1. はじめに
これまでAmazon Connect では、2者間の音声通話へ管理者、スーパーバイザーが割り込んで通話へ参加する機能がありましたが、2024年1月よりチャットへの割り込み機能も追加されました。
・2024/1/19 追記 What's New
Amazon Connect now allows contact center managers to join ongoing chats
・公式ドキュメント
Barge live voice and chat conversations
・音声通話の割り込み機能 過去参考記事
Amazon Connectで音声通話への割り込み機能が実装されました
2. 設定方法
(1) インスタンス設定
既存インスタンスでは該当機能が無効になっているため、有効化します。
※これから新規で作成するインスタンスにおいては、自動で有効になるようです。
・コンソール画面での設定
Amazon Connect インスタンス > テレフォニー > チャットのバージと拡張モニタリングを有効にする
・APIコマンドでの設定
UpdateInstanceAttribute
$ aws connect update-instance-attribute \
--instance-id インスタンスID \
--attribute-type ENHANCED_CHAT_MONITORING \
--value true
$ aws connect describe-instance-attribute \
--instance-id インスタンスID \
--attribute-type ENHANCED_CHAT_MONITORING
{
"Attribute": {
"AttributeType": "ENHANCED_CHAT_MONITORING",
"Value": "true"
}
}
(2) セキュリティプロファイル設定
割り込みするスーパーバイザーに割り当てるセキュリティプロファイル権限で、次をアクセス許可/有効化します。
■ 分析と最適化
・Access metrics(メトリクスへのアクセス)
・Real-time contact monitoring(リアルタイムコンタクトモニタリング)
・Real-time contact barge-in (リアルタイムコンタクト割り込み)
■ コンタクトコントロールパネル (CCP)
・Access Contact Control Panel(コンタクトコントロールパネルにアクセス)
3. チャットへの割り込み方法
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応対エージェント(user01)でチャットを開始します
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割り込み可能なセキュリティプロファイルを割り当てたスーパーバイザー(user02)で、分析と最適化> リアルタイムメトリクス > エージェントを選択します
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リアルタイムメトリクス画面で「聞き取り開始に成功しました。」と表示され、連絡先コントロールパネル (CCP) でモニタリングが開始されます
4. その他・制限事項
機能仕様:Amazon Connect feature specifications(English)
5. 問い合わせ履歴
コンタクトの検索画面では、メインでチャット応対したエージェントに加え、モニタリング、または割り込みした各エージェント分が履歴として残ります。
画像例だと、user01がメインでチャット応対中にuse02~user04はモニタリング、または割り込みを実施したエージェントです。
通話記録を残すようにフローブロックで設定している場合、トランススクリプトとしてチャット履歴も確認できます。
~ 例 ~
・user01は最初から最後まで顧客と会話 → user01分の履歴で他ユーザーが割り込んだ内容含めて全体のスクリプトが残る
・user02は割り込み後に途中で退出 → user02分の履歴でuser02がモニタリング・割り込みした間のみスクリプトの履歴が残る