初めに
本記事では、Power Automate を使ってみよう(無料版で使えるサンプルフロー付き)①に引き続き、サンプルフローを作成しながらPowerAutomate を使うにあたっての注意点や仕様などをまとめながら処理の続きを作成していきます。
キャプチャ数が増えるため、本記事では表の取り込み迄を作成していきます。
※
本記事の処理に取り込んでいるテストデータは以下になります。記事と同じ処理を作成してみたい場合はこちらと同じテーブルを作成して挑戦してみてください
おさらい
「PowerAutomate を使ってみよう(無料版で使えるサンプルフロー付き)」の一連で作成していくフローの全体像をおさらいしていきます。
作成していくサンプルフローは、エクセルに入れたタスクを特定のメンバーにリマインドとして送信するものです。
送り主が複数いる場合などに便利になる想定で作成しいます。
作成していく部分は画像内の「Power Automate(自動化される範囲)」の具体的な処理になります。
事前準備
今回は以下のような構造を持ったエクセルデータを使用します。
私と全く同じ処理を作る場合は以下のようなエクセルシートを作成してください。
【シート名】
test_table
【列名】(A列からF列まで)
ID,flg,task,due_date,url,completed
こちらを、「PowerAutomate を使ってみよう(無料版で使えるサンプルフロー付き)①」で説明したように、表をテーブル化して OneDriveにアップロードしておきましょう。
処理の作成
作成する処理の流れを説明していきます。
【処理の流れ】
1,Power Automateに作成したエクセル表を読み込ませる
2,読み込んだテーブルを処理できるようにデータ型を整形する
3,条件に合う行を抽出する
4,条件が合う場合、チャット、もしくはメールにメッセージを投稿する
(キャプチャの「Apply to each」が「処理の流れ」の3,4に当たります。
こちらをさっそく作っていきましょう。
新規のフローを作成
Power Automateにweb版でログイン出来たら、キャプチャの「作成」タブの中にある「インスタントクラウドフロー」を選択します。
ご自身でフロー名を決めて、キャプチャの「フローを手動でトリガーする」を選択します。
(フロー名は後からでも変更できます)
「トリガー」は、処理を起動するきっかけになるもので、手動で起動するほかに、「メールを受信する」など、いろいろ設定することができます。処理の作成に慣れたら、いろいろ試してみましょう。
(投稿者もいろいろ試している途中です)
こちらの画面ができたら、いよいよ「フローの流れ」の処理を作成していきます。
Power Automate にテーブルを読み込ませる
エクセルを読み込むアクションを追加します。
「フローを手動でトリガーする」の下の「+」ボタンを押下し、「アクションの追加」を選択します。
これから、この手順でアクションを追加していきます。
検索ボックスに「Excel」と入れるなどして、「Excel Online(Business)」を見つけましょう。
ここで、「表内に存在する行を一覧表示」を選択します。
キャプチャのように表示されていない場合は、「さらに表示」、もしくは「表示を増やす」を押下すると出てきます。
アクションを選択できると、次は詳細設定になります。
こちらで設定するパラメータはほかのアクションにも共通するものがあるので、少々丁寧に説明します。
「場所」
使用しているアカウントで使えるOne Drive、Share Pointなどの保存領域を選択します。
候補として、Teamsなどで所属しているグループやチームのフォルダが入っているグループを選択してください。
投稿者は個人フォルダに作成したエクセルファイルを格納しているので、「OneDrive for Business」を選択しています。
※アカウントで所属しているすべての候補が出てくるので、気を付けてください。
「ドキュメントライブラリ」
ドロップダウンから使用可能なドキュメントライブラリを選択します。ドキュメントライブラリでできることや設定などはこちらのページで詳しく説明してあったので、ご参考にしてください。
[もくだいさんのOffice365至高のレシピ]
(https://mokudai.jp/knowledge-base/spo-tips/whatis-spo-doclib/)
「ファイル」
読み込ませたいエクセルファイルを選択します。
「テーブル」
事前準備でテーブル化した表を選択します
読み込んだテーブルを処理できるようにデータ型を整形する
このステップで取り込んだ表のデータ型を処理しやすいように整形していきます。
Power Automateではテーブルを取り込んだ段階だと、自動でデータ型を決められてしまうので、後程分岐処理を行う際に不具合が生じる可能性があります。
なので、こちらでデータ型を先に指定してあげようということですね。
「アクションの追加」を選択し、検索ボックスで「変数」と検索し、「変数を初期化する」を選択します。
処理しやすいように、データ型を「文字型」、文字型に変形したテーブルを「表」と命名します。
他のパラメータは設定しなくて大丈夫です。
(キャプチャではパラメータ入力欄が英字になってしまっていますが、問題ありません)
ここで一つポイントです。
一番最初に取り込んだテーブルと、このステップでデータ型を変形した「表」はフロー内では別物として扱います。
エクセルから取り込んだテーブルと、そのデータ型を変形したものが二つ存在していると考えると分かりやすいかもしれません。
投稿者もこちらを理解するのに時間がかかりました、、。
後程の処理で値を選択することがありますが、基本的には今データ型を変更した「表」を使用していきます。
まとめ
今回は実際にフローの新規作成からデータの取り込みまでをできるだけ詳しく紹介させていただきました。
Power Automateは直感的にアクションを選んだり、パラメータを設定できるようになっております。ですが、直観的に動かせそうなあまり、細かな設定の仕様で落とし穴があると感じました。
今回は以下二点のポイントを押さえておいていただけると良いかなとおもいます。
- 取り込んだテーブルはデフォルトの状態では自動でデータ型を決められてしまう
- データを整形した状態(本記事での「表」)は元のテーブルと別物としてフロー内では扱うということ
これらを踏まえて次の記事では処理の肝となる分岐処理を作成していきます。
最後に
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