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Slackの雑談チャンネルが機能しなくなったので、OSSで社内Twitterを立てた

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Slackの #random が静かになっていた

最近メンバーが増えて、3人チームになった。業務のやり取りはSlackで回っているし、タスク管理やドキュメントも揃っている。仕事を進める分には困っていない。

ただ、3人になってから「ちょっとした知見が共有されずに埋もれている」と感じることが増えた。

Slackに #random を作ったのは、まだ2人の頃だ。「技術記事のシェアとか、ちょっとした気づきとか、気軽に投げてくれ」と言って始めた。最初の2週間は投稿があったが、1ヶ月後にはほぼ自分しか書いていなかった。2人のときはそれでも口頭で補えていたが、3人になると拾えない情報が目に見えて増えた。

3人だから流速は遅い。メッセージが流れすぎて困るわけではない。それでも書かなくなった理由は、Slackというツールの構造にあると思っている。チャンネルに投稿する=メンバー全員に通知を飛ばすという行為には、意外とハードルがある。3人しかいないと、反応がゼロのとき「2人ともスルーした」のが見えてしまう。独り言感がきつい。そしてSlackはあくまで会話の場であって、ナレッジが蓄積する構造になっていない。タグもなければ、あとから一覧で振り返る導線もない。

NotionにWikiページを作る案も試した。だがNotionは「ちゃんとしたドキュメントを書く場所」であって、「ちょっとした気づきを雑に投げる場所」ではなかった。ページを作成してタイトルを付けてカテゴリを選んで……その時点で、書く気が失せる。

欲しかったのは「雑に書けて、流れない、あとから見返せるフィード」だった。


Memosのチーム機能に気づいた

代わりのツールを探していたとき、すでに個人のメモ用途で使っていた Memos のことが頭に浮かんだ。OSSのセルフホスト型メモアプリで、開いて書いて閉じるだけのシンプルなツールだ。

これまで完全に個人用として使っていたのだが、試しにマルチユーザー機能を有効にしてみた。ユーザーを追加してみたら、想像以上に「チームで使える」機能が揃っていることに気づいた。

  • 3段階の公開範囲: メモごとにPrivate(自分だけ)、Protected(ログインユーザー全員)、Public(URLを知っていれば誰でも)を設定できる
  • タイムラインフィード: Protectedに設定したメモは、全員のタイムラインに時系列で表示される
  • Exploreページ: チーム全員のProtectedメモが一覧で見られる。コメントも付けられる
  • タグとピン留め: 重要なメモをピン留めしたり、タグで分類できる

Protectedメモが全員のタイムラインに流れる——これは事実上、メンバー限定のTwitterだった。

Memosのタイムライン — チームメンバーのメモがフィード形式で流れる


立ち上げは10分で終わった

すでにクラウド(PaaS)上に個人用のMemosインスタンスが動いていたので、そこにチームメンバーを招待するだけだった。新しくインスタンスを立てる場合でも、以下のリンクからワンクリックでデプロイできる。

Memos をワンクリックでデプロイ

メンバーの追加は Settings → Members からユーザー名とパスワードを設定するだけ。3人なので1分で終わった。全員がログインしたら、メモを書く際にPublicityを Protected に設定する。これでチーム全員のタイムラインにメモが流れ始める。


2ヶ月使ってみた感触

うまくいったこと

投稿のハードルが下がった。 Slackだと「チャンネルに投稿する」という意識があるが、Memosだと「自分のメモを書いて、公開範囲をProtectedにする」だけだ。この感覚の違いは大きかった。書いているのは自分のメモであって、誰かに向けたメッセージではない。だから気軽に書ける。

メモが蓄積される。 Slackでは会話に紛れて探しにくかった情報が、Memosではタイムラインに残り続ける。タグで「#tech-share」「#til」「#design-memo」と分けておけば、後から検索もフィルタリングもできる。環境構築の手順やよく使うコマンドをピン留めして、チーム内の参照用にもしている。

導入期の工夫

Memosを開く習慣がまだないメンバーにも情報を届けるため、Memosの組み込みWebhook機能を使って1日の投稿サマリーをSlackに自動投稿する仕組みを作った。Slackは全員が毎日見るので、Memosへの導線として機能する。チーム全員がMemosを日常的に開くようになれば、この橋渡しは不要になるだろう。

微妙な点

スレッド機能がない。 コメントは付けられるが、Slackのようなスレッド形式の議論はできない。深い議論が必要な場合はSlackに移動することになる。あくまで「投稿→軽いリアクション」のフローに向いている。

通知が弱い。 自分のメモにコメントやリアクションが付いても、プッシュ通知は飛ばない。Webアプリを開いた時に気づく形。Webhookで外部に通知を飛ばすことはできるが、アプリ内の通知体験としてはSlackに遠く及ばない。

リッチテキストエディタではない。 Markdownベースなので、エンジニアには問題ないが、非エンジニアのメンバーがいるチームだと戸惑うかもしれない。画像の貼り付けはドラッグ&ドロップでできるが、Notionのような装飾機能は期待しないほうがいい。

管理機能は最低限。 ユーザーのロールはHost(管理者)とUser(一般)の2種類。投稿の承認フローや権限の細かい設定はない。大企業のコンプライアンス要件を満たすのは難しいだろう。あくまで小〜中規模チームでカジュアルに使うツールだと思ったほうがいい。


結局、どこに落ち着いたか

2ヶ月経った今の使い分けはこうなった。

  • Slack: 業務連絡、レビュー依頼、障害対応
  • タスク管理ツール: タスク・プロジェクト管理
  • ドキュメントツール: Wiki、仕様書
  • Memos: 技術メモ、気づき、雑な共有

どれかを置き換えたわけではない。Slackは「今すぐ伝えたいこと」、タスク管理やドキュメントツールは「整理して管理・記録するもの」、Memosは「どのツールにも収まらなかった、ちょっとした共有の受け皿」だ。

ある日、SlackではあまりシェアしなかったメンバーがMemosに「CIのキャッシュ設定変えたらビルド時間半分になった」と書いていた。Slackの #random では起きなかった共有だ。週に1〜2件だった技術共有が、Memosに移してから3人で週10件近くになった。ツールの形式が変わるだけで、共有の頻度がここまで変わるのは意外だった。

大規模チームに向いているかと言われると、正直わからない。10人を超えたらモデレーション機能や通知の弱さが気になってくるだろう。ただ、3〜5人の小規模チームで「気軽にナレッジを共有できる場所が欲しい」というニーズには、想像以上にハマった。

興味があれば、下のリンクからワンクリックでデプロイを試してみてほしい。面倒なセットアップなしで、すぐに触れる。

Memosをワンクリックでデプロイ

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