単純化した山火事のシミュレーションを作ってみました.
仮定は以下です.
- 木がランダムな位置に生えている
- 最初に1本の木が燃える
- 燃えている木と燃えていない木が一定の距離内にあると,一定の確率で燃え移る
- 燃えている木は一定確率で燃え尽きる
MATLABのmlx形式で作りました.
Simplified simulation of mountain fire
木の本数,燃え移る可能性のある距離,燃え移る確率,燃え尽きる確率を設定できます.
- 上図
- 緑,赤,黒:それぞれ健康な,燃えている,燃え尽きた木
- 下図
- 横軸:時刻
- 縦軸:健康,燃えている,燃え尽きた木の本数
動画はこんな感じ.
同じパラメータでも木の配置と1本目の場所で結果がかなり異なります.山火事の予測が本質的に難しいことや,野焼きなどの伝統的な方法が大規模火災の抑制策となりうる(そもそもの木の密度を下げる,すでに燃えている地域を増やす,など)ことも示唆されます.
参考文献
歴史は「べき乗則」で動く ―種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学―(ハヤカワ文庫NF)
- 第7章「防火対策を講じるほど山火事は大きくなる」で,題名の通りとなることが紹介されています.