🌟 GCP AI学習カリキュラム:メインメニュー
このプロジェクトでは、GCP(Google Cloud Platform)のAI分野、特にVertex AIと生成AIを1日1時間の学習で習得することを目指します。
なお、初心者向けです。自分は AWS をメインとしています。
GCP は AWS のようにコミュニティが盛んではない印象であるため、とっつきにくかったのですが、AI 時代の世の中 GCP についても少しづつやっていこうという思いで作成しました。
📅 学習スケジュール概要
| フェーズ | タイトル | 期間 | 内容 |
|---|---|---|---|
| Phase 1 | GCPの基礎 (この記事) | 1週間 | 環境構築、予算管理、コンソール操作 |
| Phase 2 | AIを体験する (この記事) | 2週間 | Vertex AI Studio, プロンプト設計 |
| Phase 3 | AIアプリを作る (次回別記事にて) | 1ヶ月 | Python SDK, RAG (Grounding), 実践アプリ |
| Phase 4 | AIのプロへ (次回別記事にて) | 継続 | エージェント開発、チューニング、責任あるAI |
🛠 準備するもの
- Googleアカウント(Gmailなど)
- クレジットカードまたはデビットカード(無料枠の登録に必要です。原則として無料枠内で学習します)
- PC(ブラウザが動けばOK)
🔗 総合参考リンク
- Google Cloud コンソール
- Google Cloud 無料プログラム
- Google Cloud Skills Boost (公式学習プラットフォーム)
🛠 Phase 1: GCPの基礎
目標: GCPプロジェクトを作成し、安全に学習を進められる環境を整える。
🗓 7日間スケジュール (1日1時間)
| 日数 | 学習内容 | 手順・ポイント |
|---|---|---|
| Day 1 | アカウント作成 | 無料トライアルに登録。300ドル枠を確認。 |
| Day 2 | プロジェクト作成 | 画面上部のプロジェクト選択から「新規プロジェクト」作成。 |
| Day 3 | 予算アラート設定 | 「お支払い」→「予算とアラート」から、1,000円などで通知設定。 |
| Day 4 | コンソール操作 | 検索窓で「Vertex AI」を探し、ダッシュボードを眺める。 |
| Day 5 | Cloud Shell | 画面右上の >_ アイコンをクリックして起動してみる。 |
| Day 6 | IAM(権限) | 「IAMと管理」から、自分のアカウントに付与されている役割を確認。 |
| Day 7 | 復習と整理 | 不要なプロジェクトを削除(シャットダウン)する方法を確認。 |
📊 構造のイメージ
🔗 参考リンク
Day 1: アカウント作成
1.公式サイトへアクセス: Google Cloud 無料プログラム にアクセスし「無料で開始」をクリック。
2.ログイン: Googleアカウントでログインし、国(日本)を選択して規約に同意します。
3.お支払い情報の登録: 住所、電話番号、カード情報を入力します。
* ※注意: 本人確認用です。無料枠を使い切るか、手動でアップグレードしない限り課金されません。
4.完了確認: 画面右上の通知で「300ドルのクレジット」を確認できればOK。
Day 2: プロジェクト作成
1.コンソールへ: Google Cloud Console を開きます。
2.新規作成: 画面上部のプロジェクト選択ドロップダウンから「新しいプロジェクト」をクリック。

3.情報の入力: プロジェクト名を My-AI-Study とし、プロジェクトIDが生成されるのを確認して「作成」。

4.切り替え: 数秒後、再びプロジェクト選択から作成したプロジェクトに切り替えます。
Day 3: 予算アラート設定
1.課金メニュー: ナビゲーションメニュー(左上の三本線)から「課金」をクリック後 「請求先アカウント」をクリック。


2.予算とアラート: 左メニューから「予算とアラート」を選択し「予算を作成」をクリック。

3.金額設定: 金額を 1,000 円などに設定し「次へ」をクリック。

4.通知: デフォルトで50%, 90%, 100%到達時にメールが届く設定になっていることを確認し「終了」。

Day 4: コンソール操作
1.検索: 検索窓に Vertex AI と入力し、Vertex AI のダッシュボードを開きます。
2.有効化: 「API を有効にする」をクリック。(数分かかります)

Day 5: Cloud Shell
1.起動: 画面右上の >_ アイコンをクリックして Cloud Shell を起動します。

2.コマンド実行: 以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
gcloud config list project
3.確認: 現在のプロジェクトIDが表示されれば成功です。
出力結果:
[core]
project = my-ai-study-123456
Your active configuration is: [cloudshell-12345]
Day 6: IAM(権限)
1.IAMメニュー: 「IAM と管理」→「IAM」を開きます。
2.確認: 自分のメールアドレスの横に「オーナー」という役割がついていることを確認します。
3.理解: 自分がこのプロジェクトの全権限を持っていることがわかればOKです。

