はじめに
Ubuntu 24.04.1 LTS がリリースされた記念に、公式のインストール方法を再確認しました。
Docker Desktop on Linux ではなく、従来の Docker Engine をインストールします。
以前の記事
環境
- インストール先
- Ubuntu Server 24.04.1 LTS (x86_64)
- 20.04 LTS, 22.04 LTS や amd64, armhf, arm64,
s390x, and ppc64le (ppc64el) への導入も同じ手順で可 1
- 20.04 LTS, 22.04 LTS や amd64, armhf, arm64,
- Ubuntu Server 24.04.1 LTS (x86_64)
- インストールするもの
- Docker Engine
- Docker Compose (V2) plugin
- その他、公式マニュアルの手順入れているもの
手順
Dokerリポジトリから一式を導入する手順を紹介します。
また、参考までにComposeを別の方法で導入する手順も紹介します。
Docker のリポジトリからインストール
【参考】"Install Docker Engine on Ubuntu - Install using the apt repository". docker docs.
上記公式マニュアル記載の手順に沿って実施します。
最初のスクリプトっぽい部分を除いて、apt-getの代わりにaptを使用します。
(個人的な好みなので、aptをapt-getに戻して実行しても構いません)
なお、以前の手順と比較して、以下が変更されたようです。
- GPGキーをバイナリ変換せずにASCIIのまま保存
- gnupg と lsb-releaseのインストールが不要
- 新たにdocker-buildx-plugin をインストール
# 古いバージョンがあれば削除
for pkg in docker.io docker-doc docker-compose \
docker-compose-v2 podman-docker containerd runc; \
do sudo apt-get remove $pkg; done
# 依存パッケージインストール
sudo apt update
sudo apt install ca-certificates curl
# Dockerリポジトリの公開鍵をUbuntu推奨ディレクトリへ格納
sudo install -m 0755 -d /etc/apt/keyrings
sudo curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg \
-o /etc/apt/keyrings/docker.asc
sudo chmod a+r /etc/apt/keyrings/docker.asc # おそらく不要。念のため
# Dockerリポジトリ登録
echo \
"deb [arch=$(dpkg --print-architecture) signed-by=/etc/apt/keyrings/docker.asc] https://download.docker.com/linux/ubuntu \
$(. /etc/os-release && echo "$VERSION_CODENAME") stable" | \
sudo tee /etc/apt/sources.list.d/docker.list > /dev/null
# Docker Engineのインストール
sudo apt update
sudo apt install docker-ce docker-ce-cli \
containerd.io docker-buildx-plugin docker-compose-plugin
$ docker --version
Docker version 27.2.0, build 3ab4256
$ sudo docker run hello-world
...
Hello from Docker!
This message shows that your installation appears to be working correctly.
...
$ docker compose version
Docker Compose version v2.29.2
【参考】リポジトリを介さずに Compose をインストール
上の手順でDockerをインストールするとComposeも入ります。
それ以外の手順は需要が低いかもしれませんが、一応載せておきます。
【参考】"Install the Compose plugin - Install the plugin manually". docker docs.
# DOCKER_CONFIG 変数に値が入っていればそのまま、値が入っていなければ $HOME/.docker を代入する
DOCKER_CONFIG=${DOCKER_CONFIG:-$HOME/.docker}
# インストール先ディレクトリを作成する
mkdir -p $DOCKER_CONFIG/cli-plugins
# リリースモジュールをダウンロードし、docker-composeという名前でインストール先に保存する
curl -SL \
https://github.com/docker/compose/releases/download/v2.29.2/docker-compose-linux-x86_64 \
-o $DOCKER_CONFIG/cli-plugins/docker-compose
# docker-composeを実行可能にする
chmod +x $DOCKER_CONFIG/cli-plugins/docker-compose
# インストール先ディレクトリを作成する
sudo mkdir -p /usr/local/lib/docker/cli-plugins
# リリースモジュールをダウンロードし、docker-composeという名前でインストール先に保存する
sudo curl -SL \
https://github.com/docker/compose/releases/download/v2.29.2/docker-compose-linux-x86_64 \
-o /usr/local/lib/docker/cli-plugins/docker-compose
# docker-composeを実行可能にする
sudo chmod +x /usr/local/lib/docker/cli-plugins/docker-compose
$ docker compose version
Docker Compose version v2.29.2
- 他のバージョンのComposeを使いたい場合は、curlへ指定したURLのバージョン部分を変更し再実行ます
(つまりは docker-composeファイルの上書き) - curlに指定したURLは、GitHUBのリリースページ掲載ファイルのダウンロードURLです
- Docker Compose は 以下の5つの場所にインストール可能です。
【参考】 "Where to get Docker Compose". Github.$HOME/.docker/cli-plugins
-
/usr/local/lib/docker/cli-plugins
OR/usr/local/libexec/docker/cli-plugins
-
/usr/lib/docker/cli-plugins
OR/usr/libexec/docker/cli-plugins
【参考】スタンドアロン版をインストール
v1の時と同様、docker-compose
コマンドでもv2を実行可能にできるとのことです。
v1との操作性を共通化したい方向けしょうか?
掲載はしませんが、興味がある方は以下のリンクへどうぞ。
【参考】"Install Compose standalone". docker docs.
おわりに
公式ドキュメントは、数年前に比べてかなり洗練されてきました。
英語もブラウザ翻訳で簡単に日本語で参照できますので、
このページのような解説はもう不要かもしれませんね。
ともあれ、何かの役に立てば幸いです。