仮想テープとは
仮想ディスクのテープ版です、テープ装置なので物理テープと同じ使い方ができます。
CRTSAVF
バックコマンドだとこれが有名です、ただSAVFを用いた保管ファイルでのバックアップは1つのライブラリーしか扱えないので、複数のライブラリーの一括バックアップができません。
それ解決するのが仮想テープ装置です。
そもそもの話なのですが、仮想テープを使うためには仮想のテープ装置とテープ媒体(ボリューム)、この2つを作る必要があります。
媒体がテープ本体で、テープ装置がテープ本体を読み取るやつです。
仮想テープ装置とボリュームの作り方
仮想テープ装置を作る
CRTDEVTAP
テープ装置名TAPVRT02 、資源名*VRT
をそれぞれ入力します。
テープ装置を有効化する
VRYCFG
構成オブジェクトでテープ装置名とタイプDEVを指定して、状況を有効化のためONにします。
イメージカタログの作成
CRTIMGCLG
テープ専用のKOGATESTというイメージカタログをIFSの/TAPEIMAGE配下作りました。
イメージカタログはディスク用、テープ用とフォーマットが違うので装置に合わせて適宜作り直してください。
仮想テープボリームの追加
ADDIMGCLGE
FROMイメージファイルを*NEWに指定し(新規作成という意味)、TOイメージファイルをVOL001にしてVOL001という名前でKOGATESTにボリュームを追加します。
ボリュームサイズについて
2023年12月時点で仮想テープのボリュームサイズの最大値は1TBまでみたいです。
1TB以上のデータを保管したい場合、ZLIBで圧縮かけるか仮想テープ媒体をいくつも用意する必要があるようです。
テープにライブラリを保管する
テープの初期化
テープを使うためにはテープの初期化(テープ媒体の中身を消すこと)が必要らしいです。新しく作ったものでも必要みたい。
WRKIMGCLG
でさっき作成したカタログを作成して、オプションの10を入れます。
活動ファイルの走査を*NOにするとテープにデータが入っていたとしても、強制的に初期化できます。
逆に*YESにすると中身があった場合初期化できない。
イメージカタログのロード
LODIMGCLG IMGCLG(KOGATEST) DEV(TAPVRT02)
ライブラリの保管
SAVLIB
保管するライブラリとファイルを保管するボリュームを指定します。
今回はSAKUSAKUというライブラリをテープに保管します。
実行キーを押すと保管ができます。
テープからライブラリを復元する
SAKUSAKUライブラリを復元します。
事前準備
仮想テープボリュームをマウントする
WRKIMGCLG
該当イメージを選んでオプション6でマウントします。マウント後は以下のようにマウントと表示されます。
イメージカタログのロード
LODIMGCLG
上記コマンドかイメージカタログの処理でオプション8でイメージカタログをロードします。
仮想テープ装置の指定を忘れずに。
ライブラリの復元
SAVLIB