はじめに
Backlog World 2025に参加してきました!
各セミナーに対するレポートとそこで感じた内容を書いていきたいと思います。
本記事では、中村ともなりさん(クリエイションライン)による「プロジェクトマネジメントからプロダクトマネジメントへのシフト」をテーマにしたセッションの内容をレポートします。
「必死に作ったのにユーザーに使われない…」という悲しい経験を回避するための、価値中心のアプローチについて学びを共有します。

1. プロジェクトマネジメントとプロダクトマネジメントの違い
まず、両者の焦点の違いが明確に示されました。
- プロジェクトマネジメント:スコープ・期間・予算・品質の「管理」に焦点を当て、予定通りのリリースを目指す。
- プロダクトマネジメント:ユーザーが体験する成果や企業の利益といった「価値の最大化」を目的とする。
現代の不確実な状況下では、当初の想定通りに作っても価値を生まないリスクがあります。実際に「50%の機能はほとんど使われない」という衝撃的なデータも紹介されました。
ポイント
ユーザーは「プロダクト」が欲しいのではなく、「何かを楽にしたい」というアウトカムを求めているのです。
2. 価値ベースのアプローチ:アウトカムとインパクト
セッションの核心は、「最小のアウトプットで、最大のアウトカムを狙う」という考え方です。

多くのアクティビティ(長時間労働)やアウトプット(大量の機能)が、必ずしも顧客満足度に直結するわけではありません。
3. 価値を可視化する3つのツール
価値を迷子にさせないために、中村さんは以下のツールを繋げて活用することを推奨されています。
- インパクトマップ:ゴールから成果物までの因果関係を可視化する。
- ユーザーストーリーマップ:ユーザーの行動フローを軸に、どのステップで課題を解決するか整理する。
- プロダクトバックログ:マップから価値が出る順番に並び替えたリスト。
また、成功基準(指標)を「事前に」設定しておくことの重要性も強調されていました。事後だと自分たちに都合の良い解釈をしてしまうためです。
4. 実践事例から学ぶ
事例1:社内スキル可視化システムの開発
スプレッドシート管理をシステム化する際、キックオフでインパクトマップとストーリーマップを作成。
- 効果:新卒メンバーも含め、「言われたものを作る」のではなくアウトカムを意識して開発する土台ができた。
事例2:不動産店舗向け支援システム
プロトタイプを中心に検証するフェーズで、インパクトマップを詳細レベルまで深掘り。
- 効果:「この機能は本当に必要か?」を常に問い直し、生成AIで開発スピードが上がる現代だからこそ、「高速にゴミを作らない」ためのブレーキとして機能した。
まとめ:これからのプロダクト開発
「プロジェクトマネジメントの要素が不要になるわけではない」とした上で、常に「そのアウトプットは誰を幸せにするのか?」に立ち返る姿勢が重要だと感じました。
中村さんの「高速にゴミを作っても、得られる価値はゴミにしかならない」という言葉は、エンジニア・PM問わず心に刻むべき一言だと思いました…!

参考リンク
おわりに
Backlog World 2025のレポート第3弾でした。
次回はまた別のセッションについても深掘りしていければと思います!





