スポーツトレーナーからエンジニアへ、そしてスタートアップへ 〜23歳、自分探しの記録〜
はじめに
23歳、エンジニアとして働いています。
2026年8月末で今の会社を退職し、9月からスタートアップでエンジニアとして働くことになりました。この転職を機に、自分がなぜエンジニアをやっているのか、これから何をしたいのかを改めて突き詰めて考える機会がありました。
この記事は、技術的な話ではなく、私自身のキャリアの振り返りと自己分析の記録です。同じように「なんとなく頑張っているけど、本当にやりたいことがわからない」と感じている誰かの参考になれば嬉しいです。
幼少期〜学生時代
小学生の頃は勉強が苦手で、学校から帰るとよく寝ていました。友達と遊ぶのは好きで、高学年からはサッカー部に入り、サッカーを楽しんでいました。
中学生になっても勉強嫌いは変わらず、定期テストはなんとなく平均点を取り続ける日々。高校生になってからはサッカーに本格的に打ち込み、社会人サッカーにも高校3年生から専門学校1〜2年生の前半まで参加していました(資格試験の勉強のため引退)。
勉強嫌いな性格は高校生になっても変わらず、2年生の冬に大学受験を検討して塾の無料講習に通ったこともありましたが、結局受験を決断することはできませんでした。最終的に、サッカーの経験からスポーツ業界に携わりたいという思いで、アスレティックトレーナーを目指せる専門学校へ進学することを選びました。
難関の資格試験でしたが、なんとか合格することができました。ただ、専門学校が2年制で、資格試験が2月後半にあった関係で就職活動にあまり時間を割けず、スポーツチームへの就職を希望していたものの、そのチャンスには恵まれませんでした。
整形外科への就職と退職
3月になって焦りながら就職活動を行い、整形外科で「診療補助」という仕事があることを知り、就職しました。
整形外科では1年半働きました。トレーナーとしてのやりがいや医療知識・ドメイン知識を得られる環境ではあった一方で、
- 胸ぐらを掴まれる
- 毎日のように叱られる
- サービス残業が過多
といった環境もあり、退職することにしました。
この経験をきっかけに「自分は本当は何をしたいのだろうか」と考えるようになりました。そして、ものづくりの楽しさやエンジニアという仕事の魅力に惹かれ、エンジニアへの転職を決意しました。エンジニアを選んだ理由は、
- やった仕事を正当に評価してもらいやすい
- 社会的な評価も高い
- 時間的・金銭的な余裕を得やすい
と考えたからです。
エンジニアへの転身
友人にメンターとなってもらい、2024年12月からエンジニアになるための自己学習を開始しました。
- 2024年12月〜:前職の失業保険をもらいながら学習
- 2025年4月〜:トレーナーとしてフリーランスをしながらエンジニアの勉強を継続
- 2025年9月〜:実務インターンを開始。PHPで書かれた自社アプリの運営、Pythonを使ったWebスクレイピングシステムの新規開発・保守運用を担当
- 2026年3月:フリーランストレーナーの契約満了に伴い、トレーナー業を終了
- 2026年4月〜:インターン先の会社に正社員として入社(選考を受けたのはこの1社のみ)
就職後に感じたギャップ
正社員になる前もなった後も、私は積極的に外部の勉強会やWebセミナー、カンファレンスに参加して情報収集を行っていました。そのため「エンジニアはみんな最新情報収集をしているものだ」という思い込みがありました。
しかし実際に働いてみると、そうした活動を積極的に行う人が多い会社ではありませんでした。仕事に熱心で人格的にも優れたメンバーが多く、会社が掲げるビジョンにも全員が共感している、とても良い集団だと思って入社したのですが、エンジニアとしては「自分が成長できていない」「他社のエンジニアは自分より遥かに角度の大きい成長をしている」と感じるようになりました。
そんな折、メンターをしてくれていた友人から「スタートアップを起業した友人がエンジニアを探しているけど、興味があるか?」と声をかけてもらい、転職を検討し始めました。「今の会社よりも技術的に向き合っている会社、技術投資を厭わない会社があるのではないか」——そう考えるようになったのです。
転職活動
正社員として働きながら、他社の選考にも応募するようになりました。
トータルで約100社にエントリーしましたが、書類選考で落ちることがほとんどで、選考に進めても内定には至らず、苦しい期間を過ごしました。
それでも「スタートアップのエンジニアとして、事業に全力で向き合いたい」という思いは変わらず、最終的に転職を決断しました。
2026年8月末でお世話になった会社を退職し、9月頭から転職先のスタートアップで働くことになりました。
「なぜ、エンジニアをやっているのか?」
実際に出社するようになってから、CEO・CTOから投げかけられた質問がありました。
なぜ、エンジニアをやっているのか?
