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リーダーがいなくなってもチームを回し続けられた理由をふりかえってみた

Last updated at Posted at 2022-12-07

ご覧いただきありがとうございます!GxP 3年目のすずき(@ksuzuki-gxp)です。
この記事は、グロースエクスパートナーズ Advent Calendar 2022 8日目の記事です。

今回のアドベントカレンダーでは、私が所属するチームの今年1年の変化・個人の変化、チームでの重要な要素についてお話したいと思います。
同じような境遇の方々へ、少しでも参考になればと思います。

前提

私たちのチームは、日頃以下のようなチームで業務を行っています。

  • 新卒3-7年目がメインの比較的若めなチーム
  • 弊社の主要メンバーは全部で8人
  • 保守・運用・問い合わせ対応が主だが、追加開発もある
  • 新人がよく入って来て、入れ替わりも激しい
    • 今年の8,9月で新人が2名入った
    • BPさんは3名抱えている

昨年のアドベントカレンダーで、私たちのチームリーダー(以後:リーダー)が「良いチーム作り」というテーマで記事を掲載しました。私たちはリーダーと協力し、日々記事の内容について取り組んでいましたが、その記事掲載から約3ヶ月後、リーダーが別のチームに異動してしまいました。
(異動しても大丈夫なように取り組んでいたわけではないのに。。。)
しかし、私たちは現在もリーダー不在のまま、約8ヵ月案件を回し続け、お客様に以前程度の価値を提供し続けています。
比較的若い人たちしかおらず、新人も入ってきて、さらにリーダーがいない状況で、どうして約8ヵ月チームを回し続けられているのでしょうか?
チーム・個人に起きた変化や、元々持っていた重要だと思った要素に注目し、振り返ってみたいと思います。

チームに大事な要素・変化

1.リーダーに相談していた事柄をメンバーに相談できるようになった

まず1つ大きな変化は、リーダーに相談していたことをチームメンバー(以後:メンバー)に相談できるようになったことだと思います。最初はリーダーに相談して進めていくのが当たり前でしたが、異動に伴い少しずつ相談先がメンバーに移行していきました。ふりかえると、相談できるようになった要因として、以下4点がすごく大きかったと思っています。

  1. メンバーが持つそれぞれの課題・進捗を知ろうとする
  2. 個人で発生した問題もチームの問題として取り上げ、解決に取り組む
  3. メンバーの得意分野・特性を理解している
  4. メンバーのことを思いやった行動ができている

1-1.メンバーが持つそれぞれの課題・進捗を知ろうとする

メンバーがそれぞれ独立して動いていた場合、相手の課題を知らないので相談に乗ることができません。
課題に担当者は割り振っていますが、バッグログリファインメントでファシリテーターをメンバーで回したり、課題見積を全員で行っていたりするため、自ずとほかのメンバーが持つ課題を知ろうとしたり、進捗を意識するようになりました。
今までは何かあったらリーダーに相談していたため、リーダーが把握していればいいような雰囲気がありました。しかし、理解度が高い人がいなくなったことで、メンバーそれぞれが以前よりもっとメンバーの課題・進捗を知ろうとするようになったと思います。
知ろうとしてくれるからこそ、自分が相談しても興味を持って一緒に考えてくれるのではないかと思うことができます。

また、お問い合わせなど緊急の課題が来て自分が担当でなかったとしても、ちょっと首を突っ込んで確認し、自分の知識で役に立ちそうなことをコメントする風土がメンバーの中で出来上がっており、その影響も大きいと思っています。
少しでも関わることで何か困ったときに相談しやすくなりますし、自分も知らない課題に関わることで相談に乗れるようになるため、チームの中で相互に相談し合うことができるようになります。

1-2.個人で発生した問題もチームの問題として取り上げ、解決に取り組む

私たちは定期的にふりかえりを行っていますが、個人の誰かに負荷がかかっていたり、課題の進捗がうまく出なかった場合など、個々人で発生した問題をその場でProblemとして取り上げ、チームで解決策を考えるようにしています。
他人事も自分事として捉えて一緒に考える姿勢によって、何か困ったときにメンバーなら助けてくれるかもと感じますし、助けてもらったからこそ、何か自分が手伝えることはないかと自然と考えることができます。

