システム値って何?
システム値とはIBM iのシステム全体の挙動を決定する設定値のことです。
例えば、システム値QMAXSIGNが3と設定されている場合、3回まで間違ったパスワードを入れても大丈夫ですが、4回連続で間違えるとそのユーザープロファイルは使えなくなります。
システム値に関しての詳しい記事はこちら:
https://www.i-cafe.info/column/serials/ibmionko_1
初期構築時のおすすめ設定値に今回は変更していきます。
使用環境はIBM i7.4です。
システム値を変更する
システム値の表示
5250画面で以下のコマンドを入力します
WRKSYSVAL
するとこんな感じの画面が出てきます。
Position toのところで検索がかけられます 例)QLMTDE*でQLMTDEVSSNが見つかる
以下のシステム値を変更します、変更したいシステム値のOption欄に2を入力し、Enterキーで入力します。
変更するシステム値は以下のとおりです。
システム値 | 変更前→変更後 | 意味 |
---|---|---|
QLMTDEVSSN | 1→0 | 1つのユーザーIDで複数のセッションにログインを許可(1は1ID/1セッションしかログインできない |
QLMTSECOFR | 1→0 | すべての端末でSECOFRアクセスをデフォルト許可(1はSECOFRクラスのユーザーIDのアクセス権を個々の*DEVDに追加しないとログインできない) |
QMAXSGNACN | 3→2 | QMAXSIGN回数だけログイン失敗するとそのユーザーIDを*DISABLED(無効化)する |
QMAXSIGN | 3→25 (or *NOMAX) | ログイン再試行回数を増やす、この場合は25回までIDとパスワードを間違えられる |
QAUTOVRT | 0 →*NOMAX (or 十分大きい値) | 5250の*DEVDを自動作成する個数を指定。0だとACS等からTELNET接続してもDEVD作らないので手動作成が必要 |
QCTLSBSD | QSYS/QBASE → QSYS/QCTL | 制御サブシステムをQCTLに変更 |
QASTLVL | *BASIC → *INTERMED | ログイン後の5250ヘルプ画面のレベルを中間に |
QALWOBJRST | 空値→ *ALL | PTFやライセンスプログラムの復元時にエラーが出ないようにする |
システム値の変更ができない場合
システム値の変更をしようとしても変更できないと怒られてしまう時があります。
そんな時はメッセージにカーソルを合わせF1を押してみます。すると以下のようなメッセージが。
※エラーメッセージが出た時はカーソルをメッセージのところに持っていき、F1キーを押すとメッセージが表示されるのでぜひみましょう!!!
セキュリティ値関連の問題のようです。DSTメニューで権限変えてみます。
DST画面で権限を変更する
まずDST画面を起動するために5250コンソールを開いたまま、クラウドコンソール上で「IBM iの操作」を選択します。
下記操作で(21) 専用サービスツールのアクティブ化を選択し、アクションの実行を選択します。
しばらくすると5250コンソール画面が下記のようなDSTパスワード入力画面が出ます。
初期値はQSECOFRなのでこれを変更していきます。
変更したら1でDSTを抜け、再度WRKSYSVALでシステム値を変更します。