正しく答えることができず、その場では思っていることを赤裸々に話しましたが、後で「それはつもりになっていただけで、本心を語れていない」と指摘されました。
自己分析をした方が良いとアドバイスをもらい、自分の根本的な欲求と、自己矛盾している「思っていること」と「実際の行動」の差にきちんと向き合う必要があると感じました。
自己分析
ここに辿り着くまでが本当に難しかったのですが、最終的に出た結論は——
「楽をしたい、怠惰でありたい、やりたくないことから逃げたい」
これが自分の中で一番重要な価値観だと気づきました。
振り返ると、
- 宿題をやりたくない
- 大学受験は辛い
- だけど、将来お金は欲しい
という思いがあったからこそ、頑張るときは頑張っていました。しかし、やることすべてが中途半端な状態で終わってしまう。「やりたくないことから逃げてしまうけど、何もやらないのは嫌だ」という、自己中心的な考えを持っていることに気づきました。
将来楽をしたいという思いがあるからこそ、今、仕事を頑張れている——そう捉えています。
当初は「技術的に優れたエンジニアになりたい、そのために技術的に成長できる環境に転職したい」と考えていました。しかし最終的には、自分の根源的な欲求は何かを探す旅が始まりました。
最初は「なぜエンジニアになりたいのか」という出発点に立ち返り、小学生・中学生の頃にハマっていたレゴやマインクラフトを例に挙げて「だからエンジニアになりたいんだ」と回帰的に考えたり、逆に「自分はエンジニアに向いていないのではないか」と考えたりもしました。
エンジニアとして技術力を上げたいと思った理由を掘り下げると、
- 社会的に安心できるポジションになりたい
- 日本のIT業界で高いレベルに登りたい
- 純粋にエンジニアをやっていた友人に憧れを持ってしまった
という動機に行き着きました。
では、世界と勝負できるレベルでエンジニアという仕事に情熱があるのか? ——否。
では、ビジネスで世界と戦えるのか? ——否。
本当に自分がやりたいことは何なのか、を考えるために、以下の問いを自分に投げかけました。
自分に問いかけた質問
自分は、本当は何が欲しい?
- 「やりたいことだけをやっていられる人生」が欲しい
- やりたくないことをやらないと言える選択権を持てる状態
- 意味のない、繰り返される単純作業はやりたくない
- 意味のある、繰り返される単純作業はやりたい
- プライドが高い
- 自分が決めたことが最も大事
- 自分がやりたいと思ったこと
- 自分がこの業界いいなと思ったこと、こういう仕事をしたいと思ったことが重要
- 他者のアドバイスも聞くが、自分が納得しないと行動には結びつかない
- 宗教的な部分(信仰)
- 仕事
- 意味のある仕事をしたい
- 自分がやったことが誰かに貢献している仕事をしたい
自分は「何かを成し遂げたい」のか、それとも「何者かになりたい」のか?
- 成し遂げる:目標を立てて達成すること(やりたいこと)
- 何者かになる:社会的なポジション、個人的なポジション、家庭的なポジション
何をしているときに「生きている」と感じる?
- 仕事:タスクやKPIに向けて頑張りきった瞬間
- 筋トレ:辛いけどやり切った時
- 運動:サッカー・フットサル
- 勉強:わからないことがわかるようになった時
- 食事:美味しいものを食べている時
- 感情:感動した時、苦しい状況を乗り越えている時
自分が死ぬほど羨ましいと思う人は誰か? 何が羨ましいのか?
- やるべきことに向き合って走り続けている人を羨ましいと思う
自分は何で世界と勝負したい?
- そもそも世界と勝負しようと思って生きてこなかった
- 目の前のことに全力になること、それがどういうことなのかを考えている
自分にとって「勝つ」とは何か?
- 自分にしかできないことができること(技術領域・信用・責任など)
- 「自分に任せたい」と他の人に思ってもらえること、信頼を得ること
自分は何を犠牲にできて、何だけは犠牲にできない?
- 犠牲にできないのは信仰(宗教)のみ
自分が安全圏に留まるために使っている言い訳は何か?
- 「責任が大きすぎることは担いきれない」
- 「こっちの方が向いていると自分は思っている(エンジニア)」
- 「営業職やビジネスサイドの仕事は自分には向いていない」という思い込み
もし絶対に失敗しないとわかっていたら、何をする?
- 起業するかもしれない。理由は、成功したときに得られるものが一番大きいから
自分が一番避けたい人生はどんな人生?
- その場その場で逃げる思考をして、結局後から後悔する人生
世界に一つだけ何かを残せるなら、何を残したい?
- 信仰、人生における何か
100億円を手に入れても続けたいことは何か?
- 信仰
人生最後の日に、自分自身に「逃げなかった」と言える人生とはどんな人生か?
- 死ぬことを恐れずに、安堵して死ねること
おわりに
自己分析を通して、自分の根源にあるのは「楽をしたい、怠惰でありたい、やりたくないことから逃げたい」という欲求だと気づきました。矛盾しているようですが、その欲求があるからこそ、将来楽をするために今頑張れているのだと思います。
まだ答えが出ていない問いも多く残っています。これからスタートアップという環境で事業に向き合いながら、引き続きこの自己分析をアップデートしていきたいと思います。
もし同じように「なぜこの仕事をしているんだろう」と立ち止まっている方がいたら、ぜひ一緒に考えてみてもらえると嬉しいです。
数ヶ月後に私がどうなっているのか?はお楽しみです、、、