こんにちは、ひさふるです。
ここ最近、StandOSというアプリをリリースしました。
画面端からターミナルなどのユーティリティツールを呼び出せるというアプリです。
実はこのアプリ、私が大学院生だった3年ほど前から趣味でチマチマと作り続けていたのですが、原因不明のバグにハマったりして長らく寝かせている状態でした。
しかし、1年ほど前に満を持してClaude Codeが本格的にリリース!
開発速度は今までと比較にならないほど向上し、なんとかStandOSもリリースまで漕ぎ着けた、というわけです。
一方、既にその頃にはエンジニアではない人もVibeコーディングでバンバンアプリをリリースするような個人開発戦国時代と化しており、別の様々な悩みが浮上してきました。
今回は、そんな悩める個人開発の話(ボヤキ)になります。
Claude Codeで開発速度向上!意気揚々とProduct Huntに公開!
上述の通り、私は学生時代にふと思いついたアプリをSwiftUIで実装しはじめ、毎日チマチマと実装を進めていました。
しかし、実装内容が若干技術的に難しいことと、MacOSアプリのリリースが大変だったことから実装スピードは落ちてゆき、いつしかプロジェクトは放ったらかしとなってしまいました。
転機:Claude Codeの登場
しかし今からちょうど一年前ほど、Claude Codeが出現!
開発速度は飛躍的に向上し、技術的な課題は解決し、アプリの基礎的な機能はほぼ作り終えました。
残りの課題だったログイン・課金要素の実装・リリース関連処理についてもAIに聞きながらなんとか実装し、無事リリースに漕ぎ着けることができたのでした。
リリースしたアプリ:StandOS
実際にリリースしたアプリはコチラ
画面端からターミナルやブラウザなど様々なミニアプリを呼び出せる、というものです。
| ターミナル | ブラウザ |
|---|---|
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![]() |
| クリップボードマネージャ &ファイルマネージャ |
タスクボード |
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![]() |
| その他にも色々... |
アプリは上下左右から呼び出すことができ、それぞれ1つずつアプリを割り当てることができます。
Product Huntにも公開!
アプリ自体は特に日本向けということも無かったので、ProductHuntというローンチされた様々なサービスが投稿される海外のサイトに、私も投稿してみることにしました。
さて、これでできることは全てやりきった!後は使ってもらうのを待つだけ!
と、ここまでの私は思っていました。
宣伝力が無ければ、誰にも使ってもらえない
もう、ごくごく当たり前の話です。
良いアプリ・悪いアプリを語る前に、まず知ってもらわなければ評価さえ受ける機会はありません。
中身が悪かろうと、少しでもフィードバックを貰えれば御の字。
ユーザーの目に少しでも留まる訴求力が無ければ、戦いの舞台にも立てないというのが現実でした。
近年の個人開発アプリはどこで宣伝するのか?
ちょっと個人開発系アカウントの動向を追っていると、個人開発で広くアプリを使ってもらってるのは、いくつかのパターンに収束することがわかります。
ASO(アプリストア最適化)
App Storeなどにモバイルアプリを配信し、それらストア内で上位に表示されるよう、検索ロジックに対する最適化をひたすら頑張る、というもの。
ToDoアプリのようなレッドオーシャンな領域ももちろんありますが、検索対象がアプリのみであるためWebよりは検索にヒットしやすいのが良いところですね。
個人SNSでの宣伝
最近は単にSNSで宣伝するというより、開発過程を全て公開することで活動全て含めて注目を集める、という方法も主流な気がします。
自分自身の人となりも含めて評価の対象となるというデメリットはあるものの、継続的にファンを増やせるという点では非常に有効です。
では、Webアプリはどうなのか?
