はじめに
この記事は2026年6月時点の情報をもとに書いています。仕様の詳細は記事末尾の公式ドキュメントをご確認ください。
対象読者: Braveを使っている(または気になっている)人。ブラウザの内部実装に詳しくなくてもOKです。
Braveは広告を「隠す」のではなく、そもそも取りに行かない。これが速さと通信量削減の正体です。ちなみにBraveの回し者ではないです。純粋に仕組みが気になったのでまとめてます。
私はBraveに乗り換えてから、ページ表示が体感で速くなり、モバイルの通信量も明らかに減りました。最初は「どうせ広告を非表示にしてるだけでしょ」と思っていたんですが(恥ずかしながら)、調べてみると発想がまるで違いました。順に見ていきます。
参考
広告ブロックが「拡張機能」ではなく「ブラウザ本体」に入っている
Chromeで広告を消そうとすると、まず拡張機能を探しますよね。Braveは違います。Shieldsと呼ばれるブロック機能がブラウザ本体にネイティブ実装されています(ブロックエンジンはRust製1)。
アドレスバー横にいるライオンのアイコン、あれがShieldsです。
仕組みは3層ある
① ネットワークレベルのブロック ― そもそも取りに行かない
ページを開くと、ブラウザは広告サーバーに「広告ください」というリクエストを送ろうとします。Braveはこのリクエストを送る前にURLをフィルタリストと照合し、一致したら通信そのものを止めます。
フィルタリストというのは、EasyListやEasyPrivacyといった、世界中の有志がメンテナンスしている「広告・トラッカーのURLパターン集」です。Braveはこれらに加えて独自のリストも併用しています2。
ここが冒頭の伏線回収ポイントで、広告の画像や動画をダウンロード自体しないので、表示は速くなり通信量も減るわけです。「隠す」ではなく「取りに行かない」。仕組みを知ったとき、個人的にはここが一番しっくりきました。
② コスメティックフィルタリング ― 空白枠の掃除
①で通信を止めても、広告が入るはずだった枠がぽっかり空白のまま残ることがあります。そこでCSSセレクタを使って広告枠のHTML要素ごと非表示にし、レイアウトを整えます。いわば見た目担当です。
③ トラッカー・フィンガープリント防止
広告と一緒に仕込まれている行動追跡スクリプトやサードパーティCookie、さらにブラウザの設定情報から個人を識別しようとするフィンガープリンティングもブロック・撹乱します3。地味ですが、プライバシー観点ではここが本丸だったりします。
広告を消した後の話 ― Brave Ads と BAT
ところで「広告を全部消したら、Brave自身は何で稼いでいるの?」と思いませんか?
Braveには Brave Ads という独自の広告の仕組みがあります。面白いのはその設計です。
- 完全オプトイン(デフォルトはオフ。有効にしない限り何も出ない)
- 広告のマッチングは端末内のローカル処理で行われ、閲覧履歴が外部サーバーに送られない
- 広告を見たユーザーにBAT(Basic Attention Token)という形で報酬が還元される
つまりBraveは「広告を消すブラウザ」というより、「広告の仕組みそのものを作り直そうとしているブラウザ」なんですね。
Brave Rewardsの利用可否や報酬の仕様は地域・時期によって変わります。最新情報は公式サイトをご確認ください。
まとめ
- Braveの広告ブロックは拡張機能ではなく、ブラウザ本体組み込みのShields
- 仕組みは3層: ① 通信ごと遮断(速さ・ギガ節約の正体)/ ② 見た目の掃除 / ③ 追跡防止
- 広告を消した上で、オプトイン型のBrave Adsという別モデルを提案している
Shieldsのライオンアイコンをクリックすると、そのページで何件ブロックしたかが見られます。普段使っているサイトで開いてみると、想像以上の数字が出てきてちょっと面白いですよ。もし試したら、ぜひコメントで教えてください。
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ブロックエンジンは adblock-rust としてOSS公開されています。 https://github.com/brave/adblock-rust ↩
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Braveのブロック方針とフィルタリストの詳細: https://github.com/brave/brave-browser/wiki/Blocking-goals-and-policy ↩
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Shieldsの保護機能の一覧: https://brave.com/shields/ ↩

