はじめに
Claude Code を毎日使っていると、「結局どのくらいコストかかってるんだろう」「ヘビーに使った日は何にリソースが流れてるんだろう」という疑問が浮かびます。Anthropic Console は月次の合計を見せてくれますが、「今日の 24 時間で何にいくら使ったか」「どのツール呼び出しが重かったか」までは降りてきません。
/usage コマンドはセッション単位の合計を出してくれますが、複数セッションを束ねた時間軸 (1 日 / 1 週間) や、ツール別 (Bash / Edit / Read) の内訳は見えません。
この「降りてこないところ」をローカル JSONL から取り出すために、@kojihq/lens という CLI を作って npm に公開しました。本記事では、自分の 集中作業日 (2026-04-27 → 2026-04-28 の 24 時間) のログを koji-lens で見たときに気づいた数字を共有します。普段の 1 日ではなく「集中して開発に張り付いた日」のスナップショットです。
過去 1 日のコストを見てみる
koji-lens summary --since 24h を叩くと、直近 24 時間の集計が出ます。
$ koji-lens summary --since 24h
koji-lens — analyzed 15 session(s)
period: 2026-04-27 15:00 → 2026-04-28 15:00 local (last 24h)
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TOTAL
sessions: 15
duration (sum): 16h 24m 10s
turns: assistant=1622, user=833, sidechain=100
tokens: input=133,976, output=2,855,592, cache_read=353,399,039, cache_create=7,356,247
cost: $874.1162 (¥135,488)
cost by model: claude-opus-4-7=$865.4523, claude-sonnet-4-6=$8.6639
tools: Bash×238, Edit×194, Read×179, TaskUpdate×72, Write×55, TaskCreate×37, Grep×30, Glob×18, Agent×8, ToolSearch×3
models: claude-opus-4-7×1562, claude-sonnet-4-6×60
note: Cost is API-rate equivalent (token × Anthropic API price).
Actual billing depends on your plan — Claude Pro / Max
subscribers pay a flat fee regardless of this number.
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24 時間で $874 (API 換算)。Claude Pro / Max のサブスクで使っているので実請求はサブスク料金($20 / $200)固定ですが、API レート換算では $874 分のリソースが動いていたことになります。
「重い 1 日」と書きましたが、自分にとっては「集中作業した 1 日」程度の感覚で、特別異常な使い方をした日ではありません。それでも 24h で $874 は予想を超えていました。
一番重い数字: subagent 経由 Bash 呼び出しが 68%
注目したいのは tools の行です。
tools: Bash×238, Edit×194, Read×179, TaskUpdate×72, Write×55, TaskCreate×37, Grep×30, Glob×18, Agent×8, ToolSearch×3
Bash が 238 回。総ツール呼び出し回数で見ると 1 位です。さらに、これらのツール呼び出しを メインセッション vs subagent で分解すると、Bash 呼び出しの 68% が subagent 経由 でした。
つまり、自分が Agent を 8 回使った中で、その配下で subagent が走らせた Bash 呼び出しがメインセッション直接の Bash よりも多い、という構図です。Agent 1 回起動するごとに、subagent が平均 30 回ほど Bash を叩いている計算になります。
これは /usage には出ません。/usage は session 単位の入出力トークン合計を出すだけで、ツール呼び出し内訳までは降りてきません。Anthropic Console も同様で、月次合計とプロジェクト別概要までは見えますが、ツール別 / subagent vs メインセッション分解は見えません。
「降りてこないところ」が、ここでした。
どう使うか
この数字が見えると、行動が変わります。
-
subagent 起動の重さを認識:
Agentを起動するときのコストが、メインで Bash を直接叩く場合の数十倍になることがわかる - モデル選択の判断材料: subagent も Opus を使うので、軽い処理なら Sonnet 指定で動かす指針になる
- 改善追跡: 来月同じ作業をして 68% → 50% に下がったら、subagent 起動を減らした効果が数字で見える
3 番目が特に大きいです。koji-lens には compare サブコマンドがあって、「先週」と「今週」を比較した差分が出るので、「自分の使い方が改善しているか」をログから直接確認できます。
ccusage との関係
ccusage を既に使っている方は、koji-lens も同じ ~/.claude/projects/**/*.jsonl を読んでいることに気づくと思います。読むファイルは同じ で、両方並行運用できます。差分は per-tool breakdown / subagent vs メインセッション分解 / Web ダッシュボード同梱 / SQLite キャッシュ。ccusage が per-project の集計を nail しているなら、その上にツール別 / エージェント別の breakdown を重ねる関係です。
試す
npm install -g @kojihq/lens
koji-lens summary --since 24h
Node 22+ が必要です。100% ローカル、サインアップ不要、テレメトリなし、MIT ライセンス。
- LP: https://lens.kojihq.com
- GitHub: https://github.com/etoryoki/koji-lens
- 関連記事 (Claude Max で月次 $8,833 だった話): https://zenn.dev/kojihq/articles/42addb8f5acd4b
数字フックは「24h で $874」と「月次で $8,833」の 2 つあります。前者はある重い 1 日のスナップショット、後者は 1 ヶ月通した平均的なヘビーユース。両方とも自分の実データで、サブスク料金固定で使っているので「これだけ API 換算で価値が動いていた」という観測です。
何か気づきや質問があれば、Bluesky @kojihq.com か X @kojihq_jp まで。