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Windows11にGPU機械学習環境を構築した

Last updated at Posted at 2021-12-28

構築した環境の概要

使用ソフトウェアとバージョン

まず、環境構築に使用したソフトウェアとそのバージョンを示します。

  • Windows11
  • WSL2
  • NVIDIA Driver - v510.06
  • Docker Desktop for Windows - v4.3.2

構築した環境の概要図

今回構築した環境は、こちらを参考にしています。
概要図がわかりやすかったので以下に記載します。

環境概要図
参考: https://www.idnet.co.jp/column/page_158.html

Windows上で、Docker DesktopのバックエンドをWSL2で動作させ、その上にDockerコンテナを作成します。
図ではWindows10となっていますが、私の環境はWindows11です

環境構築手順

1.NVIDIA Driverのインストール

WSL2からGPUを利用するためには、WindowsにNVIDIA Driverをインストールする必要があります。
こちらからGEFORCE DRIVERを選択し、ドライバーをインストールします。
(現時点では、v510.06がインストールされました。)

2. WSL2の有効化

コントロールパネル->プログラム->Windowsの機能の有効化または無効化から、Linux用Windowsサブシステムにチェックを入れ、再起動します。

(私の環境では、.NET Framework 4.8 Advanced Servicesの中のASP .NET 4.8にもチェックを入れないとWSLが有効化できなかったです。)

WSLにUbuntu20.04をインストールします。

Ubuntu20.04のインストール
wsl --install -d Ubuntu-20.04

3. Docker Desktop for Windowsのインストール

こちらから、Docker Desktopの最新版(v4.3.2)をインストールします。
その際、Install required Windows components for WSL 2のオプションにチェックを入れ、インストールを進めます。
このオプションにより、上記の概要図の構成になります。

GPUが認識されているかチェック

nvidiaが公開しているDockerイメージを使って、GPUが認識されているか確認します。

GPUの認識確認
docker run --rm -it --gpus all nvcr.io/nvidia/k8s/cuda-sample:nbody nbody -gpu -benchmark -numbodies=512000

GPUが認識されていると以下のような出力となります。
GPUの名前はお使いのものによって異なります。

GPU
参考: https://www.idnet.co.jp/column/page_158.html

認識されていれば環境構築は終了です。

Python&Tensorflowの環境構築

今回は、TensorflowのCNNを使用して画像分類を行うためにGPU機械学習環境を構築しました。
そこで、Python&Tensorflowの環境構築についても触れておきます。

注意事項

以下の手順では、docker-composeを使用します。
docker-composeはV1とV2が存在しており、V2だとうまく動作しないです。
そのため、Docker Desktopの設定からUse Docker Compose V2のチェックを外しておきます。
または、以下のコマンドでV2を無効化します。

docker-compose-V2の無効化
docker-compose disable-v2

1. ベースコンテナの作成

まず、以下のようなdocker-composeファイルを作成し、ベースとなるDockerコンテナを動作させます。

docker-compose.yml
version: '3.9'
services:
  cuda:
    image: nvidia/cuda:11.3.0-devel-ubuntu20.04
    environment:
      - CUDNN_VERSION=8.2.0.53

    # リソースを拡張したい場合の指定(任意)
    shm_size: 4gb
    ulimits:
      memlock: -1
      stack: 67108864

    # GPUを有効にする(docker-compose 1.28.0以上で対応)
    deploy:
      resources:
        reservations:
          devices:
            - capabilities: [gpu]

    # 永続起動on
    tty: true

    # ローカルPCのフォルダをコンテナ上にマウントする
    volumes:
      - C:\Users\hoge\hoge:/home/

docker-compose.ymlと同じディレクトリ上で以下のコマンドを実行し、
コンテナを作成します。

docker-compose up

2. コンテナ内の環境を構築

手順1で作成したコンテナに入り、必要なパッケージをインストールしていきます。

コンテナに入る
docker exec -it [コンテナID] /bin/bash
コンテナ内での作業
apt-get update && apt-get install -y --no-install-recommends \
    libcudnn8=$CUDNN_VERSION-1+cuda11.3 \
    libcudnn8-dev=$CUDNN_VERSION-1+cuda11.3 \
    && apt-mark hold libcudnn8 && \
    rm -rf /var/lib/apt/lists/*

apt update
apt install -y python3-pip && pip install --upgrade pip
pip install tensorflow
apt install -y libgl1-mesa-dev

3. コンテナの状態を保存

手順2では、コンテナに入り、コンテナ上に必要なパッケージをインストールしました。
しかし、Dockerコンテナは状態の保存がされないため、一度コンテナが停止するとインストールしたものが消えます。
そこで、コンテナの状態を保存(イメージとして書出)します。

コンテナの状態保存
docker commit [コンテナID] [保存イメージ名]

4. docker-compose.ymlの修正

このコマンドによって生成したイメージを使ってコンテナが起動されるようにdocker-compose.ymlを修正します。

docker-compose.yml
version: '3.9'
services:
  cuda:
    # image: nvidia/cuda:11.3.0-devel-ubuntu20.04
    image: [保存イメージ名]
    environment:
      - CUDNN_VERSION=8.2.0.53

    # リソースを拡張したい場合の指定(任意)
    shm_size: 4gb
    ulimits:
      memlock: -1
      stack: 67108864

    # GPUを有効にする(docker-compose 1.28.0以上で対応)
    deploy:
      resources:
        reservations:
          devices:
            - capabilities: [gpu]

    # 永続起動on
    tty: true

    # ローカルPCのフォルダをコンテナ上にマウントする
    volumes:
      - C:\Users\hoge\hoge:/home/

docker-compose.ymlを修正後、docker-compose upを実行することで、手順2でインストールしたものがそのままの状態でコンテナが起動されます。

参考サイト

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