#[Python]【補足】04章-08 セットの作成と操作
この節ではセットについて取り扱います。セットもデータ構造の分野の1つになります。ただし、この節については補足事項として説明しますので、セットについては割愛しても構いません。
ただし、基本情報技術者試験を受験しようと考えている人は、集合理論や集合演算で出題される内容とっています。午後問題でPythonを選択する人も見ておいたほうが良いでしょう。
なお、**「セット」は書籍によっては「集合」**ということもありますので把握しておいてください。
##セットの作成
では早速セットを作成してみましょう。Python consoleに以下のコードを入力してください。
>>> S = {1, 2, 3, 4}
>>> S
{1, 2, 3, 4}
セットは**{ }で囲んで表現します。なお、ディクショナリでは{ }内に「:」**(コロン)で区切ってキーと値を記載していましたが、コロンがなくなるとセットとなります。
##セットの要素の追加
ではセットに要素を追加します。セットの場合は、appendではなく、addメソッドを使用します。
Python consoleに以下のコードを入力してください。一度変数Sの内容を表示してから実行します。
>>> S
{1, 2, 3, 4}
>>> S.add(5)
>>> S
{1, 2, 3, 4, 5}
セットの最後に要素が追加されたことを確認できたかと思います。
では、この状態で、もう一度**add(5)**を実行して出力してみましょう。
>>> S.add(5)
>>> S
{1, 2, 3, 4, 5}
結果を見てわかるように、セットを利用すると重複のない要素を作成することができます。
##セットの要素の削除
セットの要素から削除するには、removeメソッドを使用します。Python consoleに以下のコードを入力してください。一度変数Sの内容を表示してから実行します。
>>> S
{1, 2, 3, 4, 5}
>>> S.remove(2)
>>> S
{1, 3, 4, 5}
直接セットの要素を指定して削除できます。
なお、セットの全要素を削除するにはclearメソッドを利用します。
>>> S.clear()
>>> S
set()
Sの中身を確認すると、**set()と出力されます。このset()**は空のセットを意味します。
##セットの要素の探索
セットに指定した要素が含まれているかも確認ができます。リストやディクショナリと一緒でin演算子を使います。
>>> S = {1, 2, 3, 4}
>>> S
{1, 2, 3, 4}
>>> 2 in S
True
>>> 10 in S
False
##最後に
今回はセットについて触れました。セットは重複せずに要素が保管されることがわかればよいでしょう。
次回は集合演算について触れ、それを実際にPython上で実装していきます。
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