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AIによるコーディングは折り返し地点か。まだまだ伸び盛りか。 ~データで見る2025年10月のAI Codingの動向まとめ~

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AI Coding Agentの10月の動向

AI Coding.Infoというサイトを2025年7月から運営しています。

これは、Claude CodeやGemini、あるいはCodexなど、AI Coding Agentに関する利用動向をGithubのリポジトリの情報から定点観測するサイトです。
AI Coding Agentの利用の判定として、以下のような条件で毎日調査を行っています。

  • Githubの公開リポジトリを9,000リポジトリを毎日調査
    • プログラミング言語毎のGithub スター数のTOP 300
    • プログラミング言語は30種類から調査
  • AI Coding Agent 16種類を対象
  • 各種AI Coding Agentの利用するルールファイルがGithubリポジトリにある場合のみ、AI Coding Agentを利用していると判断

過去の動向

AI Coding Agentの利用率は4.3%

10月末のAI Coding Agentのリポジトリ利用率は4.3%で、前回の3.6%から0.7%ポイント増加です。 この利用率の推移については後述します。

image.png

AI Coding Agentのプロダクト別のシェア

プロダクト別のシェアは以下のようになっています。

順位 製品名 シェア率
1位 Claude Code 29.8%
2位 Copilot Agent 27.4 %
3位 Codex CLI 20.1 %
4位 Cursor 12.4 %
5位 Gemini CLI 6.1%

image.png

全体のシェアの傾向として大きな変動はありません。ClaudeCodeのシェアトップであることは変わらないですが、全体の割合で言えば2%ダウン。Copilotも0.7%ダウンです。Cursorも2.4%ダウンしています。一方で、Codexが4%アップと躍進しています。Codexも業界で頭角を現してきたことが分かります。

プログラミング言語別のAI Coding Agent利用状況

一番AI Coding Agentが利用されているプログラミング言語は「TypeScript」、2番目が「Python」、3番目が「Rust」です。 これは数か月データを見ている限り、TypeScriptが利用リポジトリ数で一番多いことは変わりません。2位、3位は、PythonかRustかというのは順次入れ替わっています。
この数字はかなり異様な部分もあります。今年もGithubの利用者情報のOctoverse2025が公開されたので、それを参考に数字を見てみます。

プログラミング言語 利用者数 AI利用リポジトリ数 AI利用割合(%)
TypeScript 3,092,032 126 4.07e-3
Python 5,495,951 55 1.00e-3
Rust 381,360 53 1.39e-2

まず、TypeScriptやPythonに比べて、Rustは利用者数のオーダーが異なります。約10倍程度の開きがあります。しかし、RustはPythonと同じくらいAI利用しているリポジトリ数があります。こう考えると、やはりRustを利用している人はAI利用の傾向が強い。ということが分かります。

image.png

AI Coding Agent利用リポジトリ数の1か月の推移

2025年10月1日時点のリポジトリ数は446、2025年11月1日時点のリポジトリ数は511となっています。先月からは105件の増加となっています。

image.png

TOP5のAI Coding Agentのリポジトリ数の推移をピックアップしてみました。

製品名 10/1 リポジトリ数 11/1 リポジトリ数 増分
Claude Code 142 161 19
Copilot Agent 119 148 29
Codex CLI 72 109 37
Cursor 66 67 1
Gemini CLI 28 34 6

数字だけを見ると、ClaudeCodeの成長が鈍化しており、それに伴ってCopilot AgentとCodex CLIが猛追している。というように見えます。最近は、ClaudeCodeの話は自分の観測範囲では見なくなり・・・と、言いつつある程度コモディティ化したために話題にすら上がらなくなったような気もします。

もうひとつ別のソースとしてGoogle Trendsの情報も見てみると、やはりClaudeCodeが市場では多く、CodexとCopilotは似たような数字のようです。

image.png

日本において特殊な事情があるかな?と思い、日本限定のデータも見てみましたが、それほど変わらない印象があります。

image.png

普及率の未来予測

 AI Coding.Infoでは2025年7月から使用率のデータをクロールし続けています。そうすると、ある程度、予測の線というものが引けるようになってきます。そこで、2025年7月から、2025年11月1日までのデータを用いて、AI Codingの利用率を予測をしてみます。