1-3.メンバーの得意分野・特性を理解している

メインメンバーが固定になって約2年半が経ちましたが、1・2ができるようになった背景として、各々の得意分野を理解できていることは大きいです。
課題・技術面では、案件の仕様に詳しい・フロントエンドやAPIに強い・ツールやネットワークに強いなど、それぞれの得意分野に合わせてこういう場合はこの人に、と相談することができます。
メンバーの特性も理解できているので、ポジティブな言い回しをしてくれる・自分の課題として一緒に考えてくれるなど、どの人に相談しようかというのも検討することができます。

1-4.メンバーのことを思いやった行動ができている

上記3点でもちらほら出てきていることではありますが、私のチームはお互いのことにちゃんと目を配って協力する雰囲気があります。こういう雰囲気があることこそ、メンバーに相談してみようという気持ちになる大きな要因だと思います。
誰かの残業が多ければその原因を探って少しでも早く帰れるように対策を考えたり、緊急の課題があればみんなで知恵を出し合って少しでも早く対応し、個人に負担がかかりすぎないようにチームで行動します。
本当にいろいろな思いやりある行動が行われているのですが、数があるので以下に箇条書きで記載しておきます。
これいいなと思ったり、こういうことが嬉しいのかと気づきがあった方々は、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

  • G’sAwardを使ったメンバー間での相互的な感謝・称賛が多い
  • Slackに必ずリアクションがつく・反応が早い
  • メンバーのために助け舟を出すことができる
    • ちらっと課題を見て知っている情報を伝えてあげる
    • 課題をたくさん持つ人に何か手伝えることがあるか聞くことができる
    • 残業が多い人のタスクを巻き取るための行動ができる
    • 何か相談を持ち掛けられたとき、忙しさを理由に断る人がいない
  • 適宜ランチ会なども開いてコミュニケーションの場を作る
  • 個人の取り組みを前向きにとらえられる
  • etc...

2.リーダーの作業を、偏りを減らすように割り振る or 誰でもできるようにする

2つ目の大きな変化は、リーダーが行っていた作業をメンバーに均等になるように割り振ったり、誰でもできるように共通化したことだと思います。

2-1.リーダーの作業を、偏りを減らすように割り振る

リーダーの異動が決まったとき、メンバーの誰かをリーダーの代わりに立てるのではなく、メンバーみんなに大事な仕事を任せ、均等になるように作業を割り振っていました。
引継ぎの際にリーダーがそのように残していってくださったのですが、後から考えると、若手ばかりのチームでみんなが不完全だからこそ、それぞれに負荷分散して誰かに負荷がかかりすぎないように、そして時には協力できるようにと分散してくださったのではと思います。
その作業割りの結果、メンバーがお客様との打ち合わせに出るようになってお客様と近い感覚・温度感で物事を考えられるようになったり、責任感を持てるようになってきたと感じます。
リーダーが立てられない、代わりがいないという場合はこういう形もあると知っていただきたいです。

2-2.リーダーの作業を、誰でもできるようにする

リーダーが今までは気を回して作業していたものの、実はメンバーでもできるような作業というのがいくつかありました。そういう作業は誰かが代わりに作業するのではなく、ルールを決めたりツールにして共通化し、チームの仕組みでその作業が行えるように取り組んでいます。
そうすることで誰かに負荷が偏ることも防げますし、必要だと思った人が行動を起こそうとしたときのハードルが下がることに繋がります。
また、「誰でもできるように」というのが癖づき、何か作業が発生したときに負荷分散してみんなで動くことや、共通化することを念頭に行動できるようになったと考えています。
今ふりかえると、自然とやり始めたわけではなく、マネージャーやリーダーがそうなるように促してくださっていたことがすごく大事だったのだと実感しました。

