はじめに
米田です。
会社にメンター制度導入を提案した話について、先日記事を投稿しました。
メンター制度導入を提案した話
今回は、記事の中でも触れた「制度提案において意識したこと」について、少し詳細に書いてみようと思います。
意識したこと
今回の制度策定で意識したことは、
・導入ハードルを下げること
・形骸化リスクを下げること の2点です。
一つずつ説明します。
導入ハードルを下げる
新制度の導入は、会社や現場に少なからず負荷がかかります。
会社主導の提案ならある程度許容できるかもしれませんが、今回は「新卒入社1年目現場社員」の提案。さらに、今まで目立った不満が出ていなかった「新人教育」に関する制度となると、導入まで持っていくことはかなり難しいのではと考えていました。
そこで、「導入のためにしなければならないこと」をできるだけ終えた状態で提案し、導入ハードルを極限まで下げるようにしました。
新制度導入のためにしなければならないことは、
・制度内容の設計
・導入計画の策定
・関係者との調整
などが挙げられます。
今回は、「制度設計・導入計画案を提案書に盛り込む」「関係者との調整に自分も携わることを伝える」 ことで、上記の負担をなるべく巻き取り、スムーズに導入に進めるようにしました。
また、導入計画案の策定でも、なるべく会社の負担や懸念を減らすことを意識しました。
・初年度はトライアル導入とし、その効果をもとに改めて導入可否を判断することを提案
いきなり本導入としてしまうと、より確実な成功を担保する必要があり、制度検討の長期化や心理的ハードルの高さから導入が遠のいてしまうと考えました。
そこで、初年度はトライアル導入とすることを提案。
さらに、「導入推進チーム」を立ち上げ、トライアルを通した制度ブラッシュアップや効果検証・改善を行うとすることで、「まずはやってみよう!」という方向に持ち込みやすくしました。(ただし、評価の基準は導入段階で明確にしています)
・自身が初年度メンターや導入推進を担当することを前提に提案
「提案しておわり」という姿勢では、面倒事を丸投げすることになり無責任に感じます。
「初年度のメンター」「導入推進チームのメンバー」など、導入に際し負荷がかかりそうな部分に自分の名前を挙げておくことで、自分の提案に責任を持っていること、本気で導入したいことが伝わればいいなと考えていました。
初年度メンターに関しては、導入推進と兼任することで制度の評価検証をより効率的にしたかった狙いもあります。
形骸化リスクを下げる
メンター制度を導入している企業は多いですが、実際には形骸化してしまっているというパターンが一定数あると知りました。
今回の導入はOJT制度の(やや)形骸化がもとになっていることもあり、これは他人事ではないと感じました。
そのため、制度設計においては、関係者全員の役割を明確にすることを意識し、全員が当事者意識をもって取り組んでもらえるようにしました。
詳細は書けませんが、「メンター(伴走者)」「OJT担当(教育者)」「会社(運営者)」の3つの役割が担う仕事と責任範囲を明確に記すことで、それぞれが適切に動けるような制度としました。
制度の形骸化は、制度内容の曖昧さが引き起こすものだと思っています。
今回の提案では、なるべく曖昧さを排除した状態で物事を記載し、一部私が判断できない点についても会社と認識をすり合わせ、確実にした状態で導入できるようにしました。
おわりに
こんな感じのことを意識して提案しました。
導入決定まで至ったのは会社側の協力があったからこそですが、こうした意識も少しは貢献したのかなと思っています。
ただし、この制度はこれからが本番です。
来年の本導入に向け、トライアル期間を通じて制度のブラッシュアップを図っていこうと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!