「みんなの医療統計 12日間で基礎理論とEZRを完全マスター!」3日目をやります。今回は、特に犬4匹本に対応する章はなかったので、やらないです。
ただ、今回の章もRスクリプトのスクリプトは特にないです。
#疫学研究のデザイン
##疫学研究に必要なエビデンスはp値だけではない
###ヒルの因果関係の条件
- 関連の強さ
- 一貫性
- 特異性
- 前後関係
- 用量反応
- 尤もらしさ
- 整合性
- 実験的証拠
- 他の要因
統計的有意差はヒルの条件の中の9つのひとつ(1番目)にすぎない。
残りは、生物学的な知識と、どのように研究が行われたかという、疫学的な知識である研究のデザインがベースになる。
間違ってデザインされた研究から得られたデータを、いくら洗練された統計手法をもって解析してもGIGOになる。
##PECOをおさえる
- P:Population 研究にだれが参加したか
- E:Exposure 研究対象因子は何か
- C:Control 比較群は何か
- O:Outcome アウトカムは何か
##介入研究と観察研究
介入研究は研究対象因子(E)が研究のため実験的に割り当てられたかどうかによってきます。割り当ての方法が、無作為なものがランダム化割り付け比較試験になる。
観察研究では、どの患者が研究対象因子に暴露されるか否かの決定に研究者が立ち入ることが出来ない。
##コホート研究とケースコントロール研究
コホート研究はだれが研究に参加するかを決めるときにアウトカム(O)の情報無して決められる研究。
ケースコントロール試験はアウトカムの起こった人に優先的に参加してもらうようにした研究デザイン。コントロールをどうとったかにより、結果が違ってしまうことがある。
##前向き研究、後ろ向き研究、横断研究
前向き研究はアウトカム(O)がまだ起こっていない段階で行う研究。前向きの方がデータの欠損も少なく、質が高いとされる。
後ろ向き研究は過去のある時点に戻って、現在まで前向き研究を行う研究。
横断試験は追跡を伴わない研究。前後関係が確認できないため、最も弱いデザイン。
#補足
どの研究の質がよいかはそれぞれの研究で用いられた研究デザインの種類や使用された方法によって異なるので、ヒルの9つの条件を思い出して、それぞれの研究の良し悪しを自分の目で聞き、目で判断することを心がけてください。
とのこと。
気になる情報があれば今後追加していきたい。
##介入試験について
対象が、ある特定の治療を受けるようにランダムに割り付けられた後、その治療を受けない場合がある。この場合、大部分の研究者はintention to treatと呼ばれる保守的な方針を適用する。これはすべての患者が、割り付けられた治療を受けたと仮定してデータを解析するものである。この方針の下では有意な影響を見出すのが難しく、保守的な方針と呼ばれる。
歴史対象研究というデザインがある。
##ケースコントロール研究について
ケースコントロール研究から相対危険度は計算できない。罹患する危険や頻度について何の情報ももたらさない。
ケースコントロール研究では、罹患していることが知られているからこそ、その対象を選択したのであり、危険度や相対危険度を求めるためにこのデータを利用することは出来ない。ただし、疾病が非常にまれな場合、ケースコントロール研究から求めたオッズ比は、真の相対危険度におおよそ等しい。
まれな暴露には不向き
##コホート研究について
時間とコスト大
まれな疾患には不向き
treatment by indication(予後の悪い重症例ほど副作用があっても強い医薬品が投与され、副作用のリスクが多く見積もられる)の制御困難
#参考
数学いらずの医療統計学 メディカル・サイエンス・インターナショナル 監訳 津崎晃一
https://www.slideshare.net/k-kajiwara/r-76297637
http://minato.sip21c.org/ebhc-text.pdf
http://minato.sip21c.org/msb/