個人に起きた変化

チームに変化が起きたことはもちろん、それに伴って私個人の中でもいろいろと変化が起きています。
今までは自分のことにかなり目を向けていたような気がするのですが、リーダーがいなくなってからは以下のように同じメンバーやチーム自体のことを考えることが多くなりました。
1と2はどちらが先ということはなく、くるくると相互に影響して変化が起こっていったと思います。
私の場合は自然とそう考えることが増えましたが、今後チーム目線にしていきたい場合に、こういう行動があればチームのことを考えられるようになるかもと参考にしていただけたら幸いです。

  1. チーム全体の流れ・課題に目を向けるようになった
  2. チームで動くことや、メンバー個人のことを考えるようになった

1.チーム全体の流れ・課題に目を向けるようになった

自分の心理としては必要だと思ったためにそういう行動を起こしていただけなのですが、振り返ってみるとBP含めたメンバーみんなが困らないよう、チーム全体の流れや課題を意識して動くようになっていました。
技術や案件知識では他メンバーで得意分野の人がいて頼っていた分、自分が何かチームのために動けるところを探したらそこだったという感じだと思います。
そのとき無意識でも必要だと思って取り組んでいたことは意外にたくさんあって、少しでもチームのために動けていたと気づくことができました。

  • お客様と積極的に話すようにする
  • 事柄がスムーズに進むように話題に上げる・事前に準備する
  • 話していて必要だと思ったら、打ち合わせの予定をその場ですぐ入れるようにする
  • チームで固定化している予定を調整して入れる
  • 課題の進捗を逐一話題に上げて確認してつつく
  • メンバーの状態・進捗・持っているタスクなどが一通り把握できている
  • 手が空いて困らないように、着手できる課題を用意する
  • etc...

2.チームで動くことや、メンバー個人のことを考えるようになった

「チームの変化」のほうでメンバーの一員として協力して取り組んでいたり、自分目線でチームに必要なことを考えて動いた結果、チームで動くということや、メンバー個人のことが当たり前に頭に浮かぶようになり、チームに繋がっていることに気づきました。
助けてもらっている分誰かの助けになれればというのは日頃から思っていましたが、それ以外にも以下のように考えられるようになったことはとても大きな変化だと思いました。

  • どうしたらもっとチームがスムーズに回るようになるのか
  • 今のメンバーでもっと良い形を目指すには何が必要なのか
  • それぞれのメンバーが少しでもやりやすく、いい経験ができるにはどうしたらよいのか
  • メンバーが困っていないか
  • 少しでもメンバーが元気に仕事をできるための方法はないか
  • 意識的に雑談を振るようにする・個人でコミュニケーションを取れるタイミングを作ろう
  • etc...

まとめ

今私たちのチームは、メンバー主導で自働するようなチームになりつつあると思っています。
それにはもちろん個々人の技術や、各々が仕事をこなすということも大事ですし、マネージャーのような最終的に助けてくださる方々がいることも欠かせませんが、相手やメンバーのことを思いやってチームみんなで協力するということがとても大事だとこの8ヵ月で学びました。

また、ここまで随分と偉そうに書いてきましたが、本当に自分一人では何もできなくて、いろいろな方々・メンバーの助けありきで業務が行えているのだと改めて実感することができました。
メンバーの特性によるものも大きいとは思いますが、私は思いやりがあるこのチームに入れて本当によかったと思っています。

私たちと同じような境遇にある方々や、チームがうまく回っていなくて困っている方などのため、少しでもこの記事が大事な要素を書き出せていて、参考になれば幸いです。
最後まで読んでくださり本当にありがとうございました!


<チームリーダーへの追伸>
日頃、チームリーダーが「私たちのチームはバランスで成り立っている」とよく話されていましたが、みんなの得意分野でそれぞれの穴を埋めて、時に協力してチームを回しているところがまさにその通りだなと再認識させられました。若くて力が足りないからからこそ、全員の力を使って協力して成し遂げるというのが本当に大事です。
そもそも昨年の記事で書いてくださっていた取り組みを一人からでも進めてくださり、ベースを作ってくださったことによって今の状況は培われていると思っています、本当にありがとうございました。
チームリーダーから見て、少しでも私たちの成長が感じられるような記事になっていたら嬉しいです。
これからもお世話になると思いますが、よろしくお願いいたします。

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