こんにちは!ひさふるです。
日本時間の2026年2月27日(金)の0時ごろ、Gemini上でNano Banana 2なるモデルが呼び出されるようになったという報告をみかけました。
今回はこのNano Banana 2を使ってみた感想を共有すると共に、せっかくなのでここ1年のAIスライド生成技術の変遷を振り返ってみようと思います。
Nano Banana 2が来た!
ちょくちょく伏線はありましたが、日本時間2026年2月27日あたりからNano Banana 2が解禁されました。
一瞬ガセネタを疑いましたが、Google AI Studio上でも確認できたので本物のようですね。(上記の通り、公式からも投稿がありました)
そもそもNano Bananaとはなんぞや
Nano Bananaは、Googleが開発した画像生成用の生成AIモデルのことです。
コードネームとしてのNano Bananaが使われることが多いですが、実態としてはGeminiファミリーとして開発された画像生成モデルとなっています。(なので、内部的なモデル名はgemini-3-pro-image-previewのような形式となっています。
Nano Bananaで出来ること
色々あるので、詳しくはこの方の記事などを参照してください。
一言で言えば、圧倒的な画像生成・図解・編集力を持ちます。
最近、以下のようなテイストの図解スライドを見かけることが多々あると思います。
今まではなかなか上手くできなかった、ポン出しで使えるレベルの図解を生成できるのがNano Bananaの強みです。
ちなみに、上記の図解はちょっとAIっぽすぎて個人的には好きじゃないんですが、指示次第では日本企業で使われているスライド資料風のデザインに近づけることもできます。
Nano Banana 2を使ってみた
ではお待ちかねのNano Banana 2についてです。
カタログスペック比較
まずはカタログスペックの比較から。
| モデル名 | 正式名称 | 値段(テキスト、1M Tokenあたり) Input/Output |
値段(画像1枚あたり) Input/Output |
ざっくり1枚あたりの値段(日本円) * |
|---|---|---|---|---|
| Nano Banana 2 | Gemini 3.1 Flash Image Preview | $0.50/$3.00 |
$0.50/$0.0672 |
約10円ほど |
| Nano Banana Pro | Gemini 3 Pro Image Preview | $2.00/$12.00 |
$2.00/$0.134 |
約20円ほど |
| Nano Banana | Gemini 2.5 Flash Image | $0.30/$2.50 |
$0.30/$0.039 |
約6円ほど |
*1ドル = 156円として、2Kの画像を1枚生成した場合の試算
Gemini 2.5由来の通常NanoBananaが最も安く、Nano Banana Proは1枚20円かかってしまうため、使用用途によってはコストが嵩みそうですね。
今回のNano Banana 2は、コスト的にはNano BananaとProの中間なので、コストや速度と品質を両立したモデルになりそう、といったところでしょうか。
実際に出力させてみた
それでは、実際に画像を出力させてみた結果を見てみましょう。
今回は、Geminiを社内に導入するという架空のプロジェクトについての説明スライドを作らせてみました。
使用したプロンプト
以下の情報を説明する、パワポ内で使用する図解を生成してください。 背景: 労働人口減少に直面する老舗製造業にて、属人化した業務ノウハウの継承と、膨大な事務作業の効率化が急務となった。 導入: セキュリティを担保したGemini Enterpriseを全社に展開し、既存のGoogle Workspace環境とシームレスに統合。 施策: 社内規定や技術伝承マニュアルを学習させた独自RAG(検索拡張生成)を構築し、24時間対応の社内ヘルプデスクを稼働。 効果: 資料作成や議事録、翻訳業務の工数を月間平均30時間削減し、若手社員がより創造的な製品開発に注力できる環境を実現。 結末: 意思決定の迅速化とナレッジ共有の自動化により、導入1年で全社的な生産性を20%向上させ、組織文化の変革を達成。実行はGoogle AI Studioから行い、パラメータは以下の通りです。
- Temperature:1
- Aspect ratio:16:9
- Resolution:2K
では、生成結果の比較です。
| Nano Banana 2 | Nano Banana Pro | Nano Banana |
|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
まあデザインの良し悪しは好みがあるので置いておくとして、注目すべきはNano Banana Proよりも低コストで日本語の生成がうまく出来ているところでしょうか。
Gemini 2.5由来の"Nano Banana"は、日本語の表示能力が低いことが大きな欠点であり、中国語っぽい架空文字が混ざってしまうのが不満点でした。
今回のNano Banana 2は、Proの半分のコストで実用的な日本語生成が可能になったことが、最大の強みと言えるでしょう。
正直、性能のほどは使ってみないとなんとも言えないところはありますが、コスト観点で見ると大きな変化ですね。
AIスライド生成とNano Banana
Nano Bananaの使用用途は、本当にアイデア次第で無限大にあるのですが、ビジネス観点だとスライド生成に利用されているのをよく見かけます。
今まで、所謂パワポ職人によって時間をかけてビジュアル化されてきたものが、一瞬で図解できるというのがいかにインパクトが大きかったかよくわかります。
今後は、Nano Bananaによって図解の労力自体が消滅しそうなので、私も非常に注目している技術の1つです。
ただ、AIによるスライド生成技術はNano Banana以外にも非常に様々なものが出現しています。
