Amazon S3 ストレージクラス一覧
- 備忘録として、Amazon S3の各ストレージクラスをまとめました。
汎用(頻繁にアクセスするデータ向け)
| クラス | 説明 | 最初のバイトのレイテンシー | 可用性(設計値) | 最小保存期間 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| S3 Standard | 標準ストレージクラス | ミリ秒 | 99.99% | なし | Webサイト、アプリケーション、コンテンツ配信など頻繁にアクセスするデータ全般 |
| S3 Intelligent-Tiering | アクセス頻度を自動監視し最適な階層に自動移動 | ミリ秒 | 99.9% | なし | アクセスパターンが不明・変動するデータ(データレイク、新規アプリなど) |
高パフォーマンス
| クラス | 説明 | 最初のバイトのレイテンシー | 可用性(設計値) | 最小保存期間 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| S3 Express One Zone | 単一AZで超低レイテンシーを実現 | 1桁ミリ秒 | 99.95% | 1時間 | 機械学習・分析など最もアクセス頻度が高く低レイテンシーが求められるワークロード |
低頻度アクセス
| クラス | 説明 | 最初のバイトのレイテンシー | 可用性(設計値) | 最小保存期間 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| S3 Standard-IA | 複数AZに保存する低頻度アクセス用 | ミリ秒 | 99.9% | 30日 | バックアップ、DR用ファイルなど、たまにアクセスするが即時アクセスが必要なデータ |
| S3 One Zone-IA | 単一AZのみに保存し低コスト化 | ミリ秒 | 99.5% | 30日 | 再作成可能なデータ、他リージョンからのレプリカなど可用性要件が低いデータ |
アーカイブ
| クラス | 説明 | 最初のバイトのレイテンシー | 可用性(設計値) | 最小保存期間 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| S3 Glacier Instant Retrieval | アーカイブデータに即時アクセス | ミリ秒 | 99.9% | 90日 | 四半期に1回程度アクセスする医療画像・メディア資産など |
| S3 Glacier Flexible Retrieval | 数分〜数時間で取り出し、大量データの一括取得は無料 | 分〜時間 | 99.99% | 90日 | バックアップ、DR用途で年1〜2回程度アクセスするデータ |
| S3 Glacier Deep Archive | 最安価格帯。長期保存・デジタル保存向け | 12〜48時間 | 99.99% | 180日 | 7〜10年以上保持するコンプライアンス関連データ、磁気テープの代替 |
選び方の目安
| 要件 | 推奨クラス |
|---|---|
| 一般的なWebアプリ・コンテンツ配信 | S3 Standard |
| アクセスパターンが不明・変動する | S3 Intelligent-Tiering |
| 機械学習・分析で超低レイテンシーが必要 | S3 Express One Zone |
| バックアップ・DR(即時アクセスは必要) | S3 Standard-IA |
| 再作成可能なデータでコスト最優先(低頻度) | S3 One Zone-IA |
| アーカイブだがミリ秒アクセスが必要 | S3 Glacier Instant Retrieval |
| バックアップ・DRで数分〜数時間の取り出しでOK | S3 Glacier Flexible Retrieval |
| 長期保存・コンプライアンス対応(最安) | S3 Glacier Deep Archive |
耐久性(Durability)について
- すべてのS3ストレージクラスは 99.999999999%(イレブンナイン) という業界最高水準の耐久性を持ちます
- 10,000,000個のオブジェクトを保存した場合、平均して10,000年に1個程度しか失われない計算です
- デフォルトでは最低3つのAZにまたがってデータを冗長化しており、これにより高い耐久性を実現しています
耐久性と可用性の違い
| 指標 | 意味 | S3での例 |
|---|---|---|
| 耐久性(Durability) | データが失われない確率 | 全クラス共通で99.999999999%(11 nines) |
| 可用性(Availability) | データにアクセスできる確率 | クラスにより異なる(S3 Standard: 99.99% 〜 S3 One Zone-IA: 99.5%) |
ポイント
- S3ではすべてのクラスで耐久性は同じ(11 nines)ですが、可用性はクラスごとに異なります
- One Zoneクラス(S3 One Zone-IA、S3 Express One Zone)は、単一AZにしかデータを保存しないため、他のクラスと同じ耐久性を持ちながらも、AZ障害時にはデータそのものが失われるリスクがあります(火災や水害などの物理的損失の場合)
- 一方、複数AZに保存するクラス(Standard、Standard-IA、Glacier系)は、AZ障害が起きてもデータは保護されますが、一時的にアクセスできなくなる可能性はあります(=可用性の話)
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