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開発時やデバッグの時だけログを出力するさえないやり方

Last updated at Posted at 2019-12-16

はじめに

これは Delphi Advent Calendar 2019 の 17 日目の記事です。

2019/12/17訂正

コメントで指摘されているとおり、インライン関数として定義することで、デバッグビルドのときだけログ出力が実現できるとのことです。

現存するオンラインドキュメントを眺めたところ、少なくともDelphi 2010以降は、確実にサポートしている模様です(see: プロシージャと関数の呼び出し)

残念ですがDelphi7はインライン関数をサポートしていないので、それ以前のバージョンで頑張っている方は諦めましょう。

ほんへ

デバッグ時だけにログ出力して、リリースでは出したくない場合、たいていは

{$IFDEF DEBUG}
OutputDebugString('Hoge');
{$ENDIF}

な事をすると思う。

けどIFDEFENDIFが仰々しくてなんか嫌。

なら、「関数化すればいいじゃない」ということで、コードとしてはこんな感じか。

procedure OutputDebugOnlyString(M: string);
begin
{$IFDEF DEBUG}
OutputDebugString('Hoge');
{$ENDIF}
end;

// .....

begin
  OutputDebugOnlyString('Uge');
end;

けどこの関数、ログ出力の有無にかかわらず、引数は評価されて渡されてしまう。
引数に渡す関数の実行が重い場合、リリース版なのに無駄に処理を食うのなんか嫌(2回目)

そんなわけで、いい方法はないかなと思案した結果がこちら

program DevTimeOnlyLog;

{$APPTYPE CONSOLE}

{$R *.res}

{$IFDEF DEBUG}
  {$C+}
{$ELSE}
  {$C-}
{$ENDIF}

uses
  System.SysUtils,
  Windows;

function TryOutputDebugString(Msg: string): boolean;
begin
  OutputDebugString(PWideChar(Msg));

  Exit(true);
end;

function HeavyFunc(M: string): string;
begin
  OutputDebugString('Begin sleep 2000 ms');

  Sleep(2000);

  OutputDebugString('Complete sleep 2000 ms');

  Result := M;
end;

begin
  try
    Assert(TryOutputDebugString(HeavyFunc('Some Message')));

    Writeln('Press ANY Key');
    Readln;
  except
    on E: Exception do
      Writeln(E.ClassName, ': ', E.Message);
  end;
end.

ポイントは、ログ出力をAssert手続きでくくり、コンパイラ指令($C)でログ出力の有無を切り替えるという残念な方法。
ここでは、説明のためコードで直接コンパイラ指令を指定してますが、通常はプロジェクトオプションで。

リリース版では、ログ出力のコードすら生成されなくなって心の平穏を取り戻しましたとさ。ちゃんちゃん。

おまけ

実装・動作確認、Delphi XE5にて行ったのですが、なーぜーかリリースビルドであるにもかかわらず、Assertの生成がONになってた。
リリースビルドではAssertのコードを生成しないのが一般的だと思ってたので、ちょっと驚いた。

まぁ古いバージョンだし、今は昔で変わってるのかな?

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