Day 7: 復習と整理
1.振り返り: 1週間の操作(プロジェクト作成、予算設定、API有効化)を復習します。
2.シャットダウン方法: 「IAM と管理」→「設定」から「シャットダウン」ができることを確認します。
* ※注意: 実際に消すと Phase 2 で使えなくなるので、確認だけでOKです。
3.完了: お疲れ様でした!次週からAI体験に入ります。
📘 Phase 2: AIを体験する(2週間)
コードを書かずに、Vertex AI Studioを使って最新AI「Gemini」の可能性を最大限に引き出すためのステップバイステップガイドです。
📅 Week 1: Vertex AI Studio の基本とプロンプト設計
Day 1-2: チャット機能とシステムプロンプト
目標: AIに「役割」を与えて、回答の質が変わることを体験する。
1.Vertex AI Studioを開く: Google Cloud コンソールで Vertex AI -> スタジオをクリック。

2.チャットを開始: 「チャット」を選択。

3.システムプロンプトの入力:
* 右側の「システム指示」欄に あなたは優秀なプログラミング講師です。初心者が理解できるように、専門用語を避け、例え話を使って説明してください。 と入力。
4.質問を投げる: チャット欄に APIって何ですか? と入力して送信。

5.比較: システム指示を空にした場合と、回答の丁寧さや構成がどう変わるかなど色々比較して触っていきましょう。
Day 3-4: パラメータ調整(回答を制御する)
目標: 温度感(Temperature)などの設定で、AIの「性格」を変える。
1.設定パネルを確認: 画面右側の「設定」パネルを見ます。
2.Temperature(温度):
* 0.0 に設定: 回答が固定的で正確になります(事実確認など)。
* 1.0 以上に設定: 回答がクリエイティブで多様になります(アイデア出しなど)。
3.Top-P:
* これらを小さくすると、より「ありきたりで安全な」単語が選ばれやすくなります。
4.実験: 同じプロンプト(例:新しいカフェの名前を10個考えて)で、Temperatureを変えて結果がどう変わるか試してみましょう。

Day 5-7: プロンプトエンジニアリング(技法)
目標: AIに賢く回答させるための「書き方のコツ」をマスターする。
1.Few-shot プロンプト:
* 例をいくつか提示してから質問します。
* 例:「りんご」→「赤」、「バナナ」→「黄」、「空」→ と入力して、AIが「青」と答えるか確認。
2.Chain-of-Thought (思考の連鎖):
* ステップバイステップで考えてください という言葉をプロンプトに加えます。
* 複雑な計算や論理問題を解かせる際に、正答率が上がることを確認します。

3.変数の利用: {{topic}} について教えて のように、後から入れ替え可能なプロンプトを作ってみます。

📅 Week 2: マルチモーダルとモデル探索
Day 1-3: マルチモーダル(画像・動画・PDF)
目標: 文字だけでなく、目で見た情報をAIに理解させる。
1.ファイルのアップロード: チャット欄の「+」アイコン、または「メディアを挿入」をクリック。

2.画像の分析: 手元の写真やスクショをアップし、この画像に写っているものを箇条書きで教えて と指示。

3.動画・PDFの分析: 長めの動画や数ページのPDFを読み込ませ、3行で要約して や 5分30秒あたりの内容を詳しく教えて などと指示し、時間に余裕があれば試しましょう。
4.感動ポイント: Gemini の「長い情報を一度に理解できる能力(長いコンテキスト)」を体感してください。
Day 4-5: Model Garden(他のAIを触る)
目標: Gemini 以外の世界中の有名なAIモデルを覗いてみる。
1.Model Gardenを開く: Vertex AI の左メニューの「モデル」から「Model Garden」をクリック。

2.モデルの検索: Claude (Anthropic社) や Llama (Meta社) などを探し、「有効にする」。
* 一部のモデルは、利用規約への同意ボタンを押す必要があります

3.違いを知る: モデルによって得意不得意(速度、賢さ、コスト)があることを理解します。
Day 6-7: コード化とモデル比較(実践への準備)
目標: スタジオでの試行錯誤を「プログラム」で動かす準備をする。
1.コードの取得 (Get Code):
* 気に入った回答が得られたら、画面上部の「コード」をクリック。
* Python や curl のタブを切り替えて、自分のプロンプトがプログラムとしてどう記述されるか眺めてみます(中身を完全に理解できなくてOKです)。

2.モデル比較 (Compare):
* 「比較」モードを有効にします。
* 同じプロンプトを別のモデルの両方に投げ、回答の質と速度の違いを体感します。
3.資産化:
* 上手くいったプロンプトの全文と、その時の設定値(Temperatureなど)をメモ帳や Markdown ファイルにコピーして残しておきます。これがあなたの「プロンプト資産」になります。
4. Phase 2 完了:
* 2週間お疲れ様でした!ノーコードで AI を操る感覚が掴めたら、次はいよいよ Python を使った自動化(Phase 3)に挑戦しましょう。
次回
- Phase 3: AIアプリを作る
- Phase 4: AIのプロへ
は別記事として進めていきます。
