はじめに
「2030年にはIT人材が不足する」とよく言われます。
一方で、
「プログラマーなんてたくさんいる」
という意見もよく見かけます。
実際にSIerとスタートアップの両方を経験した立場からすると、この2つは必ずしも矛盾していないように感じています。
この記事では、
- なぜ「プログラマー不足」が起きるのか
- SIerとスタートアップで感じた違い
- AI時代に求められるスキル
について、自分の経験を交えながら整理してみます。
SIerで経験したこと
新卒でSIerに入社した頃、周囲には多くの「プログラマー」がいました。
しかし実際の業務は、
- 要件整理
- 仕様書作成
- 会議
- テスト対応
- 調整業務
などが多く、必ずしも実装中心ではありませんでした。
もちろん案件によって違いはありますが、
「開発工程の一部を担当する」
という働き方が多かった印象があります。
スタートアップで感じた違い
その後、小規模なスタートアップに転職しました。
そこで驚いたのは、開発範囲の広さでした。
例えば、
- 設計
- 実装
- Git運用
- Docker
- AWS
- デプロイ
まで、一人で担当することも珍しくありませんでした。
同じ「プログラマー」という言葉でも、
求められるスキルセットはかなり違うことを実感しました。
「プログラマー不足」の正体
ここで感じたのは、
プログラマー不足というより、
フルサイクルで開発できるエンジニアが不足している
ということです。
例えば、
経済産業省では2030年にIT人材不足が予測されています。
一方で、日本には多くのIT従事者がいます。
この一見矛盾する状況は、
業務の分業化によって、
実際に開発全体を経験する人が限られていることも一因なのではないかと思います。
AI時代になって感じる変化
生成AIの普及によって、
コードを書くこと自体の難易度は下がりました。
しかし実際には、
エンジニアの価値が下がったというより、
求められる役割が変わった印象があります。
最近は、
- AIを使ってコードを書く
- AIの出力をレビューする
- システム全体を設計する
という能力がより重要になってきています。
開発ツールも変化している
AI開発をしていると、
複数のLLM APIを利用する機会も増えました。
実際には、
- API仕様
- SDK
- 認証方式
などが異なるため、
切り替えコストが意外と大きいことがあります。
最近は、
crun.ai のように、
複数モデルを統一的に扱えるサービスも登場しており、
こうしたツールを活用することで、
実装に集中しやすくなると感じています。
まとめ
SIerとスタートアップの両方を経験して感じるのは、
「プログラマー不足」という言葉は、
単純な人数不足では説明できないということです。
むしろ、
- 開発全体を理解できる人
- AIを活用できる人
- 設計から運用まで考えられる人
の価値が、今後さらに高くなっていくのではないかと思います。
おわりに
これはあくまで私個人の経験ですが、
SIerとスタートアップの両方を経験したことで、
同じ「プログラマー」という言葉でも、
求められるものが大きく違うことを実感しました。
AI時代になった今、
みなさんは
「プログラマー不足」という言葉をどう捉えていますか?