ごあいさつ
menu株式会社のプロダクト開発を担当しております、西村です。
『デザインはどのように世界をつくるのか』という本を読みました。
(チームのメンバーから借りた本で恐縮ですが...)
UIが整っていること、見た目がきれいなこと。
それだけがデザインではない、という話はよく聞きますが、本書はそれをもっと根本的なところから問い直してきます。(著者のスコット・バークンはマイクロソフト社でUI/UXデザインを手がけていた)
本書の個人的な感想として、デザイナーではない人間こそ、得られる考え方があるのではないかと感じたので、是非ご紹介させていただければと!
デザインに自信はありますか?
いきなりですが、「デザインに自信がありますか?」と聞かれたら、なんと返しますか?
少なくとも私は即答できる自信がありません...
奇抜なファッション、歴史的建造物のステンドグラス、爪楊枝で彫刻を掘るyoutuberなど、すごいなぁと思えどやはり自分には縁遠いのではないかと思っていました。
だからこそ、本書の前提として強く印象に残ったのは、 世の中で目に入るものは、すべてデザインされているという考え方です。
今目の前に置かれているキーボード、ティッシュ箱、勤務している会社の制度、ひいては法律まで。
つまり、意識していなくても、世の中の自然物以外のものは「誰かが数時間、時には数年間がかりで何百回という判断を下し、生み出したデザインの結果」であり、その中で生活していることになるのだ!
といった内容で、デザインと世界という文脈が見えてきて、なんとなくタイトルの意味が理解できてきた感じです。
「つくること」と「デザインすること」の違い
著者曰く、「つくること」の目標は何かを完成させることに過ぎず、「デザインすること」の目標は誰かのために何かを改善させること、とありました。
そして、本書の中で語られている「良いデザイン」の話が、とても腑に落ちました。
たとえば、「世界最高のハンマー」と聞いて、どんなハンマーを思い浮かべるでしょうか。
軽いものか、重いものか。小さいのか、大きいのか。
実は、用途を決めない限り、良し悪しは判断できません。
これはもちろんハンマーに限らず、私の携わるモバイルアプリでも同じです。
同じものでも、
- どんな問題を解決しようとしているのか
- どんな状況で使われるのか
によって、良いデザインにも悪いデザインにもなります。
私たちはつい、「これは良いUIだ」「この設計は正しい」と、もの自体に良し悪しが備わっているかのように考えてしまいます。
ですが、それはものづくりをする側にとってよくないバイアスであり、私自身改めて考えるべき内容だなと感じました。
誰のためのデザインですか?
本書では、よいデザイナーは必ず次の2つの問いを立てる、と書かれています。
- 何を改善しようとしているのか?
- 誰のためにそれを改善しようとしているのか?
エンジニアは、「つくる」ことと「デザインする」ことの両方を任される場面が多いです。
その結果、どうしても実装の難しさに意識が引っ張られます。
- 技術的にどう実現するか
- どう書けばきれいか
- どうすれば速くなるか
考えることは山ほどあります。
その中で、「誰のためか」「何を改善したいのか」は、いつの間にか前提として固定され、作業に圧迫され深く考える時間が取れなくなってしまうこともあるかと思います。
ですが本書は、その2つが明確になるまでは、アイデアの良し悪しを判断してはいけないと語っています。
自分の普段の仕事に起こすなら、事業方針レベルからこの問いをブレイクダウンして、自分の手元まで引っ張って来れると、「デザインする」ということの理解を深められるかな、と感じました。
所感
デザインとはセンスや見た目の話ではなく、問いを立て続ける行為なのだと思うようになりました。
そして、一人で完結するデザインには、限界があるとも感じています。
せっかく技術が集まる会社にいるのだから、
- エンジニア同士
- デザイナー
- 企画や運用に関わる人たち
と一緒に、「何を改善したいのか」「誰のためなのか」をちゃんと話せる場に関わっていきたいです。
コードを書く前に、世界をどう見せたいのかを考える。
そういった視点を持ったエンジニアでありたいと、素直に思わせてくれる一冊でした。
他の章では、行動経済学やプラシーボ効果など交えながら、世界を変えてきたデザインについて実例とともに説明があり、純粋に面白く、自分にとって有益な内容盛りだくさんでした。
エンジニアの皆様、一緒に世界をつくっていきましょう。
出典
『デザインはどのように世界をつくるのか』
スコット・バークン(著)・千葉敏生(訳)『デザインはどのように世界をつくるのか』フィルムアート社, 2021.
▼ 新卒エンジニア研修のご紹介
レアゾン・ホールディングスでは、2025年新卒エンジニア研修にて「個のスキル」と「チーム開発力」の両立を重視した育成に取り組んでいます。 実際の研修の様子や、若手エンジニアの成長ストーリーは以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください!
▼ 採用情報
レアゾン・ホールディングスは、「世界一の企業へ」というビジョンを掲げ、「新しい"当たり前"を作り続ける」というミッションを推進しています。 現在、エンジニア採用を積極的に行っておりますので、ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ下記リンクからご応募ください。