macOSセットアップガイド
新しいMacを購入したとき、または初期化した後に行う設定とアプリのインストール手順をまとめました。
作業効率を上げるための設定を中心に紹介します。
はじめに
この記事では、macOSの基本設定と、開発・作業効率化のための必須アプリケーションのセットアップ方法を紹介します。
目次
OSの基本設定
キーボード設定
修飾キーの入れ替え
Caps LockキーをControlキーとして使用することで、ショートカットキーの操作性が向上します。
特にEmacs系のキーバインドやターミナル操作で便利です。
設定手順:
- システム設定 > キーボード
- 「キーボードショートカット...」をクリック
- 「修飾キー」を選択
- Caps Lock を Control に変更
トラックパッド設定
3本指でのスワイプ操作
アプリケーション間の移動やデスクトップの切り替えがスムーズになります。
設定手順:
- システム設定 > トラックパッド
- 「その他のジェスチャ」タブ
- 「アプリケーション Expose」を「3本指で下にスワイプ」に設定
タップでクリック & 軌跡の速度調整
物理クリックの必要がなくなり、手の疲労が軽減されます。また、軌跡速度を上げることでカーソルの移動が高速化されます。
設定手順:
- システム設定 > トラックパッド
- 「ポイントとクリック」タブ
- 「タップでクリック」を有効化
- 「軌跡の速さ」を好みに調整
ドラッグロック機能(アクセシビリティ)
ファイルやウィンドウのドラッグ操作が楽になります。
設定手順:
- システム設定 > アクセシビリティ
- 「ポインタコントロール」を選択
- 「トラックパッドオプション...」をクリック
- 「ドラッグを有効にする」を「3本指のドラッグ」に設定
アプリケーションのインストール
Homebrew
まず、パッケージマネージャーのHomebrewをインストールします。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
以降の手順では、Homebrewを使用してアプリをインストールします。
ランチャー: Raycast
Spotlightの強化版として、アプリ起動、クリップボード履歴管理、ウィンドウ配置などを一元管理できます。
インストール
brew install --cask raycast
主な機能
- 高速なアプリケーションランチャー
- クリップボード履歴管理
- ウィンドウ配置のショートカット
- 拡張機能による機能追加
設定手順
1. Spotlightのショートカットを無効化
- システム設定 > キーボード > キーボードショートカット
- Spotlight の「Spotlight検索を表示」のチェックを外す
2. Raycastのショートカットを ⌘ + Space に変更
- Raycast の設定を開く
- Hotkey を ⌘ + Space に設定
3. ウィンドウ配置のショートカット設定
- Raycast で "Window Management" を検索
- 左半分・右半分にウィンドウを配置するショートカットを設定
4. クリップボード履歴の利用
Raycast を起動して "Clipboard History" を検索すると、過去のコピー内容にアクセスできます。
バッテリー管理: AlDente
バッテリーの充電上限を制限することで、バッテリーの寿命を延ばします。
Macを常時電源接続で使用する場合、80%程度に制限することが推奨されています。
インストール
brew install --cask aldente
設定例
充電上限を70%に設定した例:
スクロール方向の個別設定: Scroll Reverser
トラックパッドは「ナチュラル」、マウスは「従来型」というように、デバイスごとにスクロール方向を個別設定できます。
インストール
brew install --cask scroll-reverser
設定手順
1. macOS側の設定でナチュラルスクロールを有効化
- システム設定 > トラックパッド
- 「ナチュラルなスクロール」を有効化
2. Scroll Reverser の設定
- Scroll Reverser を起動
- 「Reverse Mouse」にチェック
- 「Reverse Trackpad」のチェックを外す
3. ログイン時に自動起動
- システム設定 > 一般 > ログイン項目
- Scroll Reverser を追加
オーディオ管理: eqMac
HDMI/USB-C接続のモニターでは、macOSの仕様上システムの音量スライダーで音量調整ができないことがあります。
eqMacを利用すると仮想オーディオデバイスを経由して OS側で音量を制御 できるようになります。
また、イコライザなど音質調整機能も備えており、外部スピーカーやモニター出力環境の改善にも効果的です。
インストール
brew install --cask eqmac
設定手順
- eqMac を起動し、初回起動時のアクセス許可(マイク・オーディオデバイス)を許可
- 「システム設定 → サウンド → 出力」で
eqMac
を選択 - eqMac のウィンドウを開き、
Output Device
から実際の出力先(例:外部モニター)を選択 - これで音量スライダー(F11 / F12 やメニューバー)から音量調整が可能になります。
まとめ
この記事では、macOSのセットアップに必要な基本設定とアプリケーションを紹介しました。
設定のポイント:
- キーボード・トラックパッドの設定で操作性向上
- Raycastで作業効率化
- AlDenteでバッテリー寿命を延ばす
- Scroll Reverserでデバイスごとの操作感を最適化
- iTerm2で快適なターミナル環境を構築
これらの設定を行うことで、快適な開発・作業環境が整います。
ぜひ参考にしてみてください!