結論

cron(0 1 1W * ? *)

詳細

1. そもそも Amazon EventBridge とは何か

ものすごくざっくりいうと

イベントが発生し、
そのイベントが定義したルールと一致する場合、
ターゲットに Amazon EventBridge イベントを送信する

今回だと

イベント：日時
ルール：cron 式
ターゲット：任意

という感じです

2. cron 式とはなにか

そもそも cron とは：

Unix系オペレーティングシステムのジョブ管理ツール
指定した日時または間隔でジョブを実行する

この日時を指定するのに使うのが cron 式¹

ひとことでcron式といっても、サービスごとに方言があるようです

例：

使用する文字数が違う
使用できる文字が違う
指定方法が違う（曜日が 0-6 なのか 1-7 なのかなど）

Amazon EventBridge の cron 式

*     *     *     *     *     *
-     -     -     -     -     -
|     |     |     |     |     |
|     |     |     |     |     +----- 年　  (1970-2199)
|     |     |     |     +----------- 曜日  (1 - 7 または SUN-SAT)
|     |     |     +----------------- 月　  (1 - 12 または JAN-DEC)
|     |     +----------------------- 日　  (1 - 31)
|     +----------------------------- 時間  (0 - 23)
+----------------------------------- 分　  (0 - 59)

cron 式の書き方はこちらを参考にさせていただきました

６文字（６つのフィールド）が必須
数字と文字（ SUN など）以外にワイルドカードが使用できる
（フィールドによって違う）

cron 式のワイルドカード（ Amazon EventBridge ）

詳細は上記のユーザーガイドを参照ください

-：範囲を指定（使用できるフィールド：すべて）
*：そのフィールドのすべての値を指定（使用できるフィールド：すべて）
?：任意の値（使用できるフィールド：日・曜日）
L：最終日を指定（使用できるフィールド：日・曜日）
W：平日を指定（使用できるフィールド：日）

注意点

Amazon EventBridge において
cron 式で指定したスケジュールは UTC+0 として解釈される

つまり、日本時間（ UTC+9 ）で実行したい場合
cron 式のスケジュールを +9 して考える必要がある

（サマータイムとかどうなってるんでしょうね？）

結論の cron 式はどういう意味か

cron(0 1 1W * ? *)

左から順に

分　：0　→　0 分
時間： 1　→　1 時
日　： 1W　→　月の 1 日目に最も近い平日
月　： *　→　毎月（ 1-12 ）
曜日： ?　→　任意の曜日
年　： *　→　毎年（ 1970-2199 ）

なので、
「 1970 年から 2199 年の間、毎月一番最初の平日の午前 1 時」
日本時間に直して
「 1970 年から 2199 年の間、毎月一番最初の平日の午前 10 時」

というのがこの cron 式で定義されているルールになります

考えたもの

cron(0 16 L * SUN-FRI *)

曜日が先に評価されるなら、これでも行けるのでは？と考えた式
意味として期待したのは
「 1970 年から 2199 年の間、毎月一番最後の日、曜日は日曜から金曜、時間は午後 4 時」
→ 「 1970 年から 2199 年の間、毎月一番最初の日、曜日は月曜から金曜、時間は午前 1 時」
と評価されてくれること

結論：エラーになる

公式ページの制約事項にまさに引っかかる書き方でした

cron 式の日フィールドと曜日フィールドを同時に指定することはできません。一方のフィールドに値または * (アスタリスク) を指定する場合、もう一方のフィールドで ? (疑問符) を使用する必要があります。

曜日フィールドに SUN-FRI
日フィールドに L

はダメで、どちらかを ? にしないといけないようです
しかしどちらかを ? にしてしまうと、毎月月初というのが成り立たなくなるのでこれはダメな書き方です

wikipedia は cron で間隔を指定するといっていたが、cron式で指定する方法は探せなかった（Amazon EventBridge だと rate 式というものを使って間隔を指定できる） ↩