰まり”を可視化し、途中段階で修正する
  • 最後にまとめて直すより、途中で小さく直すほうが圧倒的に効率的

おわりに

正直、今回のプロジェクトは途中までかなり混沌としていて、「設計書って何のためにあるんだろう?」と思う瞬間もありました。

でも振り返ると、問題の多くはツールやスキルではなく、運用設計(レビュー・共有・ルール決め)の欠如が原因の一つでもありました。

次からは、まずチームで「どう設計書を作り、どうレビューするか」から始めようと思いましたね。
同じように設計フェーズで苦しんでいる人の参考になれば幸いです。

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