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AIとともに作る個人開発、その速さに戸惑った記録

Last updated at Posted at 2025-12-19

はじめに

こんにちは。anyでエンジニアをしている @koukibuu3 です。
この記事はanyプロダクトチームAdventCalendar2025 #3、20日目です。

今回は、個人開発したタイピングソフト「typo.」について、
構想からリリースまで振り返ってみようと思います。

余計なものを削って、できるだけシンプルに、
「入力しているその瞬間」だけに集中できる場所を作りたい。
そんな気持ちから始まった個人開発です。

構想自体は数年前からあり、
作りたいなぁという思いから先に進めていなかったアプリケーション開発。
このアドベントカレンダーのタイミングで、進めてみようと思い立ちました。

そしてこのプロダクトは、ほぼAIと一緒に作られました。

ChatGPT を要件決めのパートナーに

最初に、ChatGPTとひたすら壁打ちし、要件を決めました。

要件を考えていた時間の多くは、会社帰りの電車の中でした。
基礎となるコンセプトや「こういうものを作りたい」という感覚はすでに自分の中にあり、
それをどう実現するかを言葉にしていく作業です。

スクリーンショット 2025-12-17 20.28.37.png

スクリーンショット 2025-12-17 21.00.01.png

技術スタックとして最初に考えていたのは React Native でした。
普段 Web開発をしているため、React のエコシステムで開発スピードを優先する魂胆です。

ただ、今回はタイピングソフトです。
キー入力と画面表示のあいだに生じる、ほんのわずかな遅延が、体験そのものを壊してしまう。
その特性を考えると、React Native は相性が良くないのではないか、という懸念がありました。

検討を進める中で、やはり即時反応性の点で課題があると判断し、最終的に Swift(ネイティブ)を選択しました。

スクリーンショット 2025-12-17 20.29.43.png

実装に進んでから「やっぱり違った」となるのは避けたかったため、
計画書をしっかり作り、何度も見直しました。
この段階で、可能な限り仕様を削っていきます。

ClaudeCode と一緒に臨む Swift

問題は、そのあとです。

Swift は、正直ほとんど書けませんし、読めません。
そのため、実装においても ClaudeCode を最大限活用して走りきってみようと思い立ちます。

画面を作り、状態を管理し、
タイピングのロジックを組み立てていく。

自分がやっていたのは、
「こうしたい」という意図を言葉にすることだけ。

プロダクトは、信じられない速度で形になっていきました。

開発体験として感じたこと

プロダクトを作る、という一点に限れば、これ以上ないほど楽しい体験でした。

  • 技術的な壁で止まらない
  • 思考が途切れない
  • 「完成」にたどり着ける

個人開発で一番つらい「途中でやめる」という状態が、起きませんでした。

リリースまでにかかった時間はおよそ10日ほど。
毎日20~30分ほど ClaudeCodeと会話するだけでした。

機能を限界まで削ぎ落としたこともありますが、
それを差し引いても、完成までの速度は異常だったと思います。

実際には、1〜2日でベースができあがり、
その後は細かなデザインや挙動の調整に時間を使っていました。

違和感として残った“手触り”感

一方で、開発が進むにつれて、
少しずつ違和感も溜まっていきました。

生成されたコードを、ほんの少し直したい。
けれど、どこを触ればいいのかが分からない。

結局、軽微な修正であっても ClaudeCode に頼ることになる。
コードは増える。機能も増える。
それでも、自分の理解はあまり増えていない。

感覚としては、
自分の手の届かない山を、どんどん積み上げているようでした。

しかし、一方でこの体験を、悪いものだとは思っていません。

むしろ、「作りたいものを、ちゃんと世に出す」
という点において、これは圧倒的な武器です。

ただ、

  • 学びたいのか
  • 検証したいのか
  • 世の中に出したいのか

そのフェーズを自覚しないと、気づかないうちに“手触り”を失ってしまう。

そんな危うさを、今回の開発で感じました。

おわりに

typo. は、速さのおかげで生まれ、
その速さに少し戸惑いながら完成しました。

しばらくは、この違和感を抱えたまま、
AIと一緒に、ものを作り続けてみようと思います。

その先で、
自分がどこまで登っていたのか、
ちゃんと振り返れるように。

今回作成したタイピングソフト「typo.」は、
まだ生まれたばかりのプロダクトです。

できるだけシンプルに、と言いながらも、
実現したい体験や、追加したい機能はまだ残っています。

目指しているコンセプトに、もう一歩近づくために。
これからも AI とともに、学びながら、少しずつ作っていこうと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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