 クロールプログラムの都合上、母数が変わったりしているため、モデルとして難しい部分があるのですが、「AI Coding Agentの利用が確認できたリポジトリ数」/「クロールしたリポジトリ数」を「使用割合」として計算してみます。この「使用割合」を「2025年7月1日からの経過日数」をもとに予測をしてみます。数式はベーシックにロジスティック関数としました。

y(t) = \frac{K}{1 + Ae^{-Bt}}

最適化の結果、

K = 1.2862e-01
A = 5.0299e+00
B = 7.5901e-03
決定係数 (R^2) = 0.9534
平均二乗誤差 (MSE) = 0.0000
二乗平均平方根誤差 (RMSE) = 0.0014

となりました。

image.png

一部プログラム切り替え時期などもあり、ずれている部分もありますが、決定係数的には問題がなさそうです。
これから長期予測をしてみましょう。

image.png

パラメーターからも明らかではありましたが、プログラミング言語全体ではAI Coding Agentの使用率は13%程度で頭打ちとなる予測になっています。
数式のモデルとしてtを無限大にしたとき、Kしか残らないので、K=全体の普及率となります。これはある意味、直感に反するグラフではないでしょうか。しかし、ある意味で正しいです。プログラミング言語全体で考えると、AI Coding Agentの採用の進んでいないプログラミング言語もあります。実際、今月の利用率は4.3%程度です。AI Coding Agentを常用している人からすると、ずれた結果でしょう。

ここで、AI Coding Agentの利用率の高いTypeScriptに限定して議論を進めてみましょう。
同様にパラメーターを求めると

K = 4.3041e-01
A = 1.7690e+00
B = 8.4311e-03
決定係数 (R^2) = 0.7348
平均二乗誤差 (MSE) = 0.0004
二乗平均平方根誤差 (RMSE) = 0.0193

決定係数が0.73と少し怪しいです。

image.png

グラフを見ると1点欠落データがあるようなので、その部分が原因のようです。しかし、おおむね予測は出来ていそうです。同様に長期予測をしてみましょう。

image.png

TypeScriptはかなり採用率が高いですが、将来的には43.0%程度のリポジトリで利用が確認できそうです。RMSEが0.02なので3σを考えると、TypeScriptの将来的なAI Coding Agent利用率は37~49%となりそうです。

TypeScriptに関してはほぼ半分がAIを利用される可能性が見えてます。しかし、一方でプログラミング言語全体では13%程度となりそうです。

しかし、これはAI Coding.Info上のデータです。先にも話しましたが、GEMINI.mdやAGENTS.mdがある公開リポジトリに限定した内容です。そのため、そういったルールファイルがなくAI利用している場合はもっと増えている可能性がありますし、プライベートリポジトリの利用ではもっと多いかもしれません。

感想

今回、普及率に関してフィーチャーして解析をしました。これは、なんとなくの感覚として、

「プログラミング言語自体のAI Coding Agentの利用率の加速」

を感じていました。しかし、最近行っていた1ヵ月毎の解析では確証に欠けていました。そのため、今回は日付ごとのデータをとるスクリプトを作成し、そして、解析を行いました。ここには、2つの理由があり、

「AI Coding Agentの利用は飽和するだろう。飽和するなら、どれくらいか?」

ということが念頭にありました。そうして、プログラミング言語全体の解析を進めていったところ13%程度だ。というのは、ある程度納得感がありました。しかし、一方で、TypeScriptは25%を超えるような利用率があります。これは、事実と反するような気がします。TypeScriptが25%程度あるのであれば、プログラミング言語全体でも25%程度の利用率になってもおかしくないだろう。と。そう考えたとき、では、TypeScriptでも計算してみよう。というのが2つ目の解析でした。結果、TypeScriptに関しては、37~49%に落ち着くだろう。という結果になりました。これは割と衝撃で、今、25%の利用率というのは、仮に上限が正しいと仮定すると、もう折り返し地点に近いことを指します。
これはどうか分かりませんが、もうAIによるコーディングってコモディティ化したよね。という自分としての実感があります。しかし、データを見る自分は割とそうでもないかな。と思ってました。正確な言語化をすると

TypeScriptに関してはAI Coding Agentによるコーディングの利用は25%を超えた。しかし、利用率自体の伸びは鈍化しつつ、最終的には利用率が50%で頭打ちになるだろう。
プログラミング言語全体で見れば、AI利用の進んでいない分野も多く、現在では4.3%程度しかAIの利用がない。しかし、全体で見れば、利用率が13%程度まで伸びる傾向にあり、まだ伸びるような傾向にある。しかし、87%はAIを利用されない状態が続く。

というのが、今回の私の意見です。

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