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【保存版】Webアプリ開発で知っておくべき「外部要因エラー」総まとめ

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はじめに

「ローカル環境では動いていたのに、本番環境で突然エラーになった」
「コードは何も変えていないのに、急にAPIが失敗するようになった」

この記事では、Webアプリ開発において避けては通れない「外部要因によるエラー」の代表的なパターンとその対策をまとめました。
トラブルシューティングのチェックリストとして、あるいは堅牢な設計を行うためのカタログとしてご活用ください。

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1. データベース要因

Webアプリの心臓部であるデータベースは、最も頻繁にエラーの原因となります。

接続タイムアウト (Connection Timeout)

アプリケーションからデータベースへの接続確立に時間がかかりすぎて失敗するエラーです。

  • 主な原因:
    • アクセスの急増により、DBサーバーの負荷が高まっている。
    • コネクションプールが枯渇しており、新しい接続を確保できない。
    • ネットワーク層(ファイアウォールなど)でパケットがドロップされている。
  • 対策:
    • コネクションプールの適切な設定: アプリケーション側で保持する最大接続数を調整します。
    • タイムアウト値の調整: 接続タイムアウト(Connect Timeout)と読み取りタイムアウト(Read Timeout)を適切に設定します。短すぎると不安定になり、長すぎるとアプリ全体が詰まります。

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クエリエラー / 整合性エラー

SQL構文やデータの整合性に関連するエラーです。特に並行処理時に発生しやすい問題があります。

  • 主な原因:
    • デッドロック (Deadlock): 複数のトランザクションがお互いのリソース解放待ちになり、動けなくなる現象。
    • マイグレーション不整合: アプリのコードとDBスキーマの状態が一致していない。
  • 対策:
    • リトライ処理: デッドロック発生時は、トランザクション全体を再試行するロジックを組み込みます。
    • トランザクション粒度の最適化: トランザクションを長く保持しすぎないようにし、ロックの範囲を最小限にします。

2. 外部API・サービス連携要因

決済、認証、地図情報など、サードパーティのAPIを利用するケースは増えています。相手あってのことなので制御が難しい領域です。

レート制限 (Rate Limiting)

APIプロバイダーが定める利用回数制限(Rate Limit)を超過した場合に発生します。HTTPステータスコード 429 Too Many Requests が返されます。

  • 主な原因:
    • 短時間に大量のリクエストを送信した。
    • バッチ処理などで並列数を上げすぎた。
  • 対策:
    • Exponential Backoff (指数バックオフ): 再試行の間隔を指数関数的に伸ばしていくアルゴリズム(例: 1秒後、2秒後、4秒後...)を実装します。
    • Throttling (スロットリング): アプリケーション側でリクエスト速度を制限する機構を入れます。

サービス停止・仕様変更

連携先のサービス自体がダウンしたり、予告なく仕様が変わったりすることもあります。

  • 主な原因:
    • 相手方サーバーのメンテナンスや障害。
    • APIのバージョンアップによる破壊的変更(Breaking Change)。
  • 対策:
    • Circuit Breaker (サーキットブレーカー): エラーが続いた場合に一時的に接続を遮断し、システム全体への波及を防ぐパターンです。
    • 疎結合な設計: 外部APIへの依存部分を抽象化し、モックへの切り替えや機能の無効化(Feature Toggle)を容易にしておきます。

直近の具体例だとやはりXが有名でしょうか?

X (旧Twitter) の閲覧・投稿制限 (2023年〜継続中)

概要: 2023年7月、Xはデータスクレイピング対策として、ユーザー属性(認証済み、未認証、新規未認証)ごとに「1日に閲覧できるポスト数」を厳格に制限しました。

発生した問題: 一般ユーザーだけでなく、APIを利用して情報を取得していた自動化ツールやニュース収集サービスが軒並み 429 Too Many Requests を受け取り、機能不全に陥りました。

3. ファイルシステム・リソース要因

サーバー内部のリソース問題も、アプリケーションを突然死させる要因です。

ディスク容量不足 (No Space Left on Device)

サーバーのストレージがいっぱいになり、新規ファイルやログが書き込めなくなるエラーです。

  • 主な原因:
    • アプリケーションログやアクセスログの肥大化。
    • 一時ファイル(temp files)やアップロード画像の削除漏れ。
    • Dockerコンテナ等での古いイメージ/ボリュームの残留。
  • 対策:
    • ログローテーション: logrotate 等を使用し、一定期間・一定サイズでログを圧縮・削除します。
    • 監視とアラート: ディスク使用率が80%や90%を超えた段階で通知が飛ぶように監視ツールを設定します。

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権限エラー (Permission Denied)

ファイルやディレクトリへのアクセス権限がないために発生するエラーです。

  • 主な原因:
    • デプロイ時にファイルをrootユーザーで作成してしまい、Webサーバー実行ユーザー(www-dataやnginxなど)から書き込めない。
    • SELinuxなどのセキュリティモジュールによるブロック。
  • 対策:
    • 所有者の確認: ls -l コマンド等でファイル所有者を確認し、適切なユーザー(chown)/ 権限(chmod)を設定します。
    • 最小権限の原則: 必要最小限の権限のみを付与しつつ、実行ユーザーを明確にします。

4. ネットワーク・インフラ要因

ネットワークは「信頼できないもの」として扱うのが鉄則です。

通信エラー / DNS解決失敗

サーバーに到達できない、あるいはドメイン名解決ができない状態です。

  • 主な原因:
    • ファイアウォール(セキュリティグループ)の設定ミス。
    • DNSサーバーの障害やキャッシュの不整合。
    • 一時的なネットワークの瞬断。
  • 対策:
    • 疎通確認: pingcurl -vdig コマンドでネットワーク経路やDNS解決を確認します。
    • DNSキャッシュ: アプリケーションやOSレベルでのDNSキャッシュTTL(生存時間)を適切に設定します。

タイムアウト (Timeout)

通信はできているが、応答が返ってくるまでに時間がかかりすぎるケースです。

  • 主な原因:
    • 物理的な距離によるレイテンシ。
    • 通信経路の混雑(輻輳)。
    • 相手側サーバーの処理遅延。
  • 対策:
    • CDNの活用: コンテンツデリバリネットワークを利用し、ユーザーに近い場所からコンテンツを配信してレイテンシを下げます。
    • 適切なタイムアウト設定: 無限待ち(Infinite Wait)は厳禁です。必ずタイムアウトを設定し、エラー時の挙動を定義しましょう。

まとめ:堅牢なWebアプリのために

外部要因によるエラーは、以下の3つの原則を意識することで被害を最小限に抑えることができます。

  1. 防御的プログラミング (Defensive Programming)
    • 「外部システムは失敗するかもしれない」ではなく「失敗する」という前提でコードを書く。
  2. グレースフル・デグラデーション (Graceful Degradation)
    • 一部の機能が壊れても、システム全体をダウンさせず、縮退運転でサービスを継続させる。
  3. 可観測性 (Observability)
    • いつ、どこで、何が起きたかを追跡できるよう、適切なログ出力と監視を行う。

エラーを完全に防ぐことはできませんが、エラーに強い(Resilientな)アプリケーションを作ることは可能です。外部要因への備えを万全にして、ユーザーに安定したサービスを提供しましょう。

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