はじめに
最近のループエンジニアリングとは如何なるものか。
乗り遅れないために実際に作ってみて、その効果を体感することにした記事です。
「PVを獲得するためのWebサイト」という架空の目標を掲げ、自動でゲームを作る「Webゲーセン」を題材に、その開発を行ってみました。
スキル化したAIエージェント7体が無人でゲームを作り続けるWebゲームセンターが動き出すまでに、何を設計したかを書いていきます。
成果物はこちら
- 🕹️ サイト: https://kooke-games.pages.dev
- 🦋 Bluesky: https://bsky.app/profile/kookegames.bsky.social
作ったループの全体像
PVを獲得するために 「1.企画して」「2.開発して」「3.広報する」 を毎日繰り返す設計です。
用意したエージェントは9体。うち自動化したのは7体。
実行基盤はClaude Code Routines。
毎日3本のroutineが起動し、それぞれのエージェントを演じる。
技術スタックは省略。動線に沿うものであれば何でも良いでしょう。
| # | エージェント | 仕事 | 実行 |
|---|---|---|---|
| ① | 需要調査くん | Web検索でトレンド調査 + 自サイトPV分析 | 毎朝06:00 |
| ② | SNS反応くん | Blueskyの反応数値・エゴサ集計 | 毎朝06:00 |
| ③ | 企画くん | backlog更新・優先度判断・今日の宣伝方針 | 毎朝06:00 |
| ④ | 開発くん | backlog先頭を実装 → PR → CI → マージ → デプロイ | 毎朝08:00 |
| ⑤ | 告知くん | リリースが「プレイヤー向け新要素か」を判断して告知文生成 | ④の後 |
| ⑥ | 宣伝くん | 挑戦状・便乗などの切り口で宣伝文生成 | 毎晩19:00 |
| ⑦ | デザインくん | 「AIっぽさチェックリスト」でサイトを監査 | 随時 |
| ⑧ | コミュニティくん | フォロー・リプライでの交流(承認制) | 随時 |
| ⑨ | 広報担当くん | ⑤⑥の文面を機械的チェックの上で実投稿 | ⑤⑥の後 |
結論から言うと、朝起きたらゲームが開発されている状態にできました。(やったぜ)
設計
Githubで管理して、Claude Code Routinesで実行。 という内容です。
エージェント間の連携に、メッセージキューも専用DBも使わず、全部gitリポジトリ上のMarkdownファイルで管理しています。
ops/
research/2026-07-04.md ← ①が書く
sns/2026-07-04.md ← ②が書く
backlog.md ← ③が更新し、④⑥が読む
promotions/ ← ⑤⑥が書き、⑨が投稿記録を残す
announced.json ← 「どこまで告知済みか」の唯一の記録
エージェント自身の定義も .claude/skills/*/SKILL.md としてgit管理しています
routineのプロンプトは「スキルを読んで従え」とだけ書いています。
プロンプトのIaCみたいなもので、エージェントの行動変更がすべてPRとして差分レビューできます。
ルール
今回は完全自動化にしてしまったので、越えてはいけない線や、勝手にされると怖そうな観点を機械的にチェック可能な形で明文化しました。
schedulerなのでトークンなどの考慮せず、正しく動き、変なことをしなければいいレベルで構築しています。
このあたりのルールはイベント発火や内容が複雑になればなるほど増えそうです。
- CIテストを合格しないとマージしない — 壊れたサイトを公開しない。
- SNS投稿は1日2件まで — bot判断判断というか、お約束というか、お作法というか。
- 禁止トピック — 災害・事件・政治・特定個人への言及を含む文面は投稿しない。
- 人間に必ず確認する例外 — 機密情報・課金・アカウント設定変更・データ削除。
- 秘密情報はリポジトリに置かない — 認証情報はすべて実行環境の環境変数でまとめる。
など。
体感
1.セットアップ翌朝、寝ている間にroutineが起動。
2.①が「リズム天国の新作が出てタイミング系ゲームが時流」と調査。
3.③が企画をまとめる。
4.④がBPM120のリズムゲーム「テンポキープ」を実装 → 本番デプロイまで完走。
5.その翌日には6本目の「タイピングチャレンジ」も無人でリリースされた。
調査で拾ったトレンドが、誰も見ていない間に本番のゲームになりました。
これがループエンジニアリング...!!
学び
今回は架空の目標を掲げてschedulerで実装しましたが、汎用性は高そうで、実務では、営業用の最新のトレンドやニュースのまとめ、社内UIの改善など、人の介入をかなり減らした設計で、開発が行えそうです。
今後
実務での実装や、上記ゲームのブラッシュアップなどで、何らかの結果を出せたらまた記事にします。
