昨年のMicrosoft Ignite 2025で発表された、AVD (Azure Virtual Desktop)をオンプレミスで利用する機能がGAされましたので、早速試してみました。
AVD (Azure Virtual Desktop) Hybridとは
Microsoftは、これまでAzure上で使用するVDIソリューションとして、AVDを展開してきました。
AVDは基本的にパブリッククラウドのAzureで利用するVDIですが、ハイブリッドクラウドの一環として、数年前よりAzure Localの仮想マシンをAVDセッションホストとして配置し利用するソリューションも提供しております。
逆をいうと、従来オンプレミスでAVDを利用しようとするとAzure Localが必須で、少しハードルが高い状況でした。
もっと手軽にオンプレミスAVDを利用したい...、そんな時に最適な機能が今回GAされたAVD Hybridです!
AVD Hybridは、Azure Arcで接続されたWindows、Windows ServerであればAVDセッションホストとして使用できる機能です。
これにより物理ホストはもちろん、VMware vSphere、Nutanix AHV、Hyper-Vなどで作る仮想マシンもAVDとして利用できるようになります。
AVD Hybridの主な利点は下記になります。
- 重要なデータをオンプレミスで維持しながら、AVDのユーザーエクスペリエンスを利用可能
- 既にあるサーバーを利用することで、コスト削減が可能
- Azure Portalから統合管理
など
Microsoft Azure Virtual Desktop Hybrid の一般提供を開始 | Japan Windows Blog
Azure 仮想デスクトップ ハイブリッドの概要 | Microsoft Learn
サポート環境
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ホストコンピューター:
- 物理、仮想ともに対応
※ただし個人用PC、ノートPCはサポート対象外
- 物理、仮想ともに対応
-
OS:
- Windows Server 2016、2019、2022、2025
- Windows 10 Enterprise、Windows 11 Enterprise
※マルチセッションはサポート対象外
AVD Hybridでは、下記機能は使用できません。
- 電源管理
- 自動スケーリング
- 接続時のVM起動
- セッションホストの構成
試してみた
AVD Hybridの準備
こちらは検証環境の簡単なイメージ図です。
Azureまでの接続がちょっと複雑になっていますが、こちらについては後述します。
AVD Hybridの準備は非常に簡単で、Azure Arcに接続されたWindows、Windows Serverへ拡張機能を追加するだけでOKです。
Public Preview時はこの拡張機能をPowerShellでインストールする必要がありましたが、現在はAzure PortalからGUIベースでインストール可能です。
Azure 仮想デスクトップ ハイブリッドのデプロイ | Microsoft Learn
ちなみにオンプレミスWindows、Windows ServerへのAzure Arc接続もとても簡単です。
PowerShellベースからGUIインストーラーベースまで、様々な形でセットアップできます。詳しくは下記ドキュメントをご覧ください。
Azure Arc 対応サーバーとは | Microsoft Learn
AVD Hybridの使い心地
軽く触ってみましたが、今のところ快適です。
ネットワークにも依存するかと思いますが、特段操作が重いといった部分は感じません。
ユーザー認証も既存の認証タイプを利用できますので、改めて用意するといった場面は少ないかと思います。
- Windows クライアント セッション ホストは、Microsoft Entra ID 参加、Active Directory Domain Services (ADDS) 参加、またはハイブリッド参加です。
- Windows Server セッション ホストは、ADDS に参加しているかハイブリッドに参加している必要があります。 リモート デスクトップ サービス (RDS) ライセンスのサーバーに依存しているため、Microsoft Entra ID のみの参加はサポートされていません。
既存リソースの再利用、データ主権の確保、AVDによる簡単接続ができるこの機能は、VDIの選択肢として一考する価値はあるかと思います。
一方、この記事執筆時点でライセンスの考え方があまり明確にされていないのは、少し気になるところです。
具体的にはMicrosoft Learn上ではいつものBYOLライセンスの記載のみがありますが、AVDの価格ページを見ると、BYOLライセンスに加えてAzure Virtual Desktop Hybrid Service Feeとの記載があります。
ただこの料金の説明が見当たらないため、少なくともパブリックの情報だけではAVD Hybridコストの正確な算出はできない状況です。
Azure Virtual Desktop Hybrid pricing includes two components:
- User Access Rights – Eligible Microsoft licenses provide rights to access Windows 11, Windows 10, and Windows Server Azure Virtual Desktop session hosts.
- Azure Virtual Desktop Hybrid Service Fee – Pay for Azure Virtual Desktop management and orchestration capabilities.
Azure Virtual Desktop の価格 | Microsoft
引っかかったポイント
Azure Arcのセットアップの際、Azureへの接続方法としてパブリックエンドポイント経由やプロキシ経由などを選択することができます。
検証環境の都合上、最初はプロキシ経由での接続でセットアップをしたところ、Azure Arcへの接続はできるのですが、AVD Hybridの拡張機能がAzureと疎通できないトラブルに直面しました。
AVD Hybrid拡張機能固有のプロキシ設定は見当たらず、下記Azure Arcのプロキシ設定も再確認しましたがエラーが解消できなかったため、無理やりパブリックエンドポイントへ接続する方法で解決しました。
Azure 接続マシン エージェントのプロキシ設定を管理および維持する | Microsoft Learn
これが上記接続イメージ図が少し複雑になっている理由になります。
このトラブルが環境固有の事象なのかまでは調べきれていませんが、同じようなトラブルに直面された方は、別の接続方式を試してみると良いかもしれません。




