はじめに
PostgreSQL Conference Japan 2024でGreenplumという名前が複数回出てきました。そういえば以前PostgreSQLとGreenplum両方に共通の拡張があったような、、、ということで、ちょっと調べてみました。
結論
まだあります。
でもオープンソースではありません。
オープンソースとしての後継はこちら。
ついこの間、Apacheの下でincubatingになった1ので、こんな記事でも意味はあるかな、と。
詳細
時系列的に追いかけてみました。
Greenplum(会社)のGreenplum(製品)
製品名と会社名が同じという、まあ、よくあることかと思います。会社ができた年ははっきりしませんが、2005年くらいかな。こんな牧歌的な時代もあったのですね。
EMCの〜
2010年に Greenplum(会社)が EMC に買収されます2。今 EMC って言われても分からないかもですが、それは Dell に買収されたからです。EMC はストレージの会社でしたから、今の Dell のストレージ部門がそれなのかな、と思います。Dell のストレージ製品なら今の人でも分かるのではないかと、、、
Pivotalの〜
2012年に Pivotal として EMC から独立します。(2013年と書いてある場合もあるので、2012年に「独立するよ」という発表があって、2013年に「独立したよ」ということなのかもしれません。大勢に影響なしということで、これ以上深入りはしませんが3。)会社としてはGreenplumが主力製品だったっぽいです。
VMWareの〜
Pivotal が VMWare に買収されました。この VMWare はみなさんもよくご存知のあの VMWare です。説明不要ですよね4。買収されたのは2019年か2020年と資料によってブレがあります。(もしかしてこちらも2019年に買収発表して、2020年に買収完了、とかあたりでしょうか。大勢(以下同文))
Broadcomの〜
VMWare が2023年に Broadcom に買収されましたので。これは皆さん、(Greenplum とは関係なく)ご存知でしょう。
この後、2024年に Greenplum のソースコード公開をやめる、という発表があって、今に至ります。
買収に買収が重なってますから、「Greenplum が主力製品」ということはもうないのでしょう。Tanzu の一機能みたいな位置付けになっていて、Tanzu の方針としては云々、みたいなことがあったのかなと思います。(単なる私の憶測ですが)
そして Cloudberry へ
Greenplum のソースコード公開終了に対して、終了前のものから派生させてできたのが Apache Cloudberry です。「今までオープンソースだったのが急にそうでなくなったので、自分たちで後継となるオープンソースを作ってしまおう」という最近よく見かける流れかと。
おことわり
この文章の内容は、筆者が所属している会社・団体とは一切関わりがありません。いわゆる「自主的な研究の成果の発表」というものです。
あと、構想4ヶ月(うち実働数時間)、制作数十分の「大作」なので、(時系列の部分に限らず)時期の表現が微妙なのは気にしないでください。