Nano Banana 2の感想だけだと技術的知見が薄いので、せっかくですからここ1年くらいのAIスライド生成技術を振り返ってみたいと思います。
ここ1年くらいのAIスライド生成の変遷
では、実際にここ1年くらい(と言いながら2023年くらいから)のAIによるスライド生成技術の変遷を振り返ってみようと思います。
(細かい時期感は私の記憶違いがあるかも...悪しからず...🙇)
2023年:生成AIの実用化
2023年の初期では、ChatGPTですらモデルがGPT-3.5だった時代です。
このころから一般にも生成AIが浸透し始め、コード生成などもだいぶ実用的に使えるようになってきました。
一方で、スライド生成という観点ではまだまだで、実用的な生成例はほぼ無かったと記憶しています。
また、MidjourneyやDALL-Eによる画像生成もかなり進化してきた時代でしたが、文字も含めて生成しようとするとなかなか上手くいかない、というのが実情でした。
2024年:Marpの活用
2024年あたりから、Marp+AIを使ったスライド生成に関する情報が出始めたと記憶しています。
Marpとは、Markdown記法でプレゼンテーションを定義できる技術のことです。
この後登場する画像スライド生成やHTMLによるスライド生成と比較して、生成する必要があるのはMarkdownだけでAIへの負担も少なく、比較的簡単に生成できることから2024年時点でも十分に実用的だったのだと考えています。
シンプルが故の強みは今も健在で、2026年現在でも度々AI資料作成で使われている印象です。他と比べて生成速度やコスト面で圧倒的なのが良いですね。
2025年1~3月:テンプレート型の台頭
このあたりから、LLM活用の知見が溜まり、更に実用的なスライド生成サービスが増加したように思えます。
「イルシル」などがその代表例でしょうか。
生成方法については一部憶測を含みますが、jsonのようなものを中間出力とし、それを様々なテンプレートに当てはめているのでは無いかと考えています。
よって、非常に綺麗なスライドを生成できるのが強みであるものの、デザインは事前に用意しなくてはならず、多量のテンプレートを用意しているのはかなりの力技であることが伺えます。
内部技術についての記載は、一部憶測を含みます
2025年5~6月:HTML・SVG生成型
2024年に登場したClaude 3.5 Sonnetの段階から、LLMにSVGを図として生成する手法が段々と研究され始めます。
2025年に入ると、2月のClaude 3.7 Sonnetの登場や、5月のClaude 4の登場によりSVGやHTMLの描画能力が飛躍的に向上したことで、"インフォグラフィック"としての活用方法がかなり実用的になりました。
特にHTML生成はSVG以上に構造化に向いていたことにより、図解スライドの生成がまた一歩進んだように思えます。
まだ見た目の上ではイルシルなどのテンプレート型に遠く及びませんでしたが、生成AIが一からデザインも生成できるようになったことは、非常に大きな意味を持っていました。
2025年11月〜:画像生成型
そして、満を持して2025年11月にNano Banana Proがリリース。
上述の通り、日本語を含む図生成が実用的なレベルになったことから、一気に活用され始めました。
この"Nano Bananaをスライド生成に使う"という活用方法は、もちろんGoogle公式が見逃すはずはなく、Google SlidesやNotebookLM内に次々と導入されています。
その他、国内企業でも様々な場所で活用が進んでいます。
Nano Banana Proが最強のAIスライド生成手法なのか?
Nano Banana Proは、もととなる方法さえあれば一瞬(とはいえ数十秒ほどかかりますが)で実用的な図解を生成できることから、現在は最も注目を集めているAIスライド生成手法の1つだと思います。
実際、今回のNano Banana 2の登場によりコスト面も解決に向かっていることで、今後さらに活躍の場は広がると予想されます。
ただ、他の手法が無意味かといえばそんなことはなく...
| 手法 | 出力内容 | 編集 | 生成の早さ | コスト |
|---|---|---|---|---|
| 画像生成型 | 複雑な図解対応 | 不可能 | 遅い | 高い |
| HTML・SVG生成型 | 構造化された図解に対応 | 可能 | 遅い | そこそこ高い |
| テンプレート生成型 | 綺麗な図解が可能だが、テンプレートの事前用意が必須 | 可能 | 早い | 低い |
| Marp活用型 | シンプルなテキスト等(Markdownベース) | 可能 | 早い | 低い |
実装方法にもよりますが、ざっくりまとめると上記のような感じになりますでしょうか。
画像生成型は、簡単で何でも作れるんですが、遅いし高いし編集ができない(編集が大変)なのが欠点なんですよね。
社内の情報共有やLT会で使うだけだったら、ごちゃごちゃした図解は不要なはずです。
なのでMarp型など他の手法もまだまだ使われている、という状況になります。
それから、社内で定期的に作られる資料で、構造が決まりきっている場合はテンプレート型の生成方法でも十分使えると思いますし、HTML生成型にもHTMLならではの拡張性など良いところはたくさんあります。
また、今後更に別の手法が現れることも十分考えられるので、これからの発展が楽しみですね。
おわりに
Nano Banana 2の登場自体は、これで全部ひっくり返るほどのインパクトは無いように思えますが、AIによるスライド生成という観点では良いタイミングだと思ったので今回振り返ってみました。
ここ1年くらいのAIスライド生成の変遷を振り返ってみましたが...
思ったのは技術の移り変わりが早すぎますよね〜〜、昨日まで最新だった技術がどんどん古くなっていくので、情報を追っていくだけでも楽しい半面、非常に大変です。
Qiita上で皆様の記事もキャッチアップに活用させていただいておりますので、今後もエンジニア間で協力しながら、AIによる時代の変化を乗り切っていきましょう!
今回も、最後までお読みいただきありがとうございました🙇



