育児記録アプリのぴよログに毎日ためている記録を、Claudeにそのまま読ませています。「最近ミルク減ってない?」「夜どれくらい寝てる?」といった相談に、実データで答えてもらうのが狙いです。
構成は ぴよログのエクスポート・Google Driveコネクタ・Claudeのスキル の3つだけです。専用のバックエンドアプリケーションは要りません。
各構成要素を順に見ていきます。
ぴよログのGoogle Driveへのエクスポート
ぴよログには記録の出力機能があり、1か月分をまとめてテキストで書き出せます。出力先には共有メニューからGoogle Driveを選べます。保存先のフォルダ名や場所は何でもよく、ここでは例としてマイドライブ直下に piyolog フォルダを作って保存しています。月初に前月分を一度出力する運用です。
操作は次の流れです。
- メニューの「記録の出力」を開く。
- 「テキストでのエクスポート」を選ぶ。
- 「1か月分のエクスポート(テキスト)」で対象の月を選び、「エクスポート」をタップ。
- 共有先からGoogle Driveを選ぶ。
- 保存先フォルダを確認してアップロード。
書き出されるのは、時刻ごとの記録が時系列に並ぶプレーンテキストです。素直な形式なので、Claudeにそのまま渡しても十分パースできます。形式の例は後述のスキルに載せています。
地味に便利なのが、同じ月を何度エクスポートしても1ファイルにまとまる点です。Google Driveは同じ名前でファイルを上げ直すと、別ファイルを増やすのではなく既存ファイルの新しい版として上書きします(参考)。そのため今月分を何度出し直しても、フォルダには月ごとに最新の1ファイルだけが残ります。データを最新にしたくなったら、同じ月をもう一度エクスポートするだけで済みます。
Google Driveコネクタ
ClaudeからDrive上のファイルを読むには、Google Driveコネクタを有効にします。設定から接続してアクセスを許可すると、ClaudeがDriveのファイルを検索・読み取りできるようになります。
今回の用途で使うのはファイルを探して読むところまでなので、Search files と Read file content といった読み取り専用ツールを許可すれば足ります。
ぴよログ参照スキル
スキルは、特定の作業の手順や前提をまとめてClaudeに持たせておく仕組みです。中身はMarkdown1枚(SKILL.md)で、発動条件を書くフロントマターと、手順を書く本文に分かれます。実際に使っているぴよログ参照スキルはこんな内容です。
---
name: piyolog-lookup
description: >
児の状態・授乳量・睡眠・排泄などを確認したり相談したりするときに、
Google Drive に保存したぴよログのエクスポートを必ず読みに行くためのスキル。
「今日どうだった?」「最近ミルク減ってない?」「夜どれくらい寝てる?」など、
児の現状に関わる話題が出たら、明示的に頼まれていなくても発動する。
記憶や一般論や推測で答えず、まず実データを読むこと。
---
## データの場所
- Google Drive のマイドライブ直下 piyolog フォルダ。
- ぴよログの「1か月分のエクスポート(テキスト)」。ファイルは月単位。
- いちばん新しいファイルが直近の状況にあたる。
## 手順
1. Google Drive のツールを tool_search で読み込む。
2. piyolog フォルダ内のファイルを探す。複数あれば更新日時が最新を優先。
3. read_file_content で中身を読む。直近の話なら最新ファイル1つで足りる。
4. テキストをパースして、聞かれていることに答える。
## ぴよログのテキスト形式
```
2026/6/29(月) 〇〇 (0歳0か月13日)
05:55 ミルク 60ml
07:30 搾乳 左15ml
08:10 おしっこ
12:00 寝る
13:40 起きる (1時間40分)
...
ミルク合計 7回 420ml
睡眠合計 14時間20分
おしっこ合計 9回
うんち合計 1回
```
- 各日のブロックは日付行で始まり、時刻・種別・量が時系列に並ぶ。
- 日次サマリは末尾の「〜合計」行を使うと速くて正確。
## データが見つからないとき
- 推測で補完せず、いつまでの記録かを前置きしてから答える。
description に想定する聞き方を具体的に書いておくと、毎回「ぴよログを見て」と頼まなくても関連する質問で自動的に発動します。
このスキルはCode executionを有効にしないと動きません。 Driveのツール呼び出しとファイル読み込みがコード実行を前提にしているためです。スキルを置いても反応しないときは、まずCode executionの設定を確認してください。
動作
たとえば「6月に脱水症状を起こしていないか」と聞くと、スキルが発動してDriveの最新ファイルを読み、おしっこの回数や体重の推移から評価して答えます。
まとめ
- ぴよログのエクスポートでデータをテキスト化し、Google Driveの決まったフォルダに置く
- Google DriveコネクタでClaudeにそのフォルダへのアクセスを与える
- スキルで「最新ファイルを読みに行く」手順と発動条件を固定する
専用のバックエンドを作らなくても、既存のエクスポートとコネクタとスキルを組み合わせるだけで、育児記録を実データで相談できる環境ができました。今回はClaudeで組みましたが、ストレージへのアクセスと指示の仕組みさえあれば、ほかのAIでも似たことはできそうです。