私のStandOSはMacOSアプリながらApp Storeには出さず、Webページ経由で配信するという方法を取ってしまいました。
もちろん、WebならWebでSEOを頑張るなど様々な戦略はあるものの、星の数ほどあるWebアプリの中から自然な検索で見つけてもらうのはほぼ不可能に近く、SNS宣伝など他のプラットフォームでのアプローチは必須と言えるでしょう。
"ファーストインプレッション"で訴求できるか
単に宣伝力が無いという問題のほか、そもそも魅力を伝えることを怠っていたのも致命的な問題です。
私は開発したアプリ配布用のページの見た目のかっこよさのみを優先してしまい、開いても結局何のアプリかよくわからない、というページを作ってしまっていました。
結局のところ、致命的に欠けていたのはマーケティングの視点でした。
どんどん出てくる競合アプリ
問題は単にマーケティングの知識が私に無いことだけではありません。
昨今では、めちゃくちゃ良いアイデアを思いついて個人開発をしたとしても、明日には誰かが、明後日にはOpenAIが、もっと良い形で完成品を出してきます。
私がClaude Codeを使って3日でアプリを作れるようになったということは、世の中の天才は1日で私以上のクオリティのアプリを作れるようになったということです。
StandOSの競合の例
昔、Slidepadという、画面端からスライドインするブラウザがredditに投稿されていました。
かなり昔のアプリなので、私の開発したアプリの競合にはならないかと慢心していたものの...
ここ数ヶ月で、画面端からスライドインするブラウザやメモ帳が頻繁に投稿されているのを目にしました。
もちろん、タイミングの問題もあると思います。しかし、生成AIによってあらゆるアプリが瞬時に開発・再現可能になったことは全く無関係では無いでしょう。
"エンジニア"としての強みは失われつつあるのか?
昔は、アプリ開発にもエンジニアとしての専門知識が必要でした。
一方で、現在は既に非エンジニアの方々の作ったアプリが一定の売上を出している、というニュースも度々目にします。
もちろん、アプリ開発の知識が無かった人の作ったアプリに多数の脆弱性があり...といったニュースも目にしますが、セキュリティ関連の対策すらAIが自動的に行なってくれる、そんな未来もすぐ来るんだろうなぁ...とひしひしと感じています。
そのとき、我々エンジニアは何を強みにして業界に残れば良いのか、真面目に考える必要がありそうです。
そもそも、アプリとしての提供形式は適切なのか?
根本的に、WebアプリやMacOSアプリとしての提供形式が正しいのか、という疑問もあります。
ついこの前、OpenAIの社長Greg Brockmanによるこんなツイートが話題になっていました。
内容は「もうすぐ、コンピュータで仕事をするのがどれほど非効率だったかを痛感することになるでしょう。」というもので、コンピュータ上での業務が全てAIに取って代わられることを示唆するようなものとなっています。
そのため、従来のWebアプリやネイティブアプリのような人間に向けたUI/UXの提供は既に無意味となりつつあり、MCPのようなAIに対して機能やリソースを提供する方式に変わってゆくのでは無いか、という考察も多数されていました。
私の作ったStandOSのような、PC上での人間の作業を効率化するという目的のソフトウェアは、(すぐでは無いにしろ)そのうち淘汰されてゆくのかもしれません。
また、「SaaS is Dead」なんて言葉もある通り、そもそも何らかのソフトウェアや機能をサービスとして提供する形式自体の限界も指摘されています。
何にせよ、根本的にソフトウェアというものに対する考え方を改める必要がある、そんな時代になっているのかもしれません。
おわりに
私の個人開発の話から始まり、昨今の生成AIとサービス提供について思うことを書き散らしてみました。
(ちなみに、前半と後半で若干テンションが違うのは日を開けて書いたためです)
正直、今年の終わりには、今と同じようなエンジニアとしての働き方をしているかどうかも疑問です。
エンジニアとして会社で働き続けたいという思いはありつつ、生成AIによるインパクトをすぐに肌で感じられるのは個人開発の良いところなので、時間があればこちらも続けていきたいとは思っています。
まとまらない内容でしたが、お読みいただきありがとうございました。



