はじめに
ここ数年アプリ業界では大きな変化が色々とありました。
今まで絶対的なルールを課していたAppleとGoogleというプラットフォーマーが、近年は少しずつ規制を緩めたり撤廃したりと相次いでいます
その流れを今回は大まかにまとめてみました!
まずアプリ課金の手数料っていくら?
課金の種類と仕組み、手数料などはAppleとGoogleでほぼ同じです。
課金の種類は大きく分けると2種類あり、微妙に手数料に違いがあります。
購入型
ゲームなどでよくあるタイプの課金。
手数料は以下の通り
・「年間収益が100万ドル以内の小規模事業者」は15%(おもに企業規模で)
・それ以外は30%
サブスクリプション
その名の通り定期購入のタイプ。コンテンツを閲覧するだけの「リーダーアプリ」でよくあるやつ。
手数料は以下の通り
Apple
・最初の1年間は30%
・サブスクリプション登録者の有料サービスの日数が1年分累積されると、それ以降は15%
・初日から15%
安くなったり規制が緩和されたのは2021年頃から
2020年以降になって続々とプラットフォーマー達の「手数料引き下げ」と「独占的な規制の緩和」がされはじめました。
事業規模に関わらず手数料は全て一律で30%だった
収益が100万ドル以内であれば、アプリ内課金の手数料は15パーセントへ引き下げられた
ちなみにスマホ市場ではないが、Microsoft Storeもゲームパブリッシャー側に課せられていた販売手数料を30%から12%に引き下げると発表しました。
課金のための外部サイトへの誘導はずっと一律で禁止されていた
元々はアプリ外課金を行うWebサイトに、アプリ内からリンクを張って誘導することも許可していなかったようです。
振り回されることは当然ある
とはいえ、プラットフォーム側の変更にともなって事業者も追い付かないといけない事は当然あります。
最近ではアプリ内課金の価格を決めるレートに変更があったりしました。
※AppStoreのアプリやアプリ内課金の価格は、「Tier」(ティア)というAppleが定める価格帯表に沿って決定されています。
各ゲームは完全に自由な価格設定で課金アイテムを販売しているわけではなく、この表から課金アイテムの価格を選んでおり、すべての課金アイテムがTierのいずれかのランクに紐づいています。手数料率は基本的に30%で統一されています。
AppStoreのアプリやアプリ内課金の価格は、「Tier」(ティア)というAppleが定める価格帯表に沿って決定されている。「Tier」の価格が変動しても「Tier」そのものを変えれば実質値上げにはならない。
https://gameboku.com/archives/22103994.html
なぜこんなに変化したか?
AppleとGoogleはかなり長い間「手数料が高い!」と言われながらも、値下げすることなく維持してきました。
それがどうしてここ数年で大きく動き出したのだろうか?
当然色々な理由があるとは思うが、インパクトのあった出来事としてはやはり「フォートナイトの乱」でしょう
実はこの「フォートナイトの乱」は単に「手数料下げろ!」の訴訟ではなく、その背景にはすごーく濃いストーリーがあります。。
フォートナイトを開発・運営するEpic Gamesが起こした訴訟
一連の流れを端的にご紹介します。
2020年8月13日 Epic Direct Paymentを発表
AppleとGoogleを経由しない(手数料なし)Epic Direct Paymentを使うことで、最大20%の割引になるセールを開始!
2020年8月14日 App Store、Google Playから突然フォートナイトが姿を消した
アプリ内で独自の決済手段を用意したことで規約違反行為となり、両ストアは即刻フォートナイトを削除した。。
2020年8月14日 同日 即訴訟
Epic GamesはAppleに対する訴訟した上で、Appleが当時、IBMに挑戦するために使用していた広告「1984」をパロディにした「Nineteen Eighty-Fortnite」と題した動画を公開
2020年8月23日 ゲーム内でイベント開催
完全に自作自演のイベント化する
iOSでプレイできないのは残念ですよね?#FreeFortnite を使用して、@AppStoreにあなたの一声を投じてください。
2021年9月10日 終結
手数料は適正であると判断しEpic GamesにAppleへおよそ360万ドル支払いを命じた一方、外部決済オプションを許可するようAppleへ命じた
特にAppleとは全面戦争へ
GoogleよりもAppleとの戦いがここまで盛り上がったのには、単に「手数料高い」問題だけではなく独占のような状態を作っていることが原因の1つとも言われている。
AndroidはGoogle Play Store以外からも「サイドローディング」と言う手法でアプリをインストールして使うことができる。
しかしiPhoneは必ずApp Storeを経由しないとアプリはインストールできない。Apple側としてはセキリュティの担保と高品質なアプリのみをユーザーに届けたいと言う思いでそうしているらしい。
最後に
できる限り客観的に書いたつもりですが、もし事実と違ったりすることなどあれば突っ込みお願いします。
また「こういった考え方もあるよ」みたいな意見もあればこの記事に追加したいので、コメントで突っ込みお願いします。
それではみなさんもプラットフォーマーと良いお付き合いをしていきましょう!