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import/export, require/exports って何が違うの?

Last updated at Posted at 2022-12-13

いつまで経っても使い分けが分からないので調べてみました。

モジュールとは

まずは「モジュール」について理解する必要があります。
モジュールとは JavaScript プログラムの一部を分割したものです。

何かアプリを作成するときには1つのファイルに全てを書き込むのではなく、メインのファイル + 一部機能に特化したファイル という構成にしますよね。このうち一部の機能に特化したファイルをモジュールといいます。

当然分割しっぱなしではいけないので、メインのファイルからモジュールを読み込んで使う必要がありますね。
import/export や require/exports はそんなモジュールを利用するために存在する構文です。

import/export

ネイティブの JavaScript モジュール機能は、import と export 文を利用します。

JavaScript モジュール - JavaScript | MDN

つまり Node.js 環境である必要はなく、ブラウザの JavsScript で動作します。2つの種類があります。

  • 複数の値をエクスポートする「名前付きエクスポート
  • 1つの値をエクスポートする「デフォルトエクスポート

さっそく試してみましょう。

※ file:// の URL ではモジュールが使えず CORS エラーとなってしまうため、LiveServer などで立ち上げましょう

<!DOCTYPE html>
<html lang="js">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge">
  <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
  <title>モジュールのテスト</title>
</head>
<body>
  <p>HTMLページです</p>
  <script type="module" src="./script.js"></script>
</body>
</html>

こんな感じで HTML ページを作成しました。 script タグを読み込む際に type="module" とつけるのがポイントです。

script.js はこのように書いてみましょう。

const body = document.body;

const p = document.createElement("p");
p.innerText = "メインの js ファイルです";

body.appendChild(p);

こんな感じでページが表示されたかと思います。

ページ画像

では import/export でモジュールの読み込みを試してみましょう! 手元で試す場合、以下のようなファイル構成にしてください。

├── module/
│   ├── module.js
├── index.html
├── script.js

では module.js を書いていきましょう。

const p = document.createElement("p");
p.innerText = "モジュールの js ファイルです";

export default p;

ここで使っているのは デフォルトエクスポート です。変数 p のみをエクスポートしています。ではインポート側を見てみましょう。 script.js を少し編集します。

// + ここを追加
import moduleP from "./module/module.js"

const body = document.body;

const p = document.createElement("p");
p.innerText = "メインの js ファイルです";

body.appendChild(p);

// + ここを追加
body.appendChild(moduleP);

p という変数名が被ってしまうので、 import moduleP from "./module/module.js" というふうにモジュール側の変数名を変更しています。便利ですね。

実行すると以下のようになるはずです。

ページ画像

index.html から読み込みしていない、 module.js で作成した p タグを表示できていますね!

ではもう1つのエクスポート方法、名前付きエクスポートを使ってみましょう。module からさらに他のものをエクスポートしたいとしましょう。

const moduleP = document.createElement("p");
moduleP.innerText = "モジュールの js ファイルです";

// + ここを追加
const clickHandler = (e) => {
  console.log("clicked")
}

// - ここを削除
// export default p;

// + ここを追加
export { moduleP, clickHandler };

p タグにイベントハンドラを追加してからエクスポートすればいい話なのであまりいい例ではないですが、インポートしてみましょう。

// + ここを追加
import * as module from "./module/module.js"
const { moduleP, clickHandler } = module;

// - ここを削除
// import moduleP from "./module/module.js"

const body = document.body;

const p = document.createElement("p");
p.innerText = "メインの js ファイルです";

// + ここを追加
moduleP.addEventListener("click", clickHandler);

body.appendChild(p);
body.appendChild(moduleP);

名前付きエクスポートされた変数たちはオブジェクトの形でインポートされるので、分割代入を使って取り出しています。
このように動作するはずです。

ページ画像

関数もエクスポートすることができましたね!

ちなみに2つのエクスポート方法は併用可能です。

また import/export はブラウザでしか使えないという表現は正確ではなく、Babel などでトランスパイルすれば Node.js 環境でも使えます。

require/exports

こちらは Node.js の環境で動作するモジュールを読み込む構文です。
外部のライブラリを読み込むためにも使われますが、今回は import/export と比較するために自分でエクスポートしたものを要求(require)してみましょう。
以下のようなファイル

├── package.json
├── module/
│   ├── module.js
├── index.js
index.js
const modules = require("./modules/module");

const sayHello = () => {
  return "Hello!";
}

const { sayMorning } = modules;

console.log(sayHello());
console.log(sayMorning());
module.js
exports.sayMorning = () => {
  return "Good morning!";
}

以下のようになったでしょうか。

ターミナル

index.jsmodule.js、両方の関数の実行結果がコンソールに出力されましたね。

注目すべきはやはり exportsexport がややこしい! ということでしょうか。
正確な由来はわからないのですが、 exports の性質として exports.〇〇 でいくらでもエクスポートできる点が挙げられます。
export はデフォルトエクスポートで使う場合もあるので複数形とは限らない、と一旦こじつけて覚えようと思います。

require/exports はブラウザでそのまま使うことができず、やはりこちらもトランスパイルする必要があります。

まとめ

  • import/export: ブラウザの JavaScript で使える
    • デフォルトエクスポートは1つだけ変数をエクスポートできる
    • 名前付きエクスポートならオブジェクトの形で複数の変数をエクスポートできる
  • require/exports: Node.js 環境で使える
    • exports.〇〇, const obj = require("{ path }")` の形で使う

-> そもそも使う環境が違う!

※ トランスパイルしてもう片方の環境で使うことも可能

参考資料

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