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Redのエモい関数たち

Last updated at Posted at 2018-06-30

Redのおもしろい関数を紹介

Red言語には他の言語にはないユニークな関数に遭遇します。独特の挙動をするので、使いこなすと他の言語ではできない書き方ができて、おもしろいです。
ここでは私が気に入っているエモい関数たちを紹介します。

collect

collect関数は、引数のブロックの中でkeepキーワードの直後に現れた要素だけ返します。以下は最もシンプルな例です。

collect [1 keep 2 3 4 keep 5]
; == [2 5]

この例だとなにがうれしいねん、これという感じですが、ブロック内で自由にコードが書けるので、非常に柔軟です。たとえば、以下のような感じです。

; ブロックから奇数だけ取得
numbers: [1 4 9 7 2]
collect [foreach n numbers [if odd? n [keep n]]]
; == [1 9 7]
; 関数型のmap関数のような使い方
; 各文字列の長さを取得
animals: ["dog" "cat" "bird" "elephant"]
collect [foreach animal animals [keep length? animal]]
; == [3 3 4 8]
; 辞書データを作る
animals: ["dog" "cat" "bird" "elephant"]
make map! collect [foreach animal animals [keep animal keep length? animal]]
; == #(
;     "dog" 3
;     "cat" 3
;     "bird" 4
;     "elephant" 8
; )

私は普段、C#を使っている時はなんでもLINQで書きたい病ですが、Redではなんでもcollectしたい病です

compose

composeは渡されたブロックの中で( )が付いている箇所だけ評価します。

a: 1 b: 2 c: 3
compose [a (b) c]
; == [a 2 c]

動的にコードを組みたい時などに重宝します。

; ここは日本か?
in-japan?: true

; 日本だったら日本語の「あいさつ.txt」からあいさつメッセージを読み込む
; 日本でなければ英語の「greeting.txt」からあいさつメッセージを読み込む
; なお、「%」で始まるのはfile!型のリテラルです。
message: read either in-japan? [%あいさつ.txt][%greeting.txt]

; あいさつメッセージを出力する関数を作る
say-hello: function [] compose [print (message)]
; == func [][print "こんにちは"]

any

anyはブロックの中の最初のtrueだったものを返します。
どちらかと言うとtruthy1だったもの、という方がいいかもしれません。
Redではfalseとnoneだけがfalsy(偽)になり、それ以外はすべてtruthy(真)です。単純な例としては、以下のようにif文で短絡評価のために使います。

if any [
    2 < 1
    2 < 3
    4 < 3
][
    print "どれかがtrueです"
]
; どれかがtrueです。

なお、他の言語だとanyという文言の関数は戻り値がtrue/falseなことが多いですが、Redでは値そのものが返ります。

any [false 7]
; == 7

このことと、noneはfalsyであるということを利用して、以下のようにnull合体演算子っぽい使い方が可能です。

a: none
b: any [a "noneの場合の値"]
print b
; noneの場合の値
; 以下はRedの辞書リテラル
; 犬は1匹、猫は2匹いる
animal-count: #(
    dog 1
    cat 2
)

print ["猫は" any [animal-count/cat 0] "匹です"]
; 猫は 2 匹です

foreach

foreachは基本的には他の言語と同じ役割で、ブロックの要素を1つずつ列挙して処理します。
列挙用のwordは任意の名称を使えます。

animals: ["dog" "cat" "bird" "elephant"]

; ここではanimalが列挙用のword
foreach animal animals [print animal]
; dog
; cat
; bird
; elephant

しかし、Redではブロックを使うことで列挙用のwordを複数指定でき、1ループでいくつ取り出すかを調整できます。

animals: ["dog" "cat" "bird" "elephant"]

; ここではx,yが列挙用のword
; wordの数が2個だと、2個ずつ取り出してくれる。
foreach [x y] animals [print [x "and" y]]
; dog and cat
; bird and elephant

まとめ

Redのユニークな関数や、ちょっとめずらしい関数の使い方をご紹介しました。
Redを触られる際はぜひ使ってみてください。


  1. 日本語訳が難しいですが、Mozillaでは「trueとみなされるもの」と訳されていますね。 

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