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今回は近年話題のArc Browserを,要点に絞って解説します!
概要
Arc Browserは近年話題になっている新しいブラウザです.新しい設計思想と非常にオシャレな見た目を持つだけでなく,ChromeやFirefoxの代わりとして十分に使えるだけの完成度を誇ります.
設計思想
Arc Browserの最大の特徴はその設計思想にあると個人的には思っています.突き詰めれば似たようなことは他のブラウザでも出来ますが,シンプルかつ筋の通った設計思想のおかげで他のブラウザでは実現できない快適な使い心地を実現しています.
その設計思想はズバリ"OS"であること.近年ではWeb上で非常に多くのアプリケーションを使えるようになったおかげで,ブラウザ経由でアプリを開くことが多くなりました.それ故,ブラウザを"Webアプリを使うためのOS"として定義し,それに特化させた機能を実装しよう!となったのがArcの出発点となっています.
特徴:3段階に分かれたブラウザ
Arcは,WebのOSであるという思想のもと,普段私達が使用しているタブを3段階のレイヤーに分割しています.
- お気に入りタブ (全てのスペースで共通)
- ピン留めタブ (スペースごとに存在)
- 通常のタブ (スペースごとに存在)
まず,Arcは"スペース"という単位で作業環境が分割されています.これにより,別々のタスクでタブが混在することが無くなります.
①"お気に入り"タブは,全てのスペースで共通して存在するタブで,Chromeにおけるブックマークに近い存在です.しかし,ブックマークよりもWebアプリケーションを常駐させる場所として意味合いが強く,MacOSにおけるDock,Windowsにおけるタスクバーのほうが考え方が近いかもしれません.
②"ピン留め"タブは,各スペースごとに存在するブックマークだと考えると良いでしょう.ここに登録したタブは自動的に消滅することはありません.
③通常のタブは名前の通り普段の検索等に持ちいられる通常のタブですが,一定時間(デフォルトは12時間)で自動的に削除されるという特徴があります.
なぜこのようなタブの種類分けがされているのかと言えば,私達が普段使用するタブはアプリケーションとよく参照するページ,情報収集/検索のためのタブに大別出来るためであり,それら性質の違うタブが同一レイヤー混在してる従来のブラウザとは一線を画す使い心地を実現しています.非常に理にかなった設計であると言えます.
実際のところ,自動的にタブが削除される機能は拒否感を覚える方もいるかもしれませんが慣れてしまえばとてもラクであり,特に困ったことになったことはありません.(もちろん履歴は残りますしね.ただ僕は削除までの時間を24時間に延長してあります.)
総評
総評としては,自信を持って他人にオススメできる完成度かと思います.利点と欠点は以下の通りです.
- 利点:設計思想が洗練されており使いやすい.何よりもかっこいい.
- 欠点:Chromeでない.(通常想定されているブラウザではない.)
利点としては,ChromeやFirefox,Safari以外でここまでしっかりしたブラウザはあまり無く,その上独自性がしっかりしていることでしょう.特にITエンジニアの皆様ならこの魅力をよくわかってくれると思います.
欠点はChromeではないこと笑.実際,僕もこの前確定申告を行いましたが,Web上の書類作成ツールを使用するときにサポート外のブラウザだと怒られました.これまで使用してきて,それ以外に目立った不具合はありませんでしたが,通常想定されるブラウザではないので思わぬところで使えないことがあるかもしれません.逆に言えば欠点はそれくらいです.
おわりに
今回はArc Browserを紹介しました.(本当に今更ですが…)今後も新しいアプリやプロダクトを紹介していきたいと思いますので,よろしくお願いいたします.
余談
Arc Browserと同様,"OS"であるとの信念を持ち,比較的同時期に出現したブラウザとしてSigmaOSというものがありました.
機能面でもArcに非常に似ており,こちらはこちらでデザインがカッコいいのですが,1年ほど前にインストールしたときは若干動作が重かったんですよね…今はどうなっているんでしょうか?