はじめに
このシリーズも最終回です。
マインドセット、質問力、勉強法、技術の全体像、AI活用、体調管理...ここまでたくさんのことをお伝えしてきました。
最後に、1年目を乗り越えた先輩として伝えたい10のこと をまとめます。
どれも「もっと早く知りたかった」と感じることばかりです。
1. 最初の3ヶ月は「できなくて当然」
入社1ヶ月目: 何もわからない
入社2ヶ月目: 少しわかってきたけど、全然足りない
入社3ヶ月目: ようやくチームの会話についていける
これが普通です。
周りの先輩がすごく見えるのは、彼らが何年もかけて積み重ねてきたからです。あなたが3ヶ月で追いつく必要はありません。
やるべきこと: 焦らず、目の前のタスクに集中する。
2. 「聞く」のが早い。でも「調べてから聞く」がもっと早い
❌ すぐ聞く(調べない)→ 自分で考える力がつかない
❌ いつまでも調べる(聞かない)→ 時間を浪費する
✅ 15分調べてから聞く → 調べた過程も伝える → 最も効率的
15分ルール を守るだけで、学習効率と信頼関係の両方が上がります。
3. 議事録係・雑務を甘く見ない
新人のうちは、議事録やテスト作業などの「地味な仕事」を任されることがあります。
「こんな作業、スキルアップにならない」
→ 実は超重要
議事録を取ると:
- プロジェクト全体の流れがわかる
- 先輩がどういう判断をしているかわかる
- ビジネス用語が身につく
- 「あの議事録わかりやすかったよ」と信頼を得られる
地味な仕事にも、学びと信頼構築のチャンスがあります。
4. 先輩のコードを「写経」しろ
先輩が書いたコードを読むだけでなく、自分で書き写す と理解が深まります。
1. 先輩のPRを読む
2. 自分でも同じコードを書いてみる
3. 「なぜこう書いたんだろう?」と考える
4. わからなければ聞く
写経は地味ですが、コーディングスタイルや設計思想が体に染み込みます。
5. 「完璧なコード」より「動くコード」を早く出せ
60点のコードを月曜に出す → 火曜にフィードバック → 水曜に80点
100点を目指して金曜に出す → 方向性が違った → 来週やり直し
完璧を目指して遅くなるより、「途中でも見せる」方がはるかに価値がある。
WIP(Work in Progress)でPRを出す勇気を持ちましょう。
タイトル例: [WIP] ログイン機能の実装(方向性の確認お願いします)
6. エラーメッセージは「敵」じゃなくて「ヒント」
新人のとき: エラーが出る → パニック → 「動きません!」
慣れた後: エラーが出る → メッセージを読む → 原因を推測 → 修正
エラーメッセージには 原因と発生箇所が書いてあります。
TypeError: Cannot read properties of undefined (reading 'map')
at UserList (src/components/UserList.tsx:15:23)
この情報だけで「UserList.tsxの15行目で、undefinedに対してmapを呼んでいる」とわかります。
エラーメッセージを読む習慣をつけるだけで、デバッグ力が劇的に上がります。
7. 「わかりました」を安易に言わない
先輩: 「このAPIのレスポンスをキャッシュして、TTLは300秒で」
新人: 「わかりました」(キャッシュ?TTL?)
→ わからないまま進めて、後で大問題に
わからないことを「わかりました」と言うのは、最も危険な行動です。
✅ 「キャッシュの実装は初めてなので、確認させてください。
TTLというのは、キャッシュの有効期限のことですか?」
「知らないことは恥ずかしくない。知ったかぶりが恥ずかしい。」
8. 健康は「投資」、不健康は「負債」
健康に投資する:
✅ 良い椅子を買う → 腰痛防止 → 集中力維持
✅ 運動する → ストレス軽減 → メンタル安定
✅ 睡眠を確保する → 判断力維持 → バグ減少
不健康という負債:
❌ 睡眠を削って勉強 → 翌日パフォーマンス激減
❌ 運動しない → 肩こり・腰痛 → 集中力低下
❌ 食事を抜く → 血糖値の乱高下 → 判断力低下
若いうちに健康習慣を作っておくと、5年後10年後に大きな差になります。
9. 技術以外のスキルも磨け
エンジニアとして成長するには、コーディング以外のスキルも重要です。
| スキル | 具体的な行動 |
|---|---|
| 報連相 | 進捗を自分から報告する習慣 |
| ドキュメント力 | わかりやすい文章を書く |
| 段取り力 | タスクを分解して計画する |
| 傾聴力 | 相手の話をしっかり聞く |
| 提案力 | 「こうしたらどうですか」と言える |
1年目: 技術8割 : その他2割
3年目: 技術6割 : その他4割
5年目: 技術5割 : その他5割
リーダー: 技術3割 : その他7割
キャリアが進むほど、技術以外のスキルの比重が増えていきます。
10. 楽しんだ人が一番伸びる
最後に、一番大事なことを言います。
エンジニアリングを楽しんでください。
- 新しい技術を学ぶのが楽しい
- コードが動いた瞬間の達成感
- バグの原因がわかったときのスッキリ感
- チームで1つのプロダクトを作り上げる充実感
- ユーザーから「使いやすい」と言われた喜び
つらいことも多い仕事ですが、楽しいと思える瞬間は必ずあります。
その瞬間を大切にしてください。
苦しくなったときは、この記事を読み返してもらえたら嬉しいです。
シリーズまとめ
| 記事 | テーマ | 一言まとめ |
|---|---|---|
| 1 | マインドセット | 「できない」を受け入れ、60点で出す |
| 2 | 質問力 | 15分ルール+質問テンプレート |
| 3 | 勉強法 | 業務が最高の教材。アウトプット駆動で学ぶ |
| 4 | 技術の全体像 | 基礎→メイン技術→開発プロセス→インフラの順 |
| 5 | AI活用 | 基礎力+AI。頼りすぎず使いこなす |
| 6 | AI時代の生き方 | コードを書く人→AIでプロダクトを作る人へ |
| 7 | 体調管理 | 椅子に投資。歩く。7時間寝る |
| 8 | 先輩の言葉 | 楽しんだ人が一番伸びる |
最後に
新人エンジニアの皆さん。
1年後、この記事を読み返したとき、きっと 「あのとき不安だったけど、ちゃんと成長できたな」 と感じるはずです。
応援しています。一緒に良いエンジニアになりましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
シリーズ一覧:新人エンジニアに伝えたいこと
- 最初に身につけるべきマインドセット
- 「わからない」を武器にする質問力の磨き方
- 技術力を最速でキャッチアップする勉強法
- 新人エンジニアが押さえるべき技術の全体像
- AIツールとの正しい付き合い方
- AI時代に生き残るエンジニアの考え方
- エンジニアの体調管理・体力づくり戦略
- 👉 1年目を乗り越えた先輩が伝えたい10のこと(本記事)
著者: @kotaro_ai_lab
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