はじめに
この試験はリリースから歴史が浅く専門の対策講座が存在せず、SAPドキュメントを(SAPと契約していないと?)直接読むことができないです。
そのため、SAPの業務経験も知識もゼロの状態から、始めるには難しい試験であると感じました。
私の場合は公開されている様々なドキュメント(AWSのドキュメントやSAP公式のブログ、Youtube上にあるSAP関連の動画、果てはAzureのSAPに関するドキュメント)を読み漁ることでなんとか合格をすることができました。
この環境で勉強をしていく中で特に役立ったと個人的に感じた3つの教材・資料を紹介したいと思います。
注意事項
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(2022年8月23日時点で)配信中の他のAWS認定試験11個を取得した程度の知識を持った前提で記載しています。AWSのサービスに関する知識も少なからず問われるので、試験範囲内のサービスについては適宜復習なり確認が必要です
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SAP関連の実務未経験者としての意見ですが、確実に合格したいのであれば、実際にSAPの運用経験があり、SAPドキュメントを読める状況にないと厳しいのかなと思いました。SAPドキュメントの中から検索すれば多分一発なんだろうなという情報の裏付けを得るために数時間ネットを彷徨った上で、確信が得られない事もあったりしたので効率がとても悪かったです。
①AWS SkillBuilderにある講座 『SAP on AWS (Technical) (Japanese) (日本語字幕版) 』を受講する
この講座を受けることでSAPをAWSで動かす上での概要や注意点を学びました。講座内で関連する資料のリンクを都度出してくれるのでそちらも併せて確認しました。
ただ、2022年5月にリリースされたばかりの機能であるEC2の終了保護の話が講座内で取り上げられていたりと、験範囲外と思われる要素もあったので、SAP on AWS - Specialty用の講座では無いようです。
②AWS SkillBuilderの模擬試験 『AWS Certified: SAP on AWS - Specialty Official Question Set (PAS-C01 - Japanese)』 を受験する
SkillBuilderの模擬試験は、無料なので絶対に受験するべきだと思います。
20問しかありませんが、どんな感じの問題が出るか雰囲気はつかみやすかったです。
ただ、ブラウザの自動翻訳を使っているからか、iPadで開くと、
Japaneseと書かれた模擬試験でも英文のままでした。
PCを使って腰を据えてやる分には良いのですが
試験会場までの移動時間に最後の追い込みとして使うにはちょっと不便でした。
③SAPの英語ブログの中から関係してそうな記事を読む。
正攻法としては、時間が許す限り Genral SAP Guides のようなドキュメントを片っ端から隅から隅まで目を通すのが理想だと思います。
しかし、実際にやってみると分量がとても多くどこが重要かわかりずらかったため、時間をかけて読んだ割にほとんど頭に入りませんでした。
そこでSAPの公式ブログであれば(試験に出そうな)重要なネタを重点的に投稿してくれるはずとアタリをつけてチェックしました。
例えば2021年2月8日のKey topics for running sap oracle on aws
には以下のような情報が載っていたりするため、このブログから得た知見は個人的には大きかったです。
Windows and Oracle Linux are the only operating systems that Oracle and SAP support on AWS. Linux distributions Suse SLES and Red Hat RHEL aren’t supported for deploying Oracle components in AWS.
合格した感想
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AWS認定全冠制覇のために受験しましたが、そのような目標を持っている人やSAPの構築・運用を仕事にしたい人でない限りあえて受ける試験ではないと感じました。
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その一方で、オンプレからEC2への移行を題材にしてサードパーティー移行ツールとAWSが提供する移行ツールのメリット・デメリットを比較したり、EC2にソフトウェアをインストールして動かす際の運用について問われるため、他のAWS認定試験とは違う視点でより深く考えるきっかけとなり、AWSの理解が少し深まった感じがしました。