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初めに
OCI-CLIはとても便利なコマンドラインツールです。On-PのクライアントやOCI Computeインスタンスに簡単にインストールできます。Oracle DBCSインスタンスでも使用したい方がいらっしゃると思います。例えば、OCIオブジェクト・ストレージにファイルを転送したい時に、OCI-CLIを利用すれば非常に便利です。
Oracle DBCSインスタンスでもOCI-CLIを利用できますか?答えは「可能」です。ただし、インストール時にレポジトリ接続エラーが発生することがあります。このエラーを回避する方法について、今回は紹介したいと思います。
動作確認環境
- OCI DB System (VM)
- DBバージョン: Oracle DB 19c Standard Edition (19.13, 19.14は、動作確認済)
バージョン19.15より新規作成の場合、OCI-CLIは既にインストール済です。本文最後にある「追記」をご参照ください。
インストール方法
1. インストール前
DBシステム(VM)が作成されると、インスタンスにログインして、OSのバージョン情報を確認できます。OCI-CLIはインストールされていません。
[opc@db19c ~]$ cat /etc/redhat-release
Red Hat Enterprise Linux Server release 7.9 (Maipo)
[opc@db19c ~]$ oci -v
-bash: oci: command not found
[opc@db19c ~]$
OCI Compute VM(Oracle Linux 7)では、次のコマンドでOCI-CLIをインストールできます。
sudo yum install python36-oci-cli
ただし、DBシステムのインスタンスでこのコマンドを実行すると、次のようなエラーが発生します。
[opc@db19c ~]$ sudo yum install python36-oci-cli
Loaded plugins: versionlock
There are no enabled repos.
Run "yum repolist all" to see the repos you have.
To enable custom repositories:
yum-config-manager --enable <repo>
[opc@db19c ~]$
2. Python3のインストール
まず、リポジトリを有効にし、Python 3をインストールしてください。
wget https://swiftobjectstorage.ap-tokyo-1.oraclecloud.com/v1/dbaaspatchstore/DBaaSOSPatches/oci_dbaas_ol7repo -O /tmp/oci_dbaas_ol7repo
wget https://swiftobjectstorage.ap-tokyo-1.oraclecloud.com/v1/dbaaspatchstore/DBaaSOSPatches/versionlock_ol7.list -O /tmp/versionlock.list
sudo cp -p /tmp/oci_dbaas_ol7repo /etc/yum.repos.d/ol7.repo
sudo cp -p /etc/yum/pluginconf.d/versionlock.list /etc/yum/pluginconf.d/versionlock.list.bakup
sudo cp -p /tmp/versionlock.list /etc/yum/pluginconf.d/versionlock.list
sudo yum repolist
sudo yum -y install python3 python3-tools
3. OCI-CLIのインストール
Python 3のインストールを完了した後、install.shを実行しOCI-CLIをインストールしてください。
bash -c "$(curl -L https://raw.githubusercontent.com/oracle/oci-cli/master/scripts/install/install.sh)"
バージョン確認
インストール完了後、次のコマンドを使用してOCI-CLIとpython3のバージョン情報を取得できます。
[opc@db19c ~]$ oci -v
3.2.1
[opc@db19c ~]$ python3 -V
Python 3.6.8
インストール後、Configファイルを編集し、認証用の設定は必要です。設定方法は、OCI Compute VMまたはOn-Pサーバでの設定と同様で、省略させていただきます。詳細は、ドキュメントを参照してください。
以上です。
追記
2022年7月、以下の内容を追加しました。
Oracle DB System 19.15のバージョンで、インスタンス新規作成後、OCI-CLIが既にインストールされた状態になっています。これはとても助かりました。
OCI-CLIの確認
[opc@db19cse ~]$ cat /etc/redhat-release
Red Hat Enterprise Linux Server release 7.9 (Maipo)
[opc@db19cse ~]$ oci -v
3.4.4
[opc@db19cse ~]$
従来通り、Configファイルの作成は必要です。"oci setup config"から実施してください。
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