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concurrent.futures使い方メモ

Last updated at Posted at 2014-09-30

concurrent.futures

http://docs.python.jp/3/library/concurrent.futures.html

Python3.2で新たに標準となったパッケージで、マルチスレッド、マルチプロセスによる並列タスク処理を簡単に実装できる。

Executorという基底クラスを継承する形でThreadPoolExecutor、ProcessPoolExecutorが実装されており、どちらを使ってもほぼ同じインタフェースで書ける。

インストール

Python3.2では標準パッケージなのでインストールの必要無し。
2.6以上向けにBackportが提供されている。

pip install futures

サンプルコード

import concurrent.futures
import hashlib

def digest(t): # 適当にCPU資源を消費するための関数
    hash = hashlib.sha256()
    for i in range(t*1000000):
        hash.update('hogehoge')
    return hash.hexdigest()

if __name__=='__main__':

    task_list = [1,1,1,2,2,3]

    # Executorオブジェクトを作成
    executor = concurrent.futures.ProcessPoolExecutor(max_workers=4)

    # Executorオブジェクトにタスクをsubmitし、同数だけfutureオブジェクトを得る。
    # タスクの実行は、submit()を呼び出した瞬間から開始される。
    futures = [executor.submit(digest,t) for t in task_list]

    # 各futureの完了を待ち、結果を取得。
    # as_completed()は、与えられたfuturesの要素を完了順にたどるイテレータを返す。
    # 完了したタスクが無い場合は、ひとつ完了するまでブロックされる。
    for future in concurrent.futures.as_completed(futures):
        print(future.result()) # digest()の戻り値が表示される。

    # すべてのタスクの完了を待ち、後始末をする。
    # 完了していないタスクがあればブロックされる。
    # (上でas_completedをすべてイテレートしているので、実際にはこの時点で完了していないタスクは無いはず。)
    executor.shutdown()

ProcessPoolExecutorThreadPoolExecutorに置き換えれば、そのままマルチプロセスでなくマルチスレッドで動作する。

注意点

  • ProcessPoolExecutorはプロセス間通信によって実現しているため、いくつか制限がある。

    • 関数の引数および戻り値は、pickleを使ってシリアライズ可能なオブジェクトでなければならない。
    • 関数自体もプロセス間で渡せなければならない。インスタンスメソッドはだめ。ラムダ式はOK。
    • 関数の中で副作用としてグローバル変数を書き換えるなどしても、呼び元のプロセスには反映されない。
  • CPythonはGlobal Interpreter Lockを実装しているので、ひとつのプロセス内で複数のスレッドがPythonコードを同時に実行することができない。上のサンプルコードのようにPythonコードをガリガリ実行するタスクの場合はThreadPoolExecutorで並列化してもほぼ逐次処理になるので、実行時間の恩恵はあまり無い。(通信待ちやIO待ちの多い処理なら効果がある。)

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