LoginSignup
3
3

More than 3 years have passed since last update.

2019年量子コンピュータに関するニュースを独断と偏見による5つのカテゴリでピックアップ

Last updated at Posted at 2019-12-17

Linked Ideal代表社員の久保寺です。Nextremerの久保寺です。Disruptive Tech. R&Dという研究部門の統括をしております。Disruptive Tech. R&Dでは、量子コンピュータの活用や自然言語処理などの研究を行なっております。今回は、量子コンピュータに関する記事を書きたいと思います。
今年2019年も様々な量子コンピュータに関するニュースがございました。今回独断と偏見による2019年量子コンピュータに関するニュースを5つのカテゴリに分けていくつかピックアップしてみたいと思います。

米国IT大手企業の量子コンピュータに対するアプローチ

量子コンピュータをウォッチしている人ならIT大手企業の動向は見逃せません。下記はその中でも特に目を引くニュースでした。

量子コンピュータに関する日本企業の動向

昨年辺りから、量子コンピュータのベンチャー企業の資金調達が目立ってきました。

量子コンピュータに関する日本政府の動向

学術的なニュース

トポロジカル量子コンピュータ

昨今の量子コンピュータの課題として誤り耐性のある量子ビットの開発があげられます。これまで量子誤り訂正符号の効率化が研究されてきましたが、量子ビットの誤りを補正するためにさらに量子ビットが必要な為、実際に計算を担う量子ビットの他に多くの量子ビットが必要です。一方、トポロジカル量子コンピュータの量子ビットは、量子ビット自体に誤り耐性があるのでその意味でも注目されておりフォールトレラント量子計算の一翼を担えるポテンシャルを持っていると思います。このネタは、理論的にも非常に興味深く勉強しております。簡単ではありますが記事も書いてみましたのでよかったらご覧ください。「トポロジカル量子コンピュータとその周辺」

  • 理研ら,マヨラナ粒子のゼロエネルギー束縛状態を観測

    • ニュートリノがマヨラナ粒子の候補として有力ですが、2019年12月現在、マヨラナ粒子自体はまだ発見されておりません。ただし、特定の条件では2次元にトラップされた電子がマヨラナ粒子の物性を示すことが理論的に予想されており、これをマヨラナ準粒子と言います。マヨラナ準粒子は、トポロジカル量子コンピュータのリソースとして期待されています。
  • For faster quantum computing, Microsoft builds a better qubit

    • 他のIT大手企業とはアプローチが違うトポロジカル量子コンピュータの戦略とっているMicrosoft社、期待してます!

まとめ

2019年は他にも色々なニュースがありましたが、独断と偏見で量子コンピュータ関連のニュースをカテゴリ分けしてピックアップしてみました。如何でしたでしょうか? 2020年もどのように量子コンピュータが進展していくのか、とてもワクワクしております。最後までお読み頂きありがとうございました。

